基礎問題集
数学3 関数「無理関数」の問題3 解説
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解説
方針・初手
平方根を含む方程式では、根号の中身だけでなく、右辺が $0$ 以上であることから左辺 $t$ も $0$ 以上でなければならない。
ただし、この問題では $x=\sqrt{t-a}$ とおくと、平方による余分な解の混入を避けながら解の個数を数えやすい。
解法1
$x=\sqrt{t-a}$ とおく。平方根の定義より $x\geqq 0$ であり、方程式
$$ t=2\sqrt{t-a}
$$
は
$$ t=2x
$$
と表せる。
また、$x=\sqrt{t-a}$ より
$$ x^2=t-a
$$
である。ここに $t=2x$ を代入すると、
$$ x^2=2x-a
$$
すなわち
$$ x^2-2x+a=0
$$
を得る。平方完成すると、
$$ (x-1)^2=1-a
$$
である。
ここで $x\geqq 0$ を満たす解の個数を数えればよい。$t=2x$ であるから、異なる $x$ は異なる $t$ に対応する。
**(i)**
$a>1$ のとき
右辺 $1-a$ が負であるから、
$$ (x-1)^2=1-a
$$
を満たす実数 $x$ は存在しない。したがって、実数解は $0$ 個である。
**(ii)**
$a=1$ のとき
$$ (x-1)^2=0
$$
より
$$ x=1
$$
である。これは $x\geqq 0$ を満たすので、実数解は $1$ 個である。
**(iii)**
$a<1$ のとき
$$ x=1\pm \sqrt{1-a}
$$
である。ここで
$$ \sqrt{1-a}>0
$$
である。
一方、
$$ x=1+\sqrt{1-a}
$$
は常に正であるから、必ず $1$ 個の解を与える。
もう一方の
$$ x=1-\sqrt{1-a}
$$
について調べる。
$$ 1-\sqrt{1-a}\geqq 0
$$
となる条件は
$$ \sqrt{1-a}\leqq 1
$$
であり、両辺は $0$ 以上なので平方して
$$ 1-a\leqq 1
$$
すなわち
$$ a\geqq 0
$$
である。
したがって、$a<1$ の範囲では、$0\leqq a<1$ のとき $2$ 個、$a<0$ のとき $1$ 個である。
以上より、解の個数は次のように分類される。
$$ \begin{cases} 0個 & (a>1),\\ 1個 & (a<0 \text{ または } a=1),\\ 2個 & (0\leqq a<1). \end{cases}
$$
解法2
平方して処理してもよい。ただし、平方によって余分な解が入りうるので、最後に条件を確認する必要がある。
方程式
$$ t=2\sqrt{t-a}
$$
の右辺は $0$ 以上であるから、解は必ず
$$ t\geqq 0
$$
を満たす。
両辺を平方すると、
$$ t^2=4(t-a)
$$
であり、
$$ t^2-4t+4a=0
$$
すなわち
$$ (t-2)^2=4(1-a)
$$
である。
まず、実数解をもつには
$$ 1-a\geqq 0
$$
すなわち
$$ a\leqq 1
$$
が必要である。
$a\leqq 1$ のとき、平方後の方程式の解は
$$ t=2\pm 2\sqrt{1-a}
$$
である。
ただし、もとの方程式を満たすには $t\geqq 0$ が必要である。さらに、平方後の方程式
$$ t^2=4(t-a)
$$
を満たす $t$ について、$t\geqq 0$ なら
$$ t=2\sqrt{t-a}
$$
が成り立つ。よって、平方後の解のうち $t\geqq 0$ のものを数えればよい。
まず
$$ t=2+2\sqrt{1-a}
$$
は常に正である。
一方、
$$ t=2-2\sqrt{1-a}
$$
が $0$ 以上となる条件は
$$ 2-2\sqrt{1-a}\geqq 0
$$
すなわち
$$ \sqrt{1-a}\leqq 1
$$
である。これは
$$ a\geqq 0
$$
と同値である。
したがって、$a\leqq 1$ の範囲で、$0\leqq a<1$ のときは $2$ 個、$a<0$ のときは $1$ 個である。また、$a=1$ のときは重解 $t=2$ となるため $1$ 個である。
よって、
$$ \begin{cases} 0個 & (a>1),\\ 1個 & (a<0 \text{ または } a=1),\\ 2個 & (0\leqq a<1) \end{cases}
$$
である。
解説
この問題の要点は、平方根を含む方程式では「平方後の解をそのまま数えてはいけない」という点である。平方すると二次方程式になるが、もとの方程式の右辺が $0$ 以上であるため、左辺の $t$ も $0$ 以上でなければならない。
最も安全なのは、$x=\sqrt{t-a}$ とおいて $x\geqq 0$ の条件つき二次方程式に直す方法である。この置き換えにより、平方による余分な解をほぼ避けることができ、解の個数の変化も $x=1-\sqrt{1-a}$ が $0$ 以上かどうかを見るだけで済む。
答え
$$ \begin{aligned} \text{[ア]}&:\ a>1,\\ \text{[イ]}&:\ a<0 \text{ または } a=1,\\ \text{[ウ]}&:\ 0\leqq a<1. \end{aligned}
$$