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数学3 極限「無限級数」の問題10 解説

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数学3極限無限級数問題10
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数学3 極限 無限級数 問題10の問題画像
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解説

方針・初手

各項をそのまま評価するのではなく、対数の性質 $\log ab=\log a+\log b$、$\log \dfrac{a}{b}=\log a-\log b$ を用いて、部分和が消去し合う形に変形するのが基本方針である。

とくに $\log \left(1+\dfrac{1}{n}\right)=\log \dfrac{n+1}{n}$、 $\log \left(1+\dfrac{1}{n^2-1}\right)=\log \dfrac{n^2}{n^2-1}$ と直すと、級数の様子が明確になる。

解法1

**(1)**

第 $N$ 部分和を

$$ S_N=\sum_{n=1}^{N}\log\left(1+\frac{1}{n}\right) $$

とおく。

各項は

$$ \log\left(1+\frac{1}{n}\right) =\log\frac{n+1}{n} =\log(n+1)-\log n $$

であるから、

$$ \begin{aligned} S_N &=\sum_{n=1}^{N}\bigl(\log(n+1)-\log n\bigr) \\ &=(\log2-\log1)+(\log3-\log2)+\cdots+(\log(N+1)-\log N) \\ &=\log(N+1)-\log1 \\ &=\log(N+1) \end{aligned} $$

となる。

ここで $N\to\infty$ とすると、$\log(N+1)\to\infty$ であるから、

$$ \lim_{N\to\infty}S_N=\infty $$

である。したがって、

$$ \sum_{n=1}^{\infty}\log\left(1+\frac{1}{n}\right) $$

は発散する。

**(2)**

第 $N$ 部分和を

$$ T_N=\sum_{n=2}^{N}\log\left(1+\frac{1}{n^2-1}\right) $$

とおく。

$n\geqq2$ では $n^2-1=(n-1)(n+1)$ であるから、

$$ \begin{aligned} 1+\frac{1}{n^2-1} &=\frac{n^2-1+1}{n^2-1} \\ &=\frac{n^2}{n^2-1} \\ &=\frac{n^2}{(n-1)(n+1)} \\ &=\frac{n}{n-1}\cdot\frac{n}{n+1} \end{aligned} $$

となる。よって、

$$ \log\left(1+\frac{1}{n^2-1}\right) =\log\frac{n}{n-1}+\log\frac{n}{n+1} $$

である。

したがって、

$$ \begin{aligned} T_N &=\sum_{n=2}^{N}\log\frac{n}{n-1}+\sum_{n=2}^{N}\log\frac{n}{n+1} \\ &=\log\prod_{n=2}^{N}\frac{n}{n-1}+\log\prod_{n=2}^{N}\frac{n}{n+1} \end{aligned} $$

となる。ここで、

$$ \prod_{n=2}^{N}\frac{n}{n-1} =\frac{2}{1}\cdot\frac{3}{2}\cdots\frac{N}{N-1} =N $$

また、

$$ \prod_{n=2}^{N}\frac{n}{n+1} =\frac{2}{3}\cdot\frac{3}{4}\cdots\frac{N}{N+1} =\frac{2}{N+1} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} T_N &=\log N+\log\frac{2}{N+1} \\ &=\log\frac{2N}{N+1} \end{aligned} $$

を得る。

ここで $N\to\infty$ とすると、

$$ \lim_{N\to\infty}T_N =\lim_{N\to\infty}\log\frac{2N}{N+1} =\log\left(\lim_{N\to\infty}\frac{2N}{N+1}\right) =\log2 $$

である。したがって、

$$ \sum_{n=2}^{\infty}\log\left(1+\frac{1}{n^2-1}\right) $$

は収束し、その和は $\log2$ である。

解説

いずれも対数のまま眺めるより、分数の形に直して部分和を調べるのが本筋である。

(1) は $\log\left(1+\dfrac{1}{n}\right)=\log(n+1)-\log n$ となるため、典型的な望遠鏡型の和になる。部分和が $\log(N+1)$ にまで簡単化されるので、極限を見れば発散が直ちに分かる。

(2) は $1+\dfrac{1}{n^2-1}$ を因数分解を用いて $\dfrac{n}{n-1}\cdot\dfrac{n}{n+1}$ に直すことが要点である。すると積の形で大きく消去が起こり、部分和が有限値に近づくことと、その和の値が同時に求まる。

答え

**(1)**

$$ \sum_{n=1}^{\infty}\log\left(1+\frac{1}{n}\right) $$

は発散する。

**(2)**

$$ \sum_{n=2}^{\infty}\log\left(1+\frac{1}{n^2-1}\right) $$

は収束し、その和は

$$ \log2 $$

である。

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