基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題33 解説
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解説
方針・初手
左辺を
$$ f(x)=(x^2+2x-2)e^{-x} $$
とおくと,方程式は
$$ f(x)=-a $$
と書ける。したがって,$y=f(x)$ のグラフと水平線 $y=-a$ の交点の個数を調べればよい。
そのために,まず $f(x)$ の増減と極値を調べる。
解法1
$f(x)=(x^2+2x-2)e^{-x}$ を微分すると,
$$ \begin{aligned} f'(x) &=(2x+2)e^{-x}-(x^2+2x-2)e^{-x} \\ &=e^{-x}{(2x+2)-(x^2+2x-2)} \\ &=e^{-x}(4-x^2) \end{aligned} $$
となる。
ここで $e^{-x}>0$ であるから,$f'(x)$ の符号は $4-x^2$ の符号で決まる。よって,
- $x<-2$ で $f'(x)<0$
- $-2<x<2$ で $f'(x)>0$
- $x>2$ で $f'(x)<0$
である。したがって,$f(x)$ は
- $(-\infty,-2)$ で減少
- $(-2,2)$ で増加
- $(2,\infty)$ で減少
する。
次に極値を求める。
$$ f(-2)=((-2)^2+2(-2)-2)e^{2}=(-2)e^2=-2e^2 $$
$$ f(2)=(2^2+2\cdot2-2)e^{-2}=6e^{-2}=\frac{6}{e^2} $$
よって,$x=-2$ で極小値 $-2e^2$,$x=2$ で極大値 $\dfrac{6}{e^2}$ をとる。
さらに両端での様子を調べる。
$x\to\infty$ のとき,問題文の条件より
$$ \frac{x^2}{e^x}\to0 $$
であるから,
$$ f(x)=\frac{x^2+2x-2}{e^x}\to0 $$
となる。
また,$x\to-\infty$ のときは $-x\to\infty$ とおけば,
$$ f(x)=(x^2+2x-2)e^{-x} $$
は $e^{-x}$ が無限大に発散するので,
$$ f(x)\to\infty $$
となる。
以上より,$y=f(x)$ の概形は次のようになる。
- $x\to-\infty$ で $f(x)\to\infty$
- $x=-2$ で極小値 $-2e^2$
- $x=2$ で極大値 $\dfrac{6}{e^2}$
- $x\to\infty$ で $f(x)\to0$
したがって,水平線 $y=-a$ との交点の個数は,$-a$ の値によって次のように決まる。
**(i)**
$-a<-2e^2$,すなわち $a>2e^2$ のとき 交点はないので,実数解は $0$ 個。
**(ii)**
$-a=-2e^2$,すなわち $a=2e^2$ のとき $x=-2$ で接するので,実数解は $1$ 個。
**(iii)**
$-2e^2<-a<0$,すなわち $0<a<2e^2$ のとき 左側と中央で $2$ 個の交点をもつので,実数解は $2$ 個。
**(iv)**
$-a=0$,すなわち $a=0$ のとき $f(x)=0$ だから,
$$ x^2+2x-2=0 $$
より,
$$ x=-1\pm\sqrt{3} $$
となり,実数解は $2$ 個。
**(v)**
$0<-a<\dfrac{6}{e^2}$,すなわち $-\dfrac{6}{e^2}<a<0$ のとき 左側・中央・右側でそれぞれ $1$ 個ずつ交点をもつので,実数解は $3$ 個。
**(vi)**
$-a=\dfrac{6}{e^2}$,すなわち $a=-\dfrac{6}{e^2}$ のとき $x=2$ で接し,さらに左側に $1$ 個あるので,実数解は $2$ 個。
**(vii)**
$-a>\dfrac{6}{e^2}$,すなわち $a<-\dfrac{6}{e^2}$ のとき 左側でのみ $1$ 個の交点をもつので,実数解は $1$ 個。
解説
この問題の本質は,方程式をそのまま解こうとするのではなく,
$$ f(x)=(x^2+2x-2)e^{-x} $$
という関数のグラフと水平線 $y=-a$ の交点問題に直すことである。
特に,
$$ f'(x)=e^{-x}(4-x^2) $$
となって増減が非常に簡単に決まる点が重要である。極値 $f(-2)=-2e^2,\ f(2)=\dfrac{6}{e^2}$ を押さえ,さらに $x\to\pm\infty$ での振る舞いを確認すれば,実数解の個数は図形的に一気に判定できる。
答え
方程式
$$ (x^2+2x-2)e^{-x}+a=0 $$
の異なる実数解の個数は,$a$ の値によって次の通りである。
$$ \begin{cases} 0\text{個} & (a>2e^2),\\ 1\text{個} & (a=2e^2\ \text{または}\ a<-\dfrac{6}{e^2}),\\ 2\text{個} & (a=-\dfrac{6}{e^2}\ \text{または}\ 0\le a<2e^2),\\ 3\text{個} & \left(-\dfrac{6}{e^2}<a<0\right). \end{cases} $$