基礎問題集
数学3 微分法「接線・不等式」の問題19 解説
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解説
方針・初手
平均値の定理で与えられた式
$$ f(a+h)=f(a)+hf'(a+\theta h) $$
に、$f(x)=x^3$ と $f'(x)=3x^2$ をそのまま代入する。すると $\theta$ を含む方程式が得られるので、それを $a,\ h$ で解けばよい。極限は、その求めた式を整理して調べる。
解法1
$f(x)=x^3$ であるから、平均値の定理の式は
$$ (a+h)^3=a^3+h\cdot 3(a+\theta h)^2 $$
となる。
左辺を展開すると
$$ a^3+3a^2h+3ah^2+h^3=a^3+3h(a+\theta h)^2 $$
であるから、$h>0$ を用いて両辺を $h$ で割ると
$$ 3a^2+3ah+h^2=3(a+\theta h)^2 $$
したがって
$$ (a+\theta h)^2=a^2+ah+\frac{h^2}{3} $$
を得る。
ここで $a\geqq 0,\ h>0,\ 0<\theta<1$ より
$$ a+\theta h>0 $$
である。よって平方根は正のほうをとって
$$ a+\theta h=\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}} $$
となる。したがって
$$ \theta=\frac{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}-a}{h} $$
である。これが (1) の答えである。
次に (2) を求めるため、これを有理化すると
$$ \theta =\frac{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}-a}{h} \cdot \frac{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}+a}{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}+a} =\frac{a+\frac{h}{3}}{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}+a} $$
となる。
ここで場合分けする。
**(i)**
$a>0$ のとき
$$ \begin{aligned} \lim_{h\to 0}\theta &= \lim_{h\to 0} \frac{a+\frac{h}{3}}{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}+a} &= \frac{a}{a+a} \\ \frac{1}{2} \end{aligned} $$
である。
**(ii)**
$a=0$ のとき
$$ \theta=\frac{\sqrt{\frac{h^2}{3}}}{h} =\frac{h/\sqrt{3}}{h} =\frac{1}{\sqrt{3}} \qquad (h>0) $$
であるから、
$$ \lim_{h\to 0}\theta=\frac{1}{\sqrt{3}} $$
となる。
解説
この問題の要点は、平均値の定理の式に具体的な関数を代入したあと、$\theta$ を直接求めることである。
途中で
$$ (a+\theta h)^2=a^2+ah+\frac{h^2}{3} $$
が得られるが、ここで平方根の符号を勝手に選んではならない。条件 $a\geqq 0,\ h>0,\ 0<\theta<1$ から $a+\theta h>0$ が従うので、正の平方根をとることができる。
また、極限では $a=0$ の場合に分母・分子の挙動が $a>0$ の場合と異なるため、場合分けが必要である。ここをまとめて $\frac12$ としてしまうと誤りになる。
答え
**(1)**
$$ \theta=\frac{\sqrt{a^2+ah+\frac{h^2}{3}}-a}{h} $$
**(2)**
$$ \lim_{h\to 0}\theta= \begin{cases} \dfrac{1}{2} & (a>0)\\[6pt] \dfrac{1}{\sqrt{3}} & (a=0) \end{cases} $$