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数学3 極限「極限」の問題45 解説

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解説

方針・初手

半径 $1$ の円に内接する正 $n$ 角形の $1$ 辺は、中心角 $2\pi/n$ に対する弦であるから、その長さは $2\sin(\pi/n)$ である。したがって

$$ f(n)=2n\sin\frac{\pi}{n} $$

となる。

これにより、(1) は半角公式、(2) はその反復、(3) は $\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{\sin x}{x}=1$ を用いて処理できる。

解法1

**(1)**

$$ X=\frac{f(n)}{n}=2\sin\frac{\pi}{n},\qquad Y=\frac{f(2n)}{2n}=2\sin\frac{\pi}{2n} $$

である。

ここで半角公式より

$$ Y^2=4\sin^2\frac{\pi}{2n}=2-2\cos\frac{\pi}{n} $$

となる。また、正 $n$ 角形に対して $n\geqq 3$ であるから $0<\pi/n<\pi/2$ であり、

$$ \cos\frac{\pi}{n} =\sqrt{1-\sin^2\frac{\pi}{n}} =\sqrt{1-\left(\frac{X}{2}\right)^2} $$

である。したがって

$$ Y^2=2-2\sqrt{1-\frac{X^2}{4}} =2-\sqrt{4-X^2} $$

ゆえに $Y>0$ を用いて

$$ Y=\sqrt{2-\sqrt{4-X^2}} $$

を得る。

**(2)**

定義より

$$ A_n=\frac{f(2^{n+1})}{2^{n+1}} =2\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} $$

である。

まず

$$ A_1=2\sin\frac{\pi}{4}=\sqrt{2} $$

である。

また、(1) の結果を $X=A_n,\ Y=A_{n+1}$ と見れば

$$ A_{n+1}=\sqrt{2-\sqrt{4-A_n^2}} $$

が成り立つ。これを用いて順に求めると、

$$ A_2=\sqrt{2-\sqrt{4-A_1^2}} =\sqrt{2-\sqrt{4-2}} =\sqrt{2-\sqrt{2}} $$

$$ A_3=\sqrt{2-\sqrt{4-A_2^2}} =\sqrt{2-\sqrt{4-(2-\sqrt{2})}} =\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2}}} $$

$$ A_4=\sqrt{2-\sqrt{4-A_3^2}} =\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\sqrt{2}}}} $$

となる。

したがって一般形は

$$ A_n=\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}} \qquad (2\text{ が }n\text{ 個}) $$

である。

なお、同時に

$$ A_n=2\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} $$

とも表せる。

**(3)**

(2) で得た一般形を用いると、

$$ 2^n\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}} =2^nA_n $$

であり、さらに

$$ 2^nA_n =2^n\cdot 2\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} =2^{n+1}\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} $$

となる。

ここで

$$ x_n=\frac{\pi}{2^{n+1}} $$

とおけば $x_n\to 0$ であり、

$$ 2^{n+1}\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} =\pi\cdot \frac{\sin x_n}{x_n} $$

であるから、

$$ \lim_{n\to\infty}2^{n+1}\sin\frac{\pi}{2^{n+1}} =\pi\lim_{n\to\infty}\frac{\sin x_n}{x_n} =\pi $$

を得る。よって

$$ \pi=\lim_{n\to\infty}2^n\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}} \qquad (2\text{ が }n\text{ 個}) $$

が証明された。

解説

この問題の本質は、$\dfrac{f(n)}{n}$ が正 $n$ 角形の「$1$ 辺の長さ」に等しいことを見抜く点にある。半径 $1$ の円ではその長さが

$$ 2\sin\frac{\pi}{n} $$

となるので、辺の数を $2$ 倍にしたときの変化は半角公式で追跡できる。

すると $\sqrt{2-\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}$ という形は、$\sin(\pi/2^{n+1})$ を半角公式で繰り返し分解した結果として自然に現れる。最後は $\sin x\sim x\ (x\to 0)$、すなわち

$$ \lim_{x\to 0}\frac{\sin x}{x}=1 $$

を使えば極限が $\pi$ に一致する。

答え

**(1)**

$$ Y=\sqrt{2-\sqrt{4-X^2}} $$

**(2)**

$$ A_1=\sqrt{2},\qquad A_2=\sqrt{2-\sqrt{2}},\qquad A_3=\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2}}},\qquad A_4=\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\sqrt{2}}}} $$

したがって

$$ A_n=\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}} \qquad (2\text{ が }n\text{ 個}) $$

である。

**(3)**

$$ \pi=\lim_{n\to\infty}2^n\sqrt{2-\sqrt{2+\sqrt{2+\cdots+\sqrt{2}}}} \qquad (2\text{ が }n\text{ 個}) $$

が成り立つ。

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