基礎問題集
数学3 極限「数列・極限」の問題40 解説
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解説
方針・初手
$P_{n+2}$ は線分 $P_nP_{n+1}$ を $1:2$ に内分する点であるから、座標 $x_n$ は
$$ x_{n+2}=\frac{2x_n+x_{n+1}}{3} $$
を満たす。
このまま扱ってもよいが、隣り合う項の差 $x_{n+1}-x_n$ を見ると等比数列になるので、それを用いて一般項と極限を求める。
解法1
$P_{n+2}$ は $P_nP_{n+1}$ を $1:2$ に内分するから、
$$ x_{n+2}=\frac{2x_n+x_{n+1}}{3} $$
である。
ここで両辺から $x_{n+1}$ を引くと、
$$ \begin{aligned} x_{n+2}-x_{n+1} &=\frac{2x_n+x_{n+1}}{3}-x_{n+1}\\ &=\frac{2x_n-2x_{n+1}}{3}\\ &=-\frac{2}{3}(x_{n+1}-x_n) \end{aligned} $$
となる。
そこで
$$ d_n=x_{n+1}-x_n $$
とおくと、
$$ d_{n+1}=-\frac{2}{3}d_n $$
であり、初項は
$$ d_1=x_2-x_1=b-a $$
であるから、$d_n$ は公比 $-\dfrac{2}{3}$ の等比数列である。したがって
$$ d_n=\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1}(b-a) $$
となる。
よって $x_n$ は
$$ \begin{aligned} x_n &=x_1+\sum_{k=1}^{n-1}(x_{k+1}-x_k)\\ &=a+\sum_{k=1}^{n-1}d_k\\ &=a+(b-a)\sum_{k=0}^{n-2}\left(-\frac{2}{3}\right)^k \end{aligned} $$
である。
ここで等比数列の和を用いると、
$$ \sum_{k=0}^{n-2}\left(-\frac{2}{3}\right)^k =\frac{1-\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1}}{1+\frac{2}{3}} =\frac{3}{5}\left(1-\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1}\right) $$
だから、
$$ x_n =a+\frac{3}{5}(b-a)\left(1-\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1}\right) $$
すなわち
$$ x_n=\frac{2a+3b}{5}+\frac{3(a-b)}{5}\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1} $$
を得る。
したがって $n=3,4,5,\dots$ に対しても同じ式で表される。
次に、$n\to\infty$ とすると
$$ \left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1}\to 0 $$
であるから、
$$ \lim_{n\to\infty}x_n=\frac{2a+3b}{5} $$
となる。
ゆえに、点列 $P_1,P_2,\dots,P_n,\dots$ は、座標
$$ \frac{2a+3b}{5} $$
をもつ点に限りなく近づく。
この点を $Q$ とすると、
$$ Q-P_1=\frac{2a+3b}{5}-a=\frac{3}{5}(b-a), \qquad P_2-Q=b-\frac{2a+3b}{5}=\frac{2}{5}(b-a) $$
より
$$ P_1Q:QP_2=3:2 $$
である。したがって極限の点は、$P_1P_2$ を $3:2$ に内分する点である。
解説
この問題の要点は、座標そのものよりも差 $x_{n+1}-x_n$ を見ることである。
漸化式
$$ x_{n+2}=\frac{2x_n+x_{n+1}}{3} $$
から差について
$$ x_{n+2}-x_{n+1}=-\frac23(x_{n+1}-x_n) $$
が得られるので、差は符号を交互に変えながら大きさが $\dfrac23$ 倍ずつ小さくなる。したがって点列はある1点のまわりを行き来しつつ、その点に収束する。
答え
**(1)**
$$ x_n=\frac{2a+3b}{5}+\frac{3(a-b)}{5}\left(-\frac{2}{3}\right)^{n-1} \qquad (n\ge 3) $$
**(2)**
$P_1,P_2,\dots,P_n,\dots$ は、座標
$$ \frac{2a+3b}{5} $$
をもつ点に限りなく近づく。
すなわち、$P_1P_2$ を $3:2$ に内分する点に収束する。