基礎問題集
数学3 微分法「接線・不等式」の問題34 解説
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解説
方針・初手
(1) は微分して導関数の符号を調べればよい。分母に $x$ があるので、定義域 $x>0$ を意識して計算する。
(2) は $e^\pi$ と $\pi^e$ をそのまま比べるより、対数を取って $\dfrac{\log x}{x}$ の大小比較に帰着すると見通しがよい。(1) の結果をそのまま使う。
解法1
まず
$$ f(x)=\frac{\log x}{x}\qquad (x>0) $$
を微分する。
$$ f'(x)=\frac{\frac{1}{x}\cdot x-\log x}{x^2} =\frac{1-\log x}{x^2} $$
ここで $x>0$ なので $x^2>0$ である。したがって $f'(x)$ の符号は $1-\log x$ の符号で決まる。
$$ 1-\log x>0 \iff \log x<1 \iff x<e $$
同様に
$$ 1-\log x=0 \iff x=e, \qquad 1-\log x<0 \iff x>e $$
よって、$f(x)$ は
**(i)**
$0<x<e$ で増加し、
**(ii)**
$x>e$ で減少する。
したがって $x=e$ で最大値をとり、その値は
$$ f(e)=\frac{\log e}{e}=\frac{1}{e} $$
である。
次に (2) を考える。
(1) より、$x>e$ において $f(x)=\dfrac{\log x}{x}$ は減少する。ここで $\pi>e$ であるから
$$ f(\pi)<f(e) $$
すなわち
$$ \frac{\log \pi}{\pi}<\frac{1}{e} $$
である。両辺に正の数 $e\pi$ を掛けると
$$ e\log \pi<\pi $$
となる。ここで指数関数は単調増加であるから、両辺を指数に持ち上げて
$$ e^{e\log \pi}<e^\pi $$
すなわち
$$ \pi^e<e^\pi $$
を得る。よって
$$ e^\pi>\pi^e $$
である。
解説
この問題の要点は、(2) を直接扱わずに
$$ \frac{\log x}{x} $$
という関数の増減に落とし込むことである。指数の大小比較では、対数を取ると積や商の形に直せることが多い。
また、(1) では導関数
$$ f'(x)=\frac{1-\log x}{x^2} $$
の分母が常に正であるため、符号判定は $1-\log x$ だけ見ればよい。こうした「分母の正負を先に固定してから分子だけを見る」処理は典型である。
答え
**(1)**
$f(x)=\dfrac{\log x}{x}$ は $0<x<e$ で増加し、$x>e$ で減少する。したがって $x=e$ で最大値 $\dfrac{1}{e}$ をとる。
**(2)**
$$ e^\pi>\pi^e $$
である。