基礎問題集
数学3 微分法「接線・不等式」の問題36 解説
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解説
方針・初手
まず、曲線 $y=\cos x$ の点 $(a,\cos a)$ における接線の傾きを求め、そこから法線の方程式を立てる。
つぎに、その法線と $x$ 軸との交点 $P$ を求めれば、$P$ と $(a,0)$ の距離 $f(a)$ が $a$ の式で表せる。最後は区間 $\dfrac{\pi}{8}\leqq a\leqq \dfrac{\pi}{3}$ でその最大・最小を調べればよい。
解法1
$y=\cos x$ を微分すると
$$ \frac{dy}{dx}=-\sin x $$
である。
したがって、点 $(a,\cos a)$ における接線の傾きは $-\sin a$ であるから、法線の傾きは
$$ \frac{1}{\sin a} $$
である。ただし、問題の条件 $a\neq 0,\pm\pi,\pm 2\pi,\dots$ より $\sin a\neq 0$ なので、これは確かに定まる。
よって、法線の方程式は
$$ y-\cos a=\frac{1}{\sin a}(x-a) $$
すなわち
$$ y=\frac{x-a}{\sin a}+\cos a $$
である。
次に、この法線と $x$ 軸との交点を $P$ とする。$x$ 軸上では $y=0$ だから、
$$ 0-\cos a=\frac{1}{\sin a}(x-a) $$
より
$$ x-a=-\sin a\cos a $$
となる。したがって
$$ x=a-\sin a\cos a $$
であり、
$$ P=(a-\sin a\cos a,,0) $$
である。
よって、$P$ と $(a,0)$ の距離は、両点とも $x$ 軸上にあることから
$$ f(a)=\left|(a-\sin a\cos a)-a\right| =\left|-\sin a\cos a\right| =\left|\sin a\cos a\right| $$
となる。
ここで $\dfrac{\pi}{8}\leqq a\leqq \dfrac{\pi}{3}$ では $\sin a>0,\ \cos a>0$ であるから、
$$ f(a)=\sin a\cos a=\frac{1}{2}\sin 2a $$
と書ける。
さらに、このとき
$$ \frac{\pi}{4}\leqq 2a\leqq \frac{2\pi}{3} $$
である。$\sin 2a$ は $2a=\dfrac{\pi}{2}$ のとき最大値 $1$ をとるので、
$$ a=\frac{\pi}{4} $$
のとき
$$ f(a)=\frac{1}{2} $$
となる。
また、最小値は端で比較すればよい。
$$ f\left(\frac{\pi}{8}\right)=\frac{1}{2}\sin\frac{\pi}{4} =\frac{1}{2}\cdot\frac{\sqrt{2}}{2} =\frac{\sqrt{2}}{4} $$
$$ f\left(\frac{\pi}{3}\right)=\frac{1}{2}\sin\frac{2\pi}{3} =\frac{1}{2}\cdot\frac{\sqrt{3}}{2} =\frac{\sqrt{3}}{4} $$
$\dfrac{\sqrt{2}}{4}<\dfrac{\sqrt{3}}{4}$ であるから、最小値は
$$ a=\frac{\pi}{8} $$
のとき
$$ \frac{\sqrt{2}}{4} $$
である。
解説
法線の問題では、まず接線の傾きを微分で求め、その負の逆数を使って法線を立てるのが基本である。
本問では、交点 $P$ と $(a,0)$ がともに $x$ 軸上にあるので、距離が $x$ 座標の差の絶対値だけで表せる。この処理により $f(a)=|\sin a\cos a|$ が得られ、さらに区間内では正なので $\dfrac12\sin 2a$ に直せる。ここまで変形できれば、最大・最小は三角関数の基本性質だけで処理できる。
答え
$$ \begin{aligned} [\text{ア}]&=\frac{x-a}{\sin a}+\cos a \\ [\text{イ}]&=a-\sin a\cos a \\ [\text{ウ}]&=\sin a\cos a \\ [\text{エ}]&=\frac{\pi}{4} \\ [\text{オ}]&=\frac{1}{2} \\ [\text{カ}]&=\frac{\pi}{8} \\ [\text{キ}]&=\frac{\sqrt{2}}{4} \end{aligned} $$
ただし、$[\text{ウ}]$ は区間 $\dfrac{\pi}{8}\leqq a\leqq \dfrac{\pi}{3}$ においての式である。