基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題62 解説
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解説
方針・初手
$e^{-x}$ と多項式の積であるから,多項式部分を $P(x)$ とおいて
$$ f(x)=e^{-x}P(x) $$
とみなすと,
$$ f'(x)=e^{-x}(P'(x)-P(x)) $$
と整理できる。まずこれで (1) の条件から $a,b$ を求める。ついで (2) では,その $a,b$ を代入して導関数の符号を調べ,増減から最大値・最小値を決める。
解法1
多項式部分を
$$ P(x)=x^2(x^2+ax+b)=x^4+ax^3+bx^2 $$
とおく。
このとき
$$ f(x)=e^{-x}P(x) $$
より,
$$ f'(x)=e^{-x}(P'(x)-P(x)) $$
である。
(1) $a,b$ を求める
まず
$$ f(-1)=e^{-(-1)}\cdot (-1)^2{(-1)^2+a(-1)+b} =e(1-a+b) $$
であるから,条件 $f(-1)=10e$ より
$$ 1-a+b=10 $$
すなわち
$$ -a+b=9 $$
を得る。
次に
$$ P'(x)=4x^3+3ax^2+2bx $$
であるから,
$$ P'(-1)=-4+3a-2b,\qquad P(-1)=1-a+b $$
となる。したがって
$$ f'(-1)=e{P'(-1)-P(-1)} =e{(-4+3a-2b)-(1-a+b)} =e(4a-3b-5) $$
である。条件 $f'(-1)=0$ より
$$ 4a-3b=5 $$
を得る。
よって
$$ \begin{cases} -a+b=9\\ 4a-3b=5 \end{cases} $$
を解けばよい。
1本目から $b=a+9$ であるから,これを2本目に代入すると
$$ 4a-3(a+9)=5 $$
より
$$ a-27=5 $$
すなわち
$$ a=32 $$
である。したがって
$$ b=32+9=41 $$
となる。
(2) $x\geqq 0$ における最大値・最小値
(1) より
$$ f(x)=e^{-x}x^2(x^2+32x+41) $$
である。
導関数は
$$ f'(x)=e^{-x}\left\{(4x^3+96x^2+82x)-(x^4+32x^3+41x^2)\right\} $$
であるから,
$$ f'(x)=e^{-x}(-x^4-28x^3+55x^2+82x) $$
すなわち
$$ f'(x)=-e^{-x}x(x+1)(x^2+27x-82) $$
と因数分解できる。
ここで
$$ x^2+27x-82=0 $$
の解は
$$ x=\frac{-27\pm\sqrt{1057}}{2} $$
であり,$x\geqq 0$ で関係するのは
$$ \alpha=\frac{-27+\sqrt{1057}}{2} $$
のみである。
したがって $x\geqq 0$ においては,$e^{-x}>0,\ x\geqq 0,\ x+1>0$ より,$f'(x)$ の符号は $x^2+27x-82$ の符号で決まる。すなわち
- $0<x<\alpha$ では $x^2+27x-82<0$ なので $f'(x)>0$
- $x>\alpha$ では $x^2+27x-82>0$ なので $f'(x)<0$
である。
よって $f(x)$ は $[0,\alpha]$ で増加し,$[\alpha,\infty)$ で減少する。したがって最大値は $x=\alpha$ でとる。
また $x\geqq 0$ では
$$ x^2\geqq 0,\qquad x^2+32x+41>0,\qquad e^{-x}>0 $$
であるから,
$$ f(x)\geqq 0 $$
であり,しかも $f(0)=0$ である。よって最小値は $0$,そのとき $x=0$ である。
次に最大値を求める。$\alpha$ は
$$ \alpha^2+27\alpha-82=0 $$
を満たすから,
$$ \alpha^2=82-27\alpha $$
である。したがって
$$ \alpha^2+32\alpha+41=(82-27\alpha)+32\alpha+41=123+5\alpha $$
より,
$$ \alpha^2(\alpha^2+32\alpha+41) =(82-27\alpha)(123+5\alpha) =734\alpha-984 $$
となる。よって最大値は
$$ f(\alpha)=e^{-\alpha}\alpha^2(\alpha^2+32\alpha+41) =(734\alpha-984)e^{-\alpha} $$
である。
$\alpha=\dfrac{-27+\sqrt{1057}}{2}$ を代入すると,
$$ 734\alpha-984=367\sqrt{1057}-10893 $$
であり,また
$$ e^{-\alpha}=e^{(27-\sqrt{1057})/2} $$
であるから,最大値は
$$ (367\sqrt{1057}-10893)e^{(27-\sqrt{1057})/2} $$
である。
解説
この問題の要点は,$e^{-x}$ を含む関数の微分で,積のまま計算するよりも
$$ f(x)=e^{-x}P(x) $$
とおいて
$$ f'(x)=e^{-x}(P'(x)-P(x)) $$
とすることである。これにより (1) は連立方程式に落ちる。
(2) では,$x\geqq 0$ において $e^{-x}>0$ であるため,導関数の符号判定は多項式部分だけを見ればよい。さらに $f(x)=e^{-x}x^2(x^2+32x+41)$ は $x\geqq 0$ で常に非負なので,最小値はすぐに $x=0$ と分かる。あとは導関数の符号変化から極大点を1つ見つければよい。
答え
**(1)**
$$ a=32,\qquad b=41 $$
**(2)**
最小値は
$$ 0 $$
であり,そのとき
$$ x=0 $$
である。
最大値は
$$ (367\sqrt{1057}-10893)e^{(27-\sqrt{1057})/2} $$
であり,そのとき
$$ x=\frac{-27+\sqrt{1057}}{2} $$
である。