基礎問題集
数学3 極限「極限」の問題4 解説
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解説
方針・初手
$P_n$ は放物線 $y=x^2$ 上にあるので、$P_n=(x_n,x_n^2)$ とおく。
すると、直線 $P_nP_{n+1}$ の傾きは放物線上の2点の性質から $x_n+x_{n+1}$ と表せる。よって、与えられた条件は $x_n$ の漸化式に直せる。あとはその漸化式を解いて、$x_n$ が収束するかどうかを調べればよい。
解法1
$P_n=(x_n,x_n^2)$ とおく。
このとき、直線 $P_nP_{n+1}$ の傾きは
$$ \frac{x_{n+1}^2-x_n^2}{x_{n+1}-x_n}=x_n+x_{n+1} $$
である。問題の条件より
$$ x_n+x_{n+1}=\frac{1}{n(n+2)} \qquad (n=1,2,3,\dots) $$
を得る。
ここで
$$ u_n=(-1)^{n-1}x_n $$
とおくと、
$$ x_n=(-1)^{n-1}u_n,\qquad x_{n+1}=(-1)^n u_{n+1} $$
であるから、上の漸化式は
$$ (-1)^{n-1}u_n+(-1)^n u_{n+1}=\frac{1}{n(n+2)} $$
すなわち
$$ u_{n+1}-u_n=\frac{(-1)^n}{n(n+2)} $$
となる。
したがって、
$$ u_n=u_1+\sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^k}{k(k+2)} =x_1+\sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^k}{k(k+2)} $$
である。
ここで
$$ \frac{1}{k(k+2)}=\frac12\left(\frac1k-\frac1{k+2}\right) $$
を用いると、
$$ \sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^k}{k(k+2)} =\frac12\sum_{k=1}^{n-1}(-1)^k\left(\frac1k-\frac1{k+2}\right) $$
となる。右辺を整理すると、
$$ \begin{aligned} \sum_{k=1}^{n-1}(-1)^k\left(\frac1k-\frac1{k+2}\right) &= \left(-1+\frac12\right)-\frac{(-1)^n}{n}-\frac{(-1)^{n+1}}{n+1} \end{aligned} $$
ゆえに
$$ \begin{aligned} \sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^k}{k(k+2)} &= -\frac14-\frac{(-1)^n}{2n(n+1)} \end{aligned} $$
である。
したがって、
$$ u_n=x_1-\frac14-\frac{(-1)^n}{2n(n+1)} $$
となり、
$$ \begin{aligned} x_n=(-1)^{n-1}u_n &= (-1)^{n-1}\left(x_1-\frac14\right)+\frac{1}{2n(n+1)} \end{aligned} $$
を得る。
ここで
$$ \frac{1}{2n(n+1)}\to 0 \qquad (n\to\infty) $$
だから、奇数番目と偶数番目を分けてみると、
$$ x_{2m-1}\to x_1-\frac14,\qquad x_{2m}\to -\left(x_1-\frac14\right) \qquad (m\to\infty) $$
となる。
よって、$x_n$ が収束するのは
$$ x_1-\frac14=0 $$
すなわち
$$ x_1=\frac14 $$
のときに限る。
このとき
$$ x_n=\frac{1}{2n(n+1)}\to 0 $$
なので、
$$ P_n=(x_n,x_n^2)\to (0,0) $$
である。
一方、$x_1\neq \dfrac14$ のときは、奇数番目と偶数番目で極限が異なり、
$$ P_{2m-1}\to \left(a,a^2\right),\qquad P_{2m}\to \left(-a,a^2\right) \quad \left(a=x_1-\frac14\neq 0\right) $$
となるから、$P_n$ は1つの点には近づかない。
解説
放物線 $y=x^2$ 上の2点 $(x_n,x_n^2)$, $(x_{n+1},x_{n+1}^2)$ を結ぶ直線の傾きが $x_n+x_{n+1}$ になることが出発点である。ここに気づけば、問題は点列ではなく数列 $x_n$ の漸化式の問題に変わる。
ただし、この漸化式は $x_{n+1}=-x_n+\text{小さい項}$ という形なので、そのままでは交互に符号が変わる。そこで $(-1)^{n-1}$ を掛けて新しい数列 $u_n$ に直すのが自然である。すると普通の和の形になり、最終的に奇数番目と偶数番目が別々の点に近づくことが分かる。
したがって、一般には収束しないが、初項がちょうど打ち消し合う特別な場合 $x_1=\dfrac14$ のときだけ収束する。
答え
$P_n=(x_n,x_n^2)$ とすると
$$ x_n=(-1)^{n-1}\left(x_1-\frac14\right)+\frac{1}{2n(n+1)} $$
である。
したがって、
**(1)**
$x_1=\dfrac14$、すなわち $P_1=\left(\dfrac14,\dfrac1{16}\right)$ のときに限り、
$$ P_n\to(0,0) $$
となる。
**(2)**
$x_1\neq\dfrac14$ のときは、奇数番目と偶数番目で極限が異なるので、$P_n$ は1つの点に近づかない。