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数学3 極限「数列・極限」の問題1 解説

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数学3極限数列・極限問題1
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数学3 極限 数列・極限 問題1の問題画像
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解説

方針・初手

$x_{n+1}=sx_n$ であるから,まず $x_n$ は等比数列としてただちに求まる。

つぎに $y_{n+1}=t(y_n-x_n)$ にその $x_n$ を代入して $y_n$ を求める。これは $y_n$ についての一次の非同次漸化式であるから,$x_n$ の適当な定数倍を加えて同次形に直すのが自然である。ただし $s=t$ のときはその処理が使えないので,その場合は別に扱う。

解法1

(1) 一般項 $x_n,\ y_n$ を求める。

まず $x_{n+1}=sx_n,\ x_1=a$ より,${x_n}$ は初項 $a$,公比 $s$ の等比数列である。したがって

$$ x_n=as^{n-1}

$$

である。

つぎに $y_n$ を求める。

(i) $s\neq t$ の場合

$y_n$ と $x_n$ を組み合わせて

$$ z_n=y_n+\frac{t}{s-t}x_n

$$

とおく。このとき

$$ \begin{aligned} z_{n+1} &=y_{n+1}+\frac{t}{s-t}x_{n+1} \\ &=t(y_n-x_n)+\frac{t}{s-t}sx_n \\ &=ty_n+\left(-t+\frac{st}{s-t}\right)x_n \\ &=ty_n+\frac{t^2}{s-t}x_n \\ &=t\left(y_n+\frac{t}{s-t}x_n\right) \\ &=tz_n \end{aligned}

$$

となる。よって ${z_n}$ は初項

$$ z_1=b+\frac{t}{s-t}a

$$

公比 $t$ の等比数列であるから,

$$ z_n=\left(b+\frac{at}{s-t}\right)t^{n-1}

$$

である。したがって

$$ y_n=z_n-\frac{t}{s-t}x_n

$$

より,

$$ y_n=\left(b+\frac{at}{s-t}\right)t^{n-1}-\frac{at}{s-t}s^{n-1}

$$

を得る。

(ii) $s=t$ の場合

このとき

$$ x_n=at^{n-1}

$$

であり,漸化式は

$$ y_{n+1}=t(y_n-at^{n-1})

$$

となる。ここで

$$ u_n=\frac{y_n}{t^{n-1}}

$$

とおくと,

$$ u_{n+1}=\frac{y_{n+1}}{t^n}=\frac{t(y_n-at^{n-1})}{t^n}=\frac{y_n}{t^{n-1}}-a=u_n-a

$$

となる。初項は $u_1=b$ であるから,

$$ u_n=b-a(n-1)

$$

である。よって

$$ y_n=\bigl(b-a(n-1)\bigr)t^{n-1}

$$

となる。

以上より,一般項は

$$ x_n=as^{n-1}

$$

および

$$ y_n= \begin{cases} \left(b+\dfrac{at}{s-t}\right)t^{n-1}-\dfrac{at}{s-t}s^{n-1} & (s\neq t),\\[1.2ex] \bigl(b-a(n-1)\bigr)t^{n-1} & (s=t) \end{cases}

$$

である。

**(2)**

$1<t<s$ のとき $\displaystyle \lim_{n\to\infty}\frac{y_n}{x_n}$ を求める。

この条件では $s\neq t$ であるから,上で得た式を用いる。

$$ \begin{aligned} \frac{y_n}{x_n} &= \frac{\left(b+\frac{at}{s-t}\right)t^{n-1}-\frac{at}{s-t}s^{n-1}}{as^{n-1}} \end{aligned} $$

したがって

$$ \begin{aligned} \frac{y_n}{x_n} &= \left(\frac{b}{a}+\frac{t}{s-t}\right)\left(\frac{t}{s}\right)^{n-1}-\frac{t}{s-t} \end{aligned} $$

となる。ここで $1<t<s$ より

$$ 0<\frac{t}{s}<1

$$

であるから,

$$ \left(\frac{t}{s}\right)^{n-1}\to 0 \qquad (n\to\infty)

$$

である。よって

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{y_n}{x_n}=-\frac{t}{s-t}

$$

を得る。

解説

この問題の本質は,$y_n$ の漸化式が非同次形であり,その非同次項がちょうど $x_n$ で与えられている点にある。したがって $y_n$ に $x_n$ の定数倍を加え,等比型の同次漸化式に直すのが最も素直である。

ただし $s=t$ の場合は $\dfrac{t}{s-t}$ が使えないため,そこを分けて処理する必要がある。この分岐を落とすと一般項として不完全になる。

また (2) では $s>t$ であるから,$t^{n-1}$ を含む項よりも $s^{n-1}$ を含む項のほうが支配的になる。この大小関係を見抜けば,極限はすぐ決まる。

答え

$$ x_n=as^{n-1}

$$

**(1)**

$$ y_n= \begin{cases} \left(b+\dfrac{at}{s-t}\right)t^{n-1}-\dfrac{at}{s-t}s^{n-1} & (s\neq t),\\[1.2ex] \bigl(b-a(n-1)\bigr)t^{n-1} & (s=t) \end{cases}

$$

**(2)**

$1<t<s$ のとき

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{y_n}{x_n}=-\frac{t}{s-t}

$$

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