基礎問題集
数学3 微分法「接線・不等式」の問題20 解説
数学3の微分法「接線・不等式」にある問題20の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
左辺を右辺へ移して
$$ F(x)=\left(\log\frac{1}{1-x}\right)^2-\log\frac{1}{1-x^2} $$
とおく。これが $0<x<1$ で正であることを示せばよい。
そのために $F(x)$ の増減を調べる。導関数を計算すると、結局 $\log\frac{1}{1-x}>\dfrac{x}{1+x}$ を示せば足りる形になる。
解法1
$$ F(x)=\left(\log\frac{1}{1-x}\right)^2-\log\frac{1}{1-x^2} \qquad (0\le x<1) $$
とおく。
これを微分すると、
$$ \begin{aligned} F'(x) &=2\log\frac{1}{1-x}\cdot \frac{1}{1-x}-\frac{2x}{1-x^2} \\ &=\frac{2}{1-x}\left(\log\frac{1}{1-x}-\frac{x}{1+x}\right) \end{aligned} $$
となる。
したがって、$F'(x)>0$ を示すには
$$ \log\frac{1}{1-x}>\frac{x}{1+x} $$
を示せばよい。
そこで
$$ G(x)=\log\frac{1}{1-x}-x $$
とおくと、
$$ G'(x)=\frac{1}{1-x}-1=\frac{x}{1-x}>0 \qquad (0<x<1) $$
であり、また
$$ G(0)=0 $$
であるから、$0<x<1$ において
$$ G(x)>0 $$
すなわち
$$ \log\frac{1}{1-x}>x $$
が成り立つ。
ここで $0<x<1$ より明らかに
$$ x>\frac{x}{1+x} $$
であるから、
$$ \log\frac{1}{1-x}>x>\frac{x}{1+x} $$
となり、したがって $F'(x)>0$ である。
よって $F(x)$ は $[0,1)$ で単調増加し、しかも
$$ F(0)=0 $$
であるから、$0<x<1$ に対して
$$ F(x)>0 $$
となる。すなわち
$$ \log\frac{1}{1-x^2}<\left(\log\frac{1}{1-x}\right)^2 $$
が成り立つ。
解説
この問題は、与えられた不等式をそのまま変形して比較するよりも、差をとって関数として扱うのが自然である。
実際、差を $F(x)$ とおくと、導関数は
$$ \log\frac{1}{1-x}-\frac{x}{1+x} $$
の符号判定に帰着する。ここでさらに
$$ \log\frac{1}{1-x}>x $$
というより強い不等式を示せば十分であり、これは $G(x)=\log\dfrac{1}{1-x}-x$ を微分すればすぐに分かる。
途中で「より強い不等式に落とす」というのがこの問題の要点である。
答え
$$ 0<x<1 \quad\Longrightarrow\quad \log\frac{1}{1-x^2}<\left(\log\frac{1}{1-x}\right)^2 $$
である。