基礎問題集
数学3 極限「数列・極限」の問題28 解説
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解説
方針・初手
この漸化式は
$$ a_{n+1}=\sqrt{2a_n+4} $$
という形であり、極限が存在するなら、その極限値 $\alpha$ は
$$ \alpha=\sqrt{2\alpha+4} $$
を満たすはずである。
ただし、これだけでは不十分である。まず数列 ${a_n}$ が実際に収束することを、単調性と有界性で示す。
解法1
極限候補を先に求めると、
$$ \alpha=\sqrt{2\alpha+4} $$
より、両辺を2乗して
$$ \alpha^2-2\alpha-4=0 $$
となる。これを解くと
$$ \alpha=1\pm\sqrt{5} $$
である。
ここで $a_1=0,\ a_{n+1}=\sqrt{2a_n+4}\geq 0$ であるから、数列の値はすべて $0$ 以上である。したがって、極限があるなら候補は
$$ \alpha=1+\sqrt{5} $$
である。
次に、この数列が実際にそこへ収束することを示す。
まず
$$ L=1+\sqrt{5} $$
とおく。
1. 上から $L$ で抑えられること
$a_1=0<L$ である。
いま $a_n\leq L$ と仮定すると、
$$ a_{n+1}=\sqrt{2a_n+4}\leq \sqrt{2L+4} $$
である。ところが $L=1+\sqrt{5}$ は方程式
$$ x^2-2x-4=0 $$
の解であるから、
$$ L^2=2L+4 $$
が成り立つ。よって
$$ a_{n+1}\leq \sqrt{L^2}=L $$
となる。
したがって、数学的帰納法により
$$ 0\leq a_n\leq L \qquad (n=1,2,3,\dots) $$
である。
2. 単調増加であること
$0\leq a_n\leq L$ のとき、
$$ a_{n+1}\geq a_n $$
を示せばよい。
これは
$$ \sqrt{2a_n+4}\geq a_n $$
と同値であり、両辺とも $0$ 以上なので2乗して
$$ 2a_n+4\geq a_n^2 $$
すなわち
$$ a_n^2-2a_n-4\leq 0 $$
となる。
ここで
$$ a_n^2-2a_n-4=(a_n-(1-\sqrt{5}))(a_n-(1+\sqrt{5})) $$
であり、$0\leq a_n\leq 1+\sqrt{5}$ だから確かに
$$ a_n^2-2a_n-4\leq 0 $$
が成り立つ。よって
$$ a_{n+1}\geq a_n $$
である。
したがって、${a_n}$ は上に有界な単調増加数列であるから収束する。
3. 極限値の決定
$\displaystyle \lim_{n\to\infty}a_n=\alpha$ とおくと、漸化式より
$$ \alpha=\sqrt{2\alpha+4} $$
である。したがって
$$ \alpha^2-2\alpha-4=0 $$
より
$$ \alpha=1\pm\sqrt{5} $$
を得る。
しかし $a_n\geq 0$ であるから $\alpha\geq 0$ であり、
$$ \alpha=1+\sqrt{5} $$
である。
解説
この問題の要点は、「極限方程式を解く」こと自体よりも、その前に数列が本当に収束することを示す点にある。
この型では、まず極限候補 $L$ を求め、その $L$ を使って
- $a_n\leq L$ を示す
- $a_{n+1}\geq a_n$ を示す
という流れが典型である。極限候補がそのまま上界として使えるのが重要である。
答え
$$ \lim_{n\to\infty}a_n=1+\sqrt{5} $$
である。発散はしない。