基礎問題集
数学3 極限「無限級数」の問題18 解説
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解説
方針・初手
接線の傾きと弦の傾きを比較して、$a_k$ の漸化式を作るのが初手である。
放物線 $y=x^2$ における $x=t$ での接線の傾きは $2t$ であり、2点 $(u,u^2),(v,v^2)$ を結ぶ直線の傾きは $u+v$ である。したがって条件から $a_k$ の差 $a_{k+1}-a_k$ が等比的に変化することが分かる。
その後、三角形の面積 $T_k$ を差 $a_{k+1}-a_k$ で表し、さらに $S$ も $a_2-a_1$ で表せばよい。
解法1
接線が直線 $A_kA_{k+1}$ に平行であるから、その傾きは等しい。
直線 $A_kA_{k+1}$ の傾きは
$$ \frac{a_{k+1}^2-a_k^2}{a_{k+1}-a_k}=a_k+a_{k+1} $$
である。
また、$A_{k+2}(a_{k+2},a_{k+2}^2)$ における放物線 $y=x^2$ の接線の傾きは
$$ 2a_{k+2} $$
であるから、
$$ 2a_{k+2}=a_k+a_{k+1} $$
すなわち
$$ a_{k+2}=\frac{a_k+a_{k+1}}{2} $$
を得る。
ここで
$$ d_k=a_{k+1}-a_k $$
とおくと、
$$ d_{k+1}=a_{k+2}-a_{k+1} =\frac{a_k+a_{k+1}}{2}-a_{k+1} =-\frac{a_{k+1}-a_k}{2} =-\frac{d_k}{2} $$
となる。よって ${d_k}$ は公比 $-\dfrac12$ の等比数列であり、
$$ d_k=(a_2-a_1)\left(-\frac12\right)^{k-1} $$
である。
次に、三角形 $A_kA_{k+1}A_{k+2}$ の面積 $T_k$ を求める。座標を用いると
$$ T_k =\frac12 \left| \begin{vmatrix} a_k & a_k^2 & 1\\ a_{k+1} & a_{k+1}^2 & 1\\ a_{k+2} & a_{k+2}^2 & 1 \end{vmatrix} \right| $$
であり、この行列式は因数分解して
$$ T_k=\frac12 |(a_{k+1}-a_k)(a_{k+2}-a_{k+1})(a_{k+2}-a_k)| $$
となる。
すなわち
$$ T_k=\frac12 |d_k,d_{k+1},(d_k+d_{k+1})| $$
である。ここで $d_{k+1}=-\dfrac12 d_k$ を用いると
$$ d_k+d_{k+1}=d_k-\frac12 d_k=\frac12 d_k $$
より、
$$ T_k =\frac12 \left|d_k\cdot\left(-\frac12 d_k\right)\cdot\left(\frac12 d_k\right)\right| =\frac18 |d_k|^3 $$
となる。
さらに $|d_{k+1}|=\dfrac12 |d_k|$ であるから、
$$ \frac{T_{k+1}}{T_k} =\frac{\frac18 |d_{k+1}|^3}{\frac18 |d_k|^3} =\left(\frac12\right)^3 =\frac18 $$
である。これで (1) は求まった。
次に (2) を求める。
$S$ は直線 $A_1A_2$ と放物線 $y=x^2$ で囲まれた部分の面積である。直線 $A_1A_2$ の方程式は
$$ y=(a_1+a_2)x-a_1a_2 $$
であるから、
$$ S=\int_{a_1}^{a_2}\left\{(a_1+a_2)x-a_1a_2-x^2\right\},dx $$
となる。被積分関数は
$$ (a_1+a_2)x-a_1a_2-x^2 =(x-a_1)(a_2-x) $$
であるので、
$$ S=\int_{a_1}^{a_2}(x-a_1)(a_2-x),dx $$
となる。ここで $d=a_2-a_1,(>0)$ とおき、$x=a_1+t$ と変数変換すると
$$ S=\int_0^d t(d-t),dt =\left[\frac d2 t^2-\frac13 t^3\right]_0^d =\frac16 d^3 $$
を得る。
一方、
$$ T_1=\frac18 (a_2-a_1)^3=\frac18 d^3 $$
であるから、
$$ T_1=\frac18 d^3=\frac18\cdot 6S=\frac34 S $$
となる。
また (1) より ${T_k}$ は公比 $\dfrac18$ の等比数列であるから、
$$ \sum_{k=1}^n T_k =T_1\frac{1-\left(\frac18\right)^n}{1-\frac18} $$
であり、$n\to\infty$ とすると
$$ \lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^n T_k =\frac{T_1}{1-\frac18} =\frac{\frac34 S}{\frac78} =\frac67 S $$
となる。
解説
この問題の本質は、点列そのものを直接求めることではなく、隣り合う $x$ 座標の差
$$ d_k=a_{k+1}-a_k $$
に着目することである。接線の傾きと弦の傾きを等しく置くと、$d_{k+1}=-\dfrac12 d_k$ となり、以後は面積が等比的に減少することが一気に見える。
また、放物線上の3点 $(u,u^2),(v,v^2),(w,w^2)$ が作る三角形の面積が
$$ \frac12 |(v-u)(w-v)(w-u)| $$
と因数分解できることも重要である。これにより、$T_k$ を $d_k$ だけで扱える。
答え
**(1)**
$$ \frac{T_{k+1}}{T_k}=\frac18 $$
**(2)**
$$ \lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^n T_k=\frac67 S $$