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数学3 極限「数列・極限」の問題44 解説

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数学3極限数列・極限問題44
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数学3 極限 数列・極限 問題44の問題画像
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解説

方針・初手

まず $b_n$ を消去して $a_n$ だけの漸化式を作る。すると $a_n$ は2階線形漸化式を満たし、その特性方程式の根が (1) の $\alpha,\beta$ に対応する。

そのうえで、$a_{n+1}+!a_n$ と $a_{n+1}-6a_n$ がそれぞれ等比数列になることを用いれば、$a_n$ を具体的に求められる。最後に

$$ a_{n+1}=2a_n+6b_n $$

から $b_n$ を表し、極限を求める。

解法1

まず

$$ a_{n+1}=2a_n+6b_n,\qquad b_{n+1}=2a_n+3b_n $$

であるから、

$$ \begin{aligned} a_{n+2} &=2a_{n+1}+6b_{n+1} \\ &=2a_{n+1}+6(2a_n+3b_n) \\ &=2a_{n+1}+12a_n+18b_n \end{aligned} $$

となる。ここで

$$ a_{n+1}=2a_n+6b_n $$

より

$$ 6b_n=a_{n+1}-2a_n $$

であるから、

$$ \begin{aligned} a_{n+2} &=2a_{n+1}+12a_n+3(a_{n+1}-2a_n) \\ &=5a_{n+1}+6a_n \end{aligned} $$

を得る。したがって $a_n$ は

$$ a_{n+2}=5a_{n+1}+6a_n $$

を満たす。

(1) 定数 $\alpha,\beta$ の組

条件

$$ a_{n+2}-\alpha a_{n+1}=\beta(a_{n+1}-\alpha a_n) $$

を変形すると

$$ a_{n+2}=(\alpha+\beta)a_{n+1}-\alpha\beta,a_n $$

となる。これが

$$ a_{n+2}=5a_{n+1}+6a_n $$

と一致するためには、

$$ \alpha+\beta=5,\qquad -\alpha\beta=6 $$

であればよい。よって $\alpha,\beta$ は方程式

$$ t^2-5t-6=0 $$

の2根 $6,-1$ であり、求める組は

$$ (\alpha,\beta)=(6,-1),\ (-1,6) $$

である。

(2) $a_n$ を $n$ で表す

上で得た2組を用いる。

まず $(\alpha,\beta)=(-1,6)$ を代入すると、

$$ a_{n+2}+a_{n+1}=6(a_{n+1}+a_n) $$

となる。よって

$$ u_n=a_{n+1}+a_n $$

とおけば、$u_n$ は公比 $6$ の等比数列である。

初項は

$$ a_2=2a_1+6b_1=2+6=8 $$

より

$$ u_1=a_2+a_1=8+1=9 $$

であるから、

$$ u_n=9\cdot 6^{n-1} $$

すなわち

$$ a_{n+1}+a_n=9\cdot 6^{n-1} $$

を得る。

次に $(\alpha,\beta)=(6,-1)$ を代入すると、

$$ a_{n+2}-6a_{n+1}=-(a_{n+1}-6a_n) $$

となる。よって

$$ v_n=a_{n+1}-6a_n $$

とおけば、$v_n$ は公比 $-1$ の等比数列である。

初項は

$$ v_1=a_2-6a_1=8-6=2 $$

だから、

$$ v_n=2(-1)^{n-1} $$

すなわち

$$ a_{n+1}-6a_n=2(-1)^{n-1} $$

を得る。

ここで

$$ \begin{cases} a_{n+1}+a_n=9\cdot 6^{n-1} \\ a_{n+1}-6a_n=2(-1)^{n-1} \end{cases} $$

を連立して $a_n$ を求めると、

$$ 7a_n=9\cdot 6^{n-1}-2(-1)^{n-1} $$

となる。したがって

$$ a_n=\frac{9\cdot 6^{n-1}-2(-1)^{n-1}}{7} $$

である。

(3) $\displaystyle \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{b_n}$

漸化式

$$ a_{n+1}=2a_n+6b_n $$

より

$$ b_n=\frac{a_{n+1}-2a_n}{6} $$

である。(2) の結果を用いると、

$$ \begin{aligned} a_{n+1}-2a_n &=\frac{9\cdot 6^n-2(-1)^n}{7}-2\cdot \frac{9\cdot 6^{n-1}-2(-1)^{n-1}}{7} \\ &=\frac{36\cdot 6^{n-1}+6(-1)^{n-1}}{7} \end{aligned} $$

だから、

$$ b_n=\frac{6^n+(-1)^{n-1}}{7} $$

となる。よって

$$ \begin{aligned} \frac{a_n}{b_n} &= \frac{9\cdot 6^{n-1}-2(-1)^{n-1}}{6^n+(-1)^{n-1}} \end{aligned} $$

であり、$n\to\infty$ で $(-1)^{n-1}$ の項は無視できるので、

$$ \begin{aligned} \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{b_n} &= \frac{9\cdot 6^{n-1}}{6^n} \\ \frac{9}{6} \\ \frac{3}{2} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題の本質は、連立漸化式を $a_n$ だけの2階線形漸化式に落とすことである。そこまでできれば、特性方程式

$$ t^2-5t-6=0 $$

の根 $6,-1$ が自然に現れ、$a_{n+1}+a_n$ と $a_{n+1}-6a_n$ が等比数列になる。

(1) は単なる条件合わせではなく、2階漸化式の因数分解

$$ x^2-5x-6=(x-6)(x+1) $$

に対応している。(2) はその2つの一次式を使って数列を分解しているとみると見通しがよい。(3) は $a_n,b_n$ の主要項がともに $6^n$ 型であることを見抜けば素早く処理できる。

答え

**(1)**

$$ (\alpha,\beta)=(6,-1),\ (-1,6) $$

**(2)**

$$ a_n=\frac{9\cdot 6^{n-1}-2(-1)^{n-1}}{7} $$

**(3)**

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{b_n}=\frac{3}{2} $$

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