基礎問題集
数学3 極限「数列・極限」の問題41 解説
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解説
方針・初手
与えられた漸化式
$$ a_{n+1}=\frac{3a_n+4}{a_n+3} $$
は、そのままでは一般項を求めにくい。そこで問題文の指示どおり
$$ b_n=\frac{1}{a_n-2} $$
とおいて、$a_n-2$ に注目して変形する。すると $b_n$ は一次の漸化式を満たし、そこから一般項が求まる。最後に
$$ a_n=2+\frac{1}{b_n} $$
に戻せばよい。
解法1
(1) まず $a_{n+1}-2$ を計算する。
$$ a_{n+1}-2=\frac{3a_n+4}{a_n+3}-2 =\frac{3a_n+4-2a_n-6}{a_n+3} =\frac{a_n-2}{a_n+3} $$
したがって
$$ b_{n+1} =\frac{1}{a_{n+1}-2} =\frac{a_n+3}{a_n-2} $$
である。ここで
$$ a_n+3=(a_n-2)+5 $$
より、
$$ b_{n+1} =\frac{(a_n-2)+5}{a_n-2} =1+\frac{5}{a_n-2} =1+5b_n $$
となる。よって、${b_n}$ の満たす漸化式は
$$ b_{n+1}=5b_n+1 $$
である。
次に初項を求めると、
$$ b_1=\frac{1}{a_1-2}=\frac{1}{8-2}=\frac{1}{6} $$
である。
この一次漸化式を解くために、定数項を消す。$b_{n+1}=5b_n+1$ の定常解を $b=\alpha$ とすると
$$ \alpha=5\alpha+1 $$
より
$$ \alpha=-\frac14 $$
である。そこで
$$ c_n=b_n+\frac14 $$
とおくと、
$$ c_{n+1} =b_{n+1}+\frac14 =5b_n+1+\frac14 =5b_n+\frac54 =5\left(b_n+\frac14\right) =5c_n $$
となるので、${c_n}$ は等比数列である。
初項は
$$ c_1=b_1+\frac14=\frac16+\frac14=\frac{5}{12} $$
であるから、
$$ c_n=\frac{5}{12}\cdot 5^{n-1}=\frac{5^n}{12} $$
したがって
$$ b_n=c_n-\frac14=\frac{5^n}{12}-\frac14=\frac{5^n-3}{12} $$
となる。
**(2)**
$b_n=\dfrac{1}{a_n-2}$ より
$$ a_n-2=\frac{1}{b_n} $$
であるから、
$$ a_n=2+\frac{1}{b_n} =2+\frac{12}{5^n-3} $$
したがって、
$$ a_n=2+\frac{12}{5^n-3} =\frac{2(5^n+3)}{5^n-3} $$
である。
さらに、$n\to\infty$ のとき $5^n\to\infty$ であるから、
$$ \frac{12}{5^n-3}\to 0 $$
よって
$$ \lim_{n\to\infty} a_n=2 $$
である。
解説
この問題の要点は、分数型の漸化式に対して不動点 $2$ に注目することである。実際、
$$ a_{n+1}-2=\frac{a_n-2}{a_n+3} $$
となるため、$\dfrac{1}{a_n-2}$ を考えると式が一次化される。こうした「不動点からのずれ」を扱う発想は、分数型漸化式で非常に典型的である。
また、$b_{n+1}=5b_n+1$ は等比数列ではないが、定数項を消すために定常解を用いて $b_n+\dfrac14$ を考えると等比数列に直せる。この処理も一次漸化式の基本である。
答え
**(1)**
$$ \text{[ア]} \quad b_{n+1}=5b_n+1 $$
$$ \text{[イ]} \quad b_n=\frac{5^n-3}{12} $$
**(2)**
$$ \text{[ウ]} \quad a_n=2+\frac{12}{5^n-3} $$
$$ \text{[エ]} \quad 2 $$