基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題57 解説
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解説
方針・初手
直線 $AP,\ BP$ と $x$ 軸の交点を求めるので,まずそれぞれの直線を媒介変数で表し,$y=0$ を満たすときの $x$ 座標を求める。
(2) では,(1) で得た $x$ 座標の差がそのまま線分 $X_AX_B$ の長さになる。$0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ では $\sin\theta,\cos\theta>0$ であるから,差の符号も扱いやすい。最大値は,式を整理してから二乗して調べるのが自然である。
解法1
点 $P$ を
$$ P(\cos\theta,\sin\theta) $$
とおく。
(1) $X_A,\ X_B$ の $x$ 座標
直線 $AP$ は,媒介変数 $t$ を用いて
$$ (x,y)=(0,2)+t(\cos\theta,\sin\theta-2) $$
と表せる。
この直線が $x$ 軸と交わるときは $y=0$ であるから,
$$ 2+t(\sin\theta-2)=0 $$
より,
$$ t=\frac{2}{2-\sin\theta} $$
である。したがって,交点 $X_A$ の $x$ 座標は
$$ x_A=\frac{2\cos\theta}{2-\sin\theta} $$
となる。
同様に,直線 $BP$ は
$$ (x,y)=(0,-2)+u(\cos\theta,\sin\theta+2) $$
と表せる。
$x$ 軸との交点では $y=0$ だから,
$$ -2+u(\sin\theta+2)=0 $$
より,
$$ u=\frac{2}{2+\sin\theta} $$
である。ゆえに,交点 $X_B$ の $x$ 座標は
$$ x_B=\frac{2\cos\theta}{2+\sin\theta} $$
である。
(2) 線分 $X_AX_B$ の長さの最大値
$0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ では $\sin\theta>0,\ \cos\theta>0$ であり,
$$ 2-\sin\theta<2+\sin\theta $$
であるから,
$$ x_A>x_B $$
となる。したがって,
$$ |X_AX_B|=x_A-x_B $$
である。
(1) の結果を用いると,
$$ |X_AX_B| =\frac{2\cos\theta}{2-\sin\theta}-\frac{2\cos\theta}{2+\sin\theta} $$
$$ =\frac{4\sin\theta\cos\theta}{4-\sin^2\theta} $$
となる。
ここで
$$ t=\sin^2\theta \qquad \left(0<t<1\right) $$
とおくと,$\cos^2\theta=1-t$ より,
$$ |X_AX_B|^2 =\frac{16\sin^2\theta\cos^2\theta}{(4-\sin^2\theta)^2} =\frac{16t(1-t)}{(4-t)^2} $$
となる。
そこで
$$ f(t)=\frac{t(1-t)}{(4-t)^2} $$
とおくと,
$$ f'(t)=\frac{(1-2t)(4-t)^2+2t(1-t)(4-t)}{(4-t)^4} =\frac{4-7t}{(4-t)^3} $$
である。
よって,
- $0<t<\dfrac{4}{7}$ で $f'(t)>0$
- $\dfrac{4}{7}<t<1$ で $f'(t)<0$
となるから,$f(t)$ は $t=\dfrac{4}{7}$ で最大となる。
したがって,
$$ |X_AX_B|^2 =\frac{16\cdot \frac{4}{7}\cdot \frac{3}{7}}{\left(4-\frac{4}{7}\right)^2} =\frac{16\cdot \frac{12}{49}}{\left(\frac{24}{7}\right)^2} =\frac{192}{576} =\frac{1}{3} $$
より,
$$ |X_AX_B|_{\max}=\frac{1}{\sqrt{3}} $$
である。
解説
この問題の要点は,$X_A,\ X_B$ を直接求めようとして図形的に悩むよりも,直線を式で表して機械的に処理することである。
また,最大値を求める段階では
$$ |X_AX_B|=\frac{4\sin\theta\cos\theta}{4-\sin^2\theta} $$
まで整理できれば,$\sin^2\theta=t$ と置いて一変数関数に直すのが典型手法である。平方根を含む式より,二乗した式を扱う方が微分計算が簡潔になる。
答え
**(1)**
$$ X_A\text{ の }x\text{ 座標 }=\frac{2\cos\theta}{2-\sin\theta}, \qquad X_B\text{ の }x\text{ 座標 }=\frac{2\cos\theta}{2+\sin\theta} $$
**(2)**
線分 $X_AX_B$ の長さの最大値は
$$ \frac{1}{\sqrt{3}} $$
である。