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数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題29 解説

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数学3微分法最大最小・解の個数問題29
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数学3 微分法 最大最小・解の個数 問題29の問題画像
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解説

方針・初手

球と直円錐を軸を含む平面で切ると、半径 $1$ の円が内接する二等辺三角形になる。したがって、まずこの三角形の内接円の半径が $1$ であることを用いて、底面半径 $r$ と高さ $h$ の関係を求める。

その後、体積を $r$ の式に直して最小値を調べる。(3)(4) は、(2) で最小になる直円錐について、軸を含む断面の相似と球の切断を考えればよい。

解法1

**(1)**

直円錐の軸を含む平面で切ると、底辺 $2r$、高さ $h$、斜辺の長さ $\sqrt{r^2+h^2}$ の二等辺三角形を得る。

この三角形に内接する円の半径が球の半径に等しく、$1$ である。

三角形の面積は

$$ \frac{1}{2}\cdot 2r \cdot h = rh $$

であり、半周長は

$$ \frac{2\sqrt{r^2+h^2}+2r}{2}=r+\sqrt{r^2+h^2} $$

であるから、内接円の半径 $1$ は

$$ 1=\frac{rh}{r+\sqrt{r^2+h^2}} $$

を満たす。よって

$$ rh=r+\sqrt{r^2+h^2} $$

となる。これを変形すると

$$ r(h-1)=\sqrt{r^2+h^2} $$

両辺を2乗して

$$ r^2(h-1)^2=r^2+h^2 $$

$$ r^2(h^2-2h)=h^2 $$

$$ r^2h(h-2)=h^2 $$

$h>0$ より $h$ で割ることができて、

$$ r^2(h-2)=h $$

したがって

$$ h=\frac{2r^2}{r^2-1} $$

である。

---

**(2)**

直円錐の体積 $V$ は

$$ V=\frac{1}{3}\pi r^2 h $$

であるから、(1) の結果を代入して

$$ V=\frac{1}{3}\pi r^2 \cdot \frac{2r^2}{r^2-1} =\frac{2\pi}{3}\cdot \frac{r^4}{r^2-1} $$

となる。

ここで

$$ x=r^2 \quad (x>1) $$

とおくと、

$$ V=\frac{2\pi}{3}\cdot \frac{x^2}{x-1} $$

である。さらに

$$ \frac{x^2}{x-1} =\frac{(x-1)(x+1)+1}{x-1} =x+1+\frac{1}{x-1} $$

と変形できる。そこで $t=x-1,(>0)$ とおけば

$$ x+1+\frac{1}{x-1} =t+2+\frac{1}{t} $$

となる。

相加相乗平均より

$$ t+\frac{1}{t}\geqq 2 $$

だから

$$ t+2+\frac{1}{t}\geqq 4 $$

よって

$$ V\geqq \frac{2\pi}{3}\cdot 4=\frac{8\pi}{3} $$

となる。等号成立は

$$ t=1 $$

すなわち

$$ x-1=1,\quad x=2 $$

のときである。したがって

$$ r^2=2,\quad r=\sqrt{2} $$

であり、このとき体積は最小となる。

---

**(3)**

(2) の最小値を与える直円錐では

$$ r=\sqrt{2} $$

であるから、(1) より

$$ h=\frac{2\cdot 2}{2-1}=4 $$

となる。

このとき斜辺の長さは

$$ \sqrt{r^2+h^2}=\sqrt{2+16}=3\sqrt{2} $$

である。

軸を含む断面で考えると、半径 $1$ の円が二等辺三角形に内接している。円が両斜辺と接する点を結ぶ線分は底辺に平行であり、これが問題文の「円周を含む平面」に対応する。

この線分より上は小さい二等辺三角形、すなわち空間では小さい円錐になる。その高さを求めればよい。

三角形の半周長は

$$ \frac{2r+2\cdot 3\sqrt{2}}{2} =\sqrt{2}+3\sqrt{2} =4\sqrt{2} $$

であるから、頂点から接点までの斜辺上の長さは

$$ 4\sqrt{2}-2r =4\sqrt{2}-2\sqrt{2} =2\sqrt{2} $$

である。したがって、上の小三角形と全体の三角形の相似比は

$$ \frac{2\sqrt{2}}{3\sqrt{2}}=\frac{2}{3} $$

である。

よって、上の小円錐の高さは

$$ 4\cdot \frac{2}{3}=\frac{8}{3} $$

である。

---

**(4)**

(3) の平面は、底面から

$$ 4-\frac{8}{3}=\frac{4}{3} $$

の高さにある。

球は底面にも接しているので、球の中心は底面から高さ $1$ の位置にある。したがって、この平面は球の中心より

$$ \frac{4}{3}-1=\frac{1}{3} $$

だけ上にある。

よって、切り取られる小さい方は、高さ

$$ 1-\frac{1}{3}=\frac{2}{3} $$

の球冠である。

球の中心を原点とし、鉛直方向を $z$ 軸とすると、球の方程式は

$$ x^2+y^2+z^2=1 $$

であり、切断平面は

$$ z=\frac{1}{3} $$

である。したがって小さい方の体積は

$$ \pi \int_{1/3}^{1}(1-z^2),dz $$

となる。計算すると

$$ \pi \left[ z-\frac{z^3}{3} \right]_{1/3}^{1} =\pi \left\{ \left(1-\frac{1}{3}\right)-\left(\frac{1}{3}-\frac{1}{81}\right) \right\} $$

$$ =\pi \left( \frac{2}{3}-\frac{26}{81} \right) =\pi \cdot \frac{28}{81} $$

よって求める体積は

$$ \frac{28\pi}{81} $$

である。

解説

この問題の本質は、球に外接する直円錐を、軸を含む平面で切ってできる二等辺三角形に読み替えることである。すると「球に外接する」という立体条件が、「半径 $1$ の円が内接する」という平面図形の条件になる。

(1) では内接円の半径公式

$$ \text{内接円半径}=\frac{\text{面積}}{\text{半周長}} $$

が決定打になる。(2) は $r^2=x$ とおくことで整理しやすくなり、微分を使わなくても相加相乗平均で最小値が出る。

(3) は、接点を通る平面で切ると上側が相似な小円錐になることに気づけるかがポイントである。(4) は、その平面が球の中心からどれだけ離れているかを出せば、球冠の体積計算に帰着する。

答え

**(1)**

$$ h=\frac{2r^2}{r^2-1} $$

**(2)**

最小値は

$$ \frac{8\pi}{3} $$

であり、それを与える $r$ は

$$ r=\sqrt{2} $$

である。

**(3)**

切断してできる上側の円錐の高さは

$$ \frac{8}{3} $$

である。

**(4)**

小さい方の体積は

$$ \frac{28\pi}{81} $$

である。

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