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数学3 極限「極限」の問題54 解説

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数学3 極限 極限 問題54の問題画像
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解説

方針・初手

接線の $y$ 切片は、接点での関数値と微分係数を用いて求められる。したがって、まず

$$ y=x^n e^{-x} $$

を微分し、点 $(t,t^n e^{-t})$ における接線の式を書けば $f_n(t)$ が求まる。

その後、$f_n(t)$ を $t$ で微分して極値を与える $t$ を調べる。最後の極限は、有理化すると簡潔に処理できる。

解法1

曲線

$$ y=x^n e^{-x} $$

の導関数は

$$ y'=n x^{n-1}e^{-x}-x^n e^{-x} = x^{n-1}e^{-x}(n-x) $$

である。

したがって、点 $(t,t^n e^{-t})$ における接線の傾きは

$$ t^{n-1}e^{-t}(n-t) $$

であるから、接線の方程式は

$$ y-t^n e^{-t}=t^{n-1}e^{-t}(n-t)(x-t) $$

となる。

ここで $y$ 軸との交点は $x=0$ のときであるから、

$$ f_n(t)=t^n e^{-t}-t^{n-1}e^{-t}(n-t)t $$

より、

$$ f_n(t)=t^n e^{-t}{1-(n-t)} =t^n e^{-t}(t-n+1) $$

を得る。

よって、(1)

$$ f_n(t)=t^n e^{-t}(t-n+1) $$

である。

次に、極値を調べるために微分する。

$$ f_n(t)=e^{-t},t^n(t-n+1) $$

とおくと、

$$ f_n'(t) =e^{-t}\frac{d}{dt}\bigl(t^n(t-n+1)\bigr)-e^{-t}t^n(t-n+1) $$

である。

まず

$$ \frac{d}{dt}\bigl(t^n(t-n+1)\bigr) =n t^{n-1}(t-n+1)+t^n $$

であるから、

$$ \begin{aligned} f_n'(t) &=e^{-t}\Bigl(n t^{n-1}(t-n+1)+t^n-t^n(t-n+1)\Bigr) \\ &=e^{-t}t^{n-1}\Bigl(n(t-n+1)+t-t(t-n+1)\Bigr) \\ &=e^{-t}t^{n-1}\bigl(-t^2+2nt-n(n-1)\bigr). \end{aligned} $$

ここで

$$ -t^2+2nt-n(n-1) =-(t^2-2nt+n(n-1)) $$

であり、

$$ t^2-2nt+n(n-1)=0 $$

の解は

$$ t=n\pm \sqrt{n} $$

である。したがって、

$$ f_n'(t) =-e^{-t}t^{n-1}(t-n+\sqrt{n})(t-n-\sqrt{n}) $$

となる。

$t>0$ において $e^{-t}t^{n-1}>0$ なので、符号は

となる。

よって、$t=n-\sqrt{n}$ で極小、$t=n+\sqrt{n}$ で極大である。したがって、(2)

$$ a_n=n+\sqrt{n},\qquad b_n=n-\sqrt{n} $$

である。

最後に、(3) を求める。

$$ \sqrt{a_n}-\sqrt{b_n} =\sqrt{n+\sqrt{n}}-\sqrt{n-\sqrt{n}} $$

を有理化すると、

$$ \sqrt{a_n}-\sqrt{b_n} =\frac{(n+\sqrt{n})-(n-\sqrt{n})}{\sqrt{n+\sqrt{n}}+\sqrt{n-\sqrt{n}}} =\frac{2\sqrt{n}}{\sqrt{n+\sqrt{n}}+\sqrt{n-\sqrt{n}}} $$

となる。

分母から $\sqrt{n}$ をくくると、

$$ \sqrt{a_n}-\sqrt{b_n} =\frac{2}{\sqrt{1+\frac{1}{\sqrt{n}}}+\sqrt{1-\frac{1}{\sqrt{n}}}} $$

である。$n\to\infty$ とすると、

$$ \sqrt{1+\frac{1}{\sqrt{n}}}\to 1,\qquad \sqrt{1-\frac{1}{\sqrt{n}}}\to 1 $$

より、

$$ L=\lim_{n\to\infty}(\sqrt{a_n}-\sqrt{b_n}) =\frac{2}{1+1}=1 $$

となる。

解説

この問題の要点は、接線の $y$ 切片を正確に式にすることと、その後の極値判定を整理して行うことである。

$f_n(t)$ の微分は一見複雑に見えるが、最終的に

$$ f_n'(t)=-e^{-t}t^{n-1}(t-n+\sqrt{n})(t-n-\sqrt{n}) $$

と因数分解できるので、極大・極小の位置がすぐに読める。最後の極限では $\sqrt{a_n}-\sqrt{b_n}$ をそのまま扱わず、有理化するのが典型である。

答え

**(1)**

$$ f_n(t)=t^n e^{-t}(t-n+1) $$

**(2)**

$$ a_n=n+\sqrt{n},\qquad b_n=n-\sqrt{n} $$

**(3)**

$$ L=1 $$

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