基礎問題集
数学3 極限「確率・極限」の問題5 解説
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解説
方針・初手
まず $Y$ の値で条件づける。 $Y=k$ と固定すると、各 $X_i$ について「$X_i\leqq k$」が起こる確率は $\dfrac{k}{N}$ であり、しかも $X_1,\dots,X_5$ は互いに独立である。
したがって (1) は二項分布で処理できる。 (2) は (1) の結果を $Y=1,2,\dots,N$ について平均すればよい。
解法1
**(1)**
$Y=k$ とする。 このとき、各 $i=1,2,\dots,5$ について
$$ P(X_i\leqq k\mid Y=k)=\frac{k}{N} $$
である。
よって、$X_1,\dots,X_5$ のうち $k$ 以下であるものの個数は、成功確率 $\dfrac{k}{N}$ の二項分布 $B!\left(5,\dfrac{k}{N}\right)$ に従う。
したがって、少なくとも $4$ つが $k$ 以下である確率 $p(N,k)$ は
$$ p(N,k)={}_{5}\mathrm{C}_{4}\left(\frac{k}{N}\right)^4\left(1-\frac{k}{N}\right)+{}_{5}\mathrm{C}_{5}\left(\frac{k}{N}\right)^5 $$
である。これを整理すると
$$ p(N,k)=5\left(\frac{k}{N}\right)^4\left(1-\frac{k}{N}\right)+\left(\frac{k}{N}\right)^5 =5\left(\frac{k}{N}\right)^4-4\left(\frac{k}{N}\right)^5 $$
となる。
**(2)**
$Y$ は $1,2,\dots,N$ のいずれの値も確率 $\dfrac1N$ でとるから、全確率の公式より
$$ p(N)=\frac1N\sum_{k=1}^N p(N,k) $$
である。(1) の結果を代入すると
$$ p(N)=\frac1N\sum_{k=1}^N\left\{5\left(\frac{k}{N}\right)^4-4\left(\frac{k}{N}\right)^5\right\} $$
となる。
これは連続関数 $f(x)=5x^4-4x^5$ に対するリーマン和であるから、
$$ \begin{aligned} \lim_{N\to\infty}p(N) &= \int_0^1 \left(5x^4-4x^5\right),dx \end{aligned} $$
である。よって
$$ \begin{aligned} \int_0^1 \left(5x^4-4x^5\right),dx &= \left[x^5-\frac23x^6\right]_0^1 =1-\frac23 =\frac13 \end{aligned} $$
となる。
したがって
$$ \lim_{N\to\infty}p(N)=\frac13 $$
である。
解説
この問題の要点は、$Y$ を固定すると「$X_i\leqq Y$」という条件が単なる成功確率 $\dfrac{Y}{N}$ のベルヌーイ試行になることである。 すると (1) は二項分布の確率計算に帰着し、(2) はその条件付き確率を $Y$ について平均するだけである。
極限でリーマン和が現れるのは、$\dfrac{Y}{N}$ が $[0,1]$ 上でほぼ一様に動くためである。
答え
**(1)**
$$ p(N,k)={}_{5}\mathrm{C}_{4}\left(\frac{k}{N}\right)^4\left(1-\frac{k}{N}\right)+\left(\frac{k}{N}\right)^5 =5\left(\frac{k}{N}\right)^4-4\left(\frac{k}{N}\right)^5 $$
**(2)**
$$ \lim_{N\to\infty}p(N)=\frac13 $$