基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題11 解説
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解説
方針・初手
$f(x)$ も $f'(x)-2e^x$ も $e^x$ の多項式として因数分解できる。そこで
$$ t=e^x $$
とおくと、区間は $1\le t\le 3$ となり、絶対値を含む式を $t$ の式として整理できる。あとは $t=2$ を境に場合分けして最大値・最小値を調べればよい。
解法1
$t=e^x\ (1\le t\le 3)$ とおく。
すると
$$ f(x)=t^3-6t^2+11t-6=(t-1)(t-2)(t-3) $$
である。
また、
$$ f'(x)=3e^{3x}-12e^{2x}+11e^x=3t^3-12t^2+11t $$
より、
$$ f'(x)-2e^x=3t^3-12t^2+9t=3t(t^2-4t+3)=3t(t-1)(t-3) $$
となる。したがって
$$ \frac13|f'(x)-2e^x|=\left|t(t-1)(t-3)\right| $$
である。
よって
$$ F(x)=|(t-1)(t-2)(t-3)|+|t(t-1)(t-3)| $$
となる。
ここで $1\le t\le 3$ では
$$ (t-1)(t-3)\le 0 $$
であるから、
$$ |(t-1)(t-3)|=-(t-1)(t-3)=(t-1)(3-t) $$
となる。したがって
$$ F(x)=(t-1)(3-t)\bigl(|t-2|+t\bigr) $$
を得る。
以下、$t=2$ を境に場合分けする。
**(i)**
$1\le t\le 2$ のとき
このとき $|t-2|=2-t$ であるから、
$$ |t-2|+t=2 $$
となる。よって
$$ F(x)=2(t-1)(3-t) $$
である。
これは下に凸ではなく上に凸の二次式であり、区間 $[1,2]$ では
$$ F(1)=0,\qquad F(2)=2 $$
となるから、この区間での最小値は $0$、最大値は $2$ である。
**(ii)**
$2\le t\le 3$ のとき
このとき $|t-2|=t-2$ であるから、
$$ |t-2|+t=2t-2=2(t-1) $$
となる。したがって
$$ F(x)=2(t-1)^2(3-t) $$
である。
これを微分すると
$$ \frac{d}{dt}\bigl(2(t-1)^2(3-t)\bigr) =2(t-1)(7-3t) $$
となる。$2\le t\le 3$ における臨界点は
$$ 7-3t=0 \iff t=\frac73 $$
である。
各点での値を調べると、
$$ F(2)=2,\qquad F!\left(\frac73\right)=2\left(\frac43\right)^2\left(3-\frac73\right) =2\cdot\frac{16}{9}\cdot\frac23 =\frac{64}{27}, \qquad F(3)=0 $$
である。よってこの区間での最小値は $0$、最大値は $\dfrac{64}{27}$ である。
以上より、全体では
$$ \min F(x)=0,\qquad \max F(x)=\frac{64}{27} $$
となる。
最後に $t=e^x$ に戻すと、
$$ t=1 \iff x=0,\qquad t=3 \iff x=\log_e 3,\qquad t=\frac73 \iff x=\log_e\frac73 $$
である。
解説
この問題の要点は、$e^x$ を新しい文字 $t$ に置き換えることである。すると $f(x)$ も $f'(x)-2e^x$ もきれいに因数分解でき、絶対値の中身の符号が見やすくなる。
特に $1\le t\le 3$ では $(t-1)(t-3)\le 0$ が常に成り立つので、絶対値の処理が大きく簡単になる。あとは $|t-2|$ のために $t=2$ で場合分けすれば、通常の二次式・三次式の最大最小の問題に帰着する。
答え
最大値は
$$ \frac{64}{27} $$
であり、そのとき
$$ x=\log_e\frac73 $$
である。
最小値は
$$ 0 $$
であり、そのとき
$$ x=0,\ \log_e 3 $$
である。