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数学3 関数「逆関数」の問題6 解説
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解説
方針・初手
逆関数は、まず $y=\sqrt{x+2}$ とおいて $x$ と $y$ を入れ替えることで求める。
図形については、3つの境界
$$ y=\sqrt{x+2},\qquad y=x^2-2,\qquad y=\sqrt{2}-x
$$
の交点をすべて求める。面積は、縦に切ると下側の境界が $x=\sqrt{2}$ を境に変わるため、そこで積分を分ける。
解法1
**(1)**
$y=g(x)$ とおくと、
$$ y=\sqrt{x+2}
$$
である。ここで $g(x)\geqq 0$ だから、値域は
$$ y\geqq 0
$$
である。
両辺を2乗すると、
$$ y^2=x+2
$$
より、
$$ x=y^2-2
$$
である。$x$ と $y$ を入れ替えると、
$$ g^{-1}(x)=x^2-2
$$
となる。
ただし、逆関数の定義域はもとの関数 $g(x)$ の値域であるから、
$$ x\geqq 0
$$
である。したがって、
$$ g^{-1}(x)=x^2-2\quad (x\geqq 0)
$$
である。
(2) まず、3つの曲線・直線の交点を求める。
$y=g(x)$ と $y=g^{-1}(x)$ の交点は、
$$ \sqrt{x+2}=x^2-2
$$
を満たす点である。右辺が $0$ 以上である必要があるので、
$$ x^2-2\geqq 0
$$
より、ここでは $x\geqq \sqrt{2}$ を考える。
両辺を2乗すると、
$$ x+2=(x^2-2)^2
$$
すなわち、
$$ x^4-4x^2-x+2=0
$$
である。因数分解すると、
$$ (x-2)(x+1)(x^2+x-1)=0
$$
となる。条件 $x\geqq \sqrt{2}$ を満たすのは $x=2$ のみである。
したがって、
$$ y=\sqrt{2+2}=2
$$
より、交点は
$$ (2,2)
$$
である。
次に、$y=g(x)$ と直線 $y=\sqrt{2}-x$ の交点を求める。
$$ \sqrt{x+2}=\sqrt{2}-x
$$
であり、右辺が $0$ 以上である必要があるので、
$$ x\leqq \sqrt{2}
$$
である。両辺を2乗すると、
$$ x+2=(\sqrt{2}-x)^2
$$
より、
$$ x+2=2-2\sqrt{2}x+x^2
$$
したがって、
$$ x^2-(1+2\sqrt{2})x=0
$$
となる。よって、
$$ x=0,\quad x=1+2\sqrt{2}
$$
であるが、$x\leqq \sqrt{2}$ を満たすのは $x=0$ のみである。
したがって交点は、
$$ (0,\sqrt{2})
$$
である。
最後に、$y=g^{-1}(x)$ と直線 $y=\sqrt{2}-x$ の交点を求める。
$$ x^2-2=\sqrt{2}-x
$$
より、
$$ x^2+x-(2+\sqrt{2})=0
$$
である。これは
$$ (x-\sqrt{2})(x+1+\sqrt{2})=0
$$
と因数分解できる。$g^{-1}(x)$ の定義域は $x\geqq 0$ であるから、
$$ x=\sqrt{2}
$$
である。
このとき、
$$ y=\sqrt{2}-\sqrt{2}=0
$$
より、交点は
$$ (\sqrt{2},0)
$$
である。
したがって、囲まれる図形は、3点
$$ (0,\sqrt{2}),\quad (\sqrt{2},0),\quad (2,2)
$$
を結ぶ曲線三角形である。
具体的には、境界は次の3つである。
- $(0,\sqrt{2})$ から $(2,2)$ までの $y=\sqrt{x+2}$
- $(\sqrt{2},0)$ から $(2,2)$ までの $y=x^2-2$
- $(0,\sqrt{2})$ から $(\sqrt{2},0)$ までの直線 $y=\sqrt{2}-x$
(3) 面積を $S$ とする。
縦に切って考えると、$0\leqq x\leqq \sqrt{2}$ では、上側が $y=\sqrt{x+2}$、下側が $y=\sqrt{2}-x$ である。
また、$\sqrt{2}\leqq x\leqq 2$ では、上側が $y=\sqrt{x+2}$、下側が $y=x^2-2$ である。
よって、
$$ S=\int_0^{\sqrt{2}}{\sqrt{x+2}-(\sqrt{2}-x)},dx +\int_{\sqrt{2}}^2{\sqrt{x+2}-(x^2-2)},dx
$$
である。
まとめて計算すると、
$$ S=\int_0^2\sqrt{x+2},dx-\int_0^{\sqrt{2}}(\sqrt{2}-x),dx-\int_{\sqrt{2}}^2(x^2-2),dx
$$
である。
それぞれ計算する。
まず、
$$ \int_0^2\sqrt{x+2},dx =\left[\frac{2}{3}(x+2)^{3/2}\right]_0^2 =\frac{2}{3}(8-2\sqrt{2}) =\frac{16-4\sqrt{2}}{3}
$$
である。
次に、
$$ \int_0^{\sqrt{2}}(\sqrt{2}-x),dx =\left[\sqrt{2}x-\frac{x^2}{2}\right]_0^{\sqrt{2}} =2-1 =1
$$
である。
また、
$$ \int_{\sqrt{2}}^2(x^2-2),dx =\left[\frac{x^3}{3}-2x\right]_{\sqrt{2}}^2 =\frac{4\sqrt{2}-4}{3}
$$
である。
したがって、
$$ \begin{aligned} S &=\frac{16-4\sqrt{2}}{3}-1-\frac{4\sqrt{2}-4}{3}\\ &=\frac{16-4\sqrt{2}-3-4\sqrt{2}+4}{3}\\ &=\frac{17-8\sqrt{2}}{3} \end{aligned}
$$
である。
解説
この問題の中心は、逆関数の定義域を正しく扱うことである。
$g(x)=\sqrt{x+2}$ の定義域は $x\geqq -2$ であるが、逆関数 $g^{-1}(x)$ の定義域は $g(x)$ の値域で決まる。したがって、$g^{-1}(x)=x^2-2$ としたあとに、必ず $x\geqq 0$ を付ける必要がある。
また、面積計算では、1本の積分で処理しようとすると下側の境界を誤りやすい。交点 $(\sqrt{2},0)$ を境に、下側が直線から放物線に切り替わるため、$x=\sqrt{2}$ で積分を分けるのが自然である。
答え
**(1)**
$$ g^{-1}(x)=x^2-2\quad (x\geqq 0)
$$
定義域は
$$ x\geqq 0
$$
である。
**(2)**
囲まれる図形は、3点
$$ (0,\sqrt{2}),\quad (\sqrt{2},0),\quad (2,2)
$$
を境界点とする曲線三角形である。
境界は、
$$ y=\sqrt{x+2},\qquad y=x^2-2,\qquad y=\sqrt{2}-x
$$
である。
**(3)**
面積は
$$ \frac{17-8\sqrt{2}}{3}
$$
である。