基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題55 解説
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解説
方針・初手
まず,点 $P(a,\sin a)$ における法線の方程式を求め,その $x$ 軸との交点 $Q$ の座標を出す。
次に,$PQ$ を直径とする円と $x$ 軸のもう一つの交点 $R$ を求める。すると,三角形 $PQR$ は底辺 $QR$ が $x$ 軸上にあり,高さは $\sin a$ であるから,面積 $S(a)$ はすぐに計算できる。
最後に,得られた $S(a)$ を $0<a<\dfrac{\pi}{2}$ で最大化する。
解法1
曲線 $C:y=\sin x$ の接線の傾きは
$$ \frac{dy}{dx}=\cos x $$
であるから,点 $P(a,\sin a)$ における接線の傾きは $\cos a$ である。したがって法線の傾きは
$$ -\frac{1}{\cos a} $$
である。
よって,法線の方程式は
$$ y-\sin a=-\frac{1}{\cos a}(x-a) $$
となる。これと $x$ 軸,すなわち $y=0$ との交点を $Q$ とすると,
$$ -\sin a=-\frac{1}{\cos a}(x-a) $$
より,
$$ x-a=\sin a\cos a $$
となるので,
$$ Q(a+\sin a\cos a,,0) $$
である。
次に,線分 $PQ$ を直径とする円を考える。点 $P,Q$ の中点を $M$ とすると,
$$ M\left(a+\frac{\sin a\cos a}{2},,\frac{\sin a}{2}\right) $$
であり,半径の二乗は
$$ \left(\frac{PQ}{2}\right)^2 =\frac{1}{4}\left\{(\sin a\cos a)^2+(\sin a)^2\right\} $$
である。
この円と $x$ 軸との交点を求めるため,$y=0$ を代入する。円の中心から $x$ 軸までの距離は $\dfrac{\sin a}{2}$ だから,$x$ 軸上での中心から交点までの距離の二乗は
$$ \left(\frac{PQ}{2}\right)^2-\left(\frac{\sin a}{2}\right)^2 =\frac{1}{4}\left\{(\sin a\cos a)^2+(\sin a)^2-(\sin a)^2\right\} =\frac{(\sin a\cos a)^2}{4} $$
となる。したがって,交点の $x$ 座標は
$$ a+\frac{\sin a\cos a}{2}\pm \frac{\sin a\cos a}{2} $$
である。
一方は $Q$ の座標 $a+\sin a\cos a$ であり,他方が $R$ の座標なので,
$$ R(a,,0) $$
となる。
したがって,
$$ QR=(a+\sin a\cos a)-a=\sin a\cos a $$
である。三角形 $PQR$ は底辺 $QR$ が $x$ 軸上にあり,高さは点 $P$ の $y$ 座標 $\sin a$ だから,
$$ S(a)=\frac{1}{2}\cdot QR\cdot \sin a =\frac{1}{2}\sin a\cos a\cdot \sin a =\frac{1}{2}\sin^2 a\cos a $$
である。
次に,これを最大にする $a$ を求める。
$$ S(a)=\frac{1}{2}\sin^2 a\cos a $$
であり,$0<a<\dfrac{\pi}{2}$ だから,$t=\cos a$ とおくと $0<t<1$ で,
$$ \sin^2 a=1-\cos^2 a=1-t^2 $$
より,
$$ S(a)=\frac{1}{2}(1-t^2)t =\frac{1}{2}(t-t^3) $$
となる。これを $t$ で微分すると,
$$ \frac{d}{dt}\left\{\frac{1}{2}(t-t^3)\right\} =\frac{1}{2}(1-3t^2) $$
であるから,極値は
$$ 1-3t^2=0 $$
すなわち
$$ t=\frac{1}{\sqrt{3}} $$
のときに生じる。よって
$$ \cos a=\frac{1}{\sqrt{3}} $$
のとき最大である。
このとき
$$ \sin^2 a=1-\frac{1}{3}=\frac{2}{3} $$
だから,
$$ S(a)=\frac{1}{2}\cdot \frac{2}{3}\cdot \frac{1}{\sqrt{3}} =\frac{1}{3\sqrt{3}} =\frac{\sqrt{3}}{9} $$
となる。
解説
この問題の要点は,円そのものを複雑に扱うことではなく,まず法線から $Q$ を求めることである。
その後,円と $x$ 軸の交点を調べると,もう一方の交点 $R$ がちょうど $(a,0)$ になる。すると底辺 $QR$ は $\sin a\cos a$,高さは $\sin a$ と一気に簡単になる。
最大値の処理では,$S(a)=\dfrac{1}{2}\sin^2 a\cos a$ をそのまま微分してもよいが,$\cos a=t$ とおくと三次式になって見通しがよい。
答え
$$ S(a)=\frac{1}{2}\sin^2 a\cos a $$
また,
$$ S(a)_{\max}=\frac{1}{3\sqrt{3}}=\frac{\sqrt{3}}{9} $$
であり,これは
$$ \cos a=\frac{1}{\sqrt{3}} $$
のときにとる。