基礎問題集
数学3 微分法「最大最小・解の個数」の問題67 解説
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解説
方針・初手
(1) では、$\theta=\angle APB$ を固定する。 $PA=PB=1$ なので、$\triangle APB$ は頂角 $\theta$ をもつ二等辺三角形である。したがって、底辺 $AB$ の長さと、$P$ から $AB$ への距離は $\theta$ だけで決まる。これを用いて $P$ の座標を $a,b$ で表し、$S$ を $a,b$ の式に直す。
(2) では、条件 $x=y,\ a=b$ をそのまま使って、$x=y=u,\ a=b=v$ とおく。すると条件 $PA=1$ が 1 本の関係式になり、$S=uv$ の最大化に帰着する。
解法1
(1) $S$ が最大となるとき $x=y,\ a=b$ を示す
$\theta=\angle APB$ とおく。
$M$ を $AB$ の中点とすると、$\triangle APB$ は二等辺三角形であるから、$PM\perp AB$ である。 また
$$ AB=2\sin\frac{\theta}{2},\qquad PM=\cos\frac{\theta}{2} $$
が成り立つ。
一方、$A(a,0),\ B(0,b)$ であるから
$$ AB=\sqrt{a^2+b^2} $$
である。したがって
$$ a^2+b^2=4\sin^2\frac{\theta}{2} $$
が成り立つ。
ここで、$\overrightarrow{AB}=(-a,b)$ であるから、これに垂直で第1象限向きのベクトルは $(b,a)$ である。 よって、$P$ は
$$ P=\left(\frac a2,\frac b2\right)\pm \frac{\cos(\theta/2)}{\sqrt{a^2+b^2}}(b,a) $$
と表せる。
このうち、$+$ をとる方は明らかに $x>0,\ y>0$ を満たし、しかも面積 $S$ を大きくするので、最大値を考えるときはこちらを見ればよい。したがって
$$ x=\frac a2+\frac{b\cos(\theta/2)}{\sqrt{a^2+b^2}},\qquad y=\frac b2+\frac{a\cos(\theta/2)}{\sqrt{a^2+b^2}} $$
である。
四角形 $OAPB$ の面積は、座標による面積公式から
$$ S=\frac{ay+bx}{2} $$
である。上の式を代入すると
$$ \begin{aligned} S &=\frac12\left(a\left(\frac b2+\frac{a\cos(\theta/2)}{\sqrt{a^2+b^2}}\right) +b\left(\frac a2+\frac{b\cos(\theta/2)}{\sqrt{a^2+b^2}}\right)\right) \\ &=\frac{ab}{2}+\frac{\sqrt{a^2+b^2}}{2}\cos\frac{\theta}{2}. \end{aligned} $$
さらに $a^2+b^2=4\sin^2(\theta/2)$ を用いると
$$ S=\frac{ab}{2}+\sin\frac{\theta}{2}\cos\frac{\theta}{2} =\frac{ab}{2}+\frac{\sin\theta}{2}. $$
ここで $\theta$ は固定されているので、$S$ を最大にするには $ab$ を最大にすればよい。
ところが
$$ ab\le \frac{a^2+b^2}{2} =2\sin^2\frac{\theta}{2} $$
であり、等号成立は
$$ a=b $$
のときに限る。
したがって、$S$ が最大となるとき $a=b$ である。
このとき、先ほどの $x,y$ の式より
$$ x=\frac a2+\frac{a\cos(\theta/2)}{\sqrt{2a^2}} =\frac a2+\frac{\cos(\theta/2)}{\sqrt2}, $$
$$ y=\frac a2+\frac{a\cos(\theta/2)}{\sqrt{2a^2}} =\frac a2+\frac{\cos(\theta/2)}{\sqrt2}, $$
となるから
$$ x=y $$
も成り立つ。
よって、$S$ が最大となるとき
$$ x=y,\qquad a=b $$
である。
(2) $x=y,\ a=b$ のもとでの $S$ の最大値
$x=y=u,\ a=b=v$ とおく。ただし $u>0,\ v>0$ である。
条件 $PA=1$ より
$$ (u-v)^2+u^2=1 $$
すなわち
$$ (v-u)^2+u^2=1 $$
である。
ここで
$$ m=v-u $$
とおくと
$$ u^2+m^2=1,\qquad v=u+m $$
である。
また面積は
$$ S=\frac{ay+bx}{2}=\frac{vu+vu}{2}=uv $$
であるから、
$$ S=u(u+m)=u^2+um $$
となる。
$u^2+m^2=1$ であるから、ある $t$ を用いて
$$ u=\cos t,\qquad m=\sin t $$
と表せる。すると
$$ \begin{aligned} S &=\cos^2 t+\sin t\cos t \\ &=\frac{1+\cos 2t}{2}+\frac{\sin 2t}{2} \\ &=\frac{1+\cos 2t+\sin 2t}{2}. \end{aligned} $$
ここで
$$ \cos 2t+\sin 2t\le \sqrt2 $$
であるから
$$ S\le \frac{1+\sqrt2}{2}. $$
等号成立は
$$ \cos 2t=\sin 2t=\frac{1}{\sqrt2} $$
すなわち
$$ 2t=\frac{\pi}{4} $$
のときである。したがって、求める最大値は
$$ \frac{1+\sqrt2}{2} $$
である。
解説
(1) の本質は、$\angle APB$ を固定すると $\triangle APB$ の形が決まり、$AB$ の長さが一定になることである。 その結果、$a^2+b^2$ が一定となるので、面積 $S$ は結局 $ab$ の最大化に帰着する。ここで $ab\le \dfrac{a^2+b^2}{2}$ を使えば、最大となるのは対称な配置 $a=b$ のときである。
(2) は、(1) の対称条件 $x=y,\ a=b$ を直接使って変数を減らすのが自然である。 $PA=1$ が $(v-u)^2+u^2=1$ という円の式になり、面積 $S=uv$ を三角関数で整理すると、$\sin 2t+\cos 2t\le \sqrt2$ に落ちる。
答え
**(1)**
$\angle APB$ を固定して $S$ が最大となるのは
$$ x=y,\qquad a=b $$
のときである。
**(2)**
条件 $x=y,\ a=b$ のもとでの $S$ の最大値は
$$ \frac{1+\sqrt2}{2} $$
である。