基礎問題集
数学3 極限「数列・極限」の問題48 解説
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解説
方針・初手
2本の漸化式が同時に与えられているが,まずは $a_n+b_n$ に注目すると,和がどのように変化するかがすぐに分かる。実際,この和が一定になることを示せれば,$b_n=12-a_n$ とおけるので,2本の漸化式を1本に整理できる。
したがって,最初に **和 $a_n+b_n$ を調べる** のが自然である。
解法1
**(1)**
$a_2,\ b_2,\ a_3,\ b_3$ を求める。
与えられた条件より,
$$ a_2=\frac34 a_1+\frac12 b_1=\frac34\cdot 12+\frac12\cdot 0=9 $$
$$ b_2=\frac14 a_1+\frac12 b_1=\frac14\cdot 12+\frac12\cdot 0=3 $$
さらに,
$$ a_3=\frac34 a_2+\frac12 b_2=\frac34\cdot 9+\frac12\cdot 3=\frac{27}{4}+\frac{6}{4}=\frac{33}{4} $$
$$ b_3=\frac14 a_2+\frac12 b_2=\frac14\cdot 9+\frac12\cdot 3=\frac{9}{4}+\frac{6}{4}=\frac{15}{4} $$
よって,
$$ a_2=9,\quad b_2=3,\quad a_3=\frac{33}{4},\quad b_3=\frac{15}{4} $$
(2) すべての自然数 $n$ について $a_n+b_n=12$ を証明する。
$a_{n+1},b_{n+1}$ の式を辺々加えると,
$$ \begin{aligned} a_{n+1}+b_{n+1} &=\left(\frac34 a_n+\frac12 b_n\right)+\left(\frac14 a_n+\frac12 b_n\right) \\ &=a_n+b_n \end{aligned} $$
したがって,数列 ${a_n+b_n}$ は一定数列である。
初項は
$$ a_1+b_1=12+0=12 $$
であるから,すべての自然数 $n$ について
$$ a_n+b_n=12 $$
が成り立つ。
**(3)**
${a_n},{b_n}$ の一般項を求める。
(2) より,すべての $n$ で
$$ b_n=12-a_n $$
である。これを $a_{n+1}$ の式に代入すると,
$$ \begin{aligned} a_{n+1} &=\frac34 a_n+\frac12(12-a_n) \\ &=\frac14 a_n+6 \end{aligned} $$
ここで,定数項を消すために
$$ c_n=a_n-8 $$
とおくと,
$$ \begin{aligned} c_{n+1} &=a_{n+1}-8 \\ &=\left(\frac14 a_n+6\right)-8 \\ &=\frac14 a_n-2 \\ &=\frac14(a_n-8) \\ &=\frac14 c_n \end{aligned} $$
となる。さらに,
$$ c_1=a_1-8=12-8=4 $$
であるから,${c_n}$ は初項 $4$,公比 $\frac14$ の等比数列であり,
$$ c_n=4\left(\frac14\right)^{n-1} $$
したがって,
$$ a_n=8+4\left(\frac14\right)^{n-1} $$
これを整理すると,
$$ a_n=8+4^{,2-n} $$
また,
$$ b_n=12-a_n $$
より,
$$ b_n=12-\left(8+4^{,2-n}\right)=4-4^{,2-n} $$
よって一般項は
$$ a_n=8+4^{,2-n},\qquad b_n=4-4^{,2-n} $$
である。
**(4)**
$\lim\limits_{n\to\infty}a_n,\ \lim\limits_{n\to\infty}b_n$ を求める。
(3) の結果より,
$$ a_n=8+4^{,2-n},\qquad b_n=4-4^{,2-n} $$
であり,
$$ 4^{,2-n}\to 0 \qquad (n\to\infty) $$
だから,
$$ \lim_{n\to\infty}a_n=8,\qquad \lim_{n\to\infty}b_n=4 $$
解説
この問題の要点は,2本の連立型の漸化式をそのまま追いかけるのではなく,まず $a_n+b_n$ という「和」に注目することである。係数を足すと $1$ になるため,和が保存されることが分かる。
和が一定と分かれば $b_n=12-a_n$ と表せるので,もとの問題は $a_n$ だけの一次漸化式に帰着する。さらに,$a_{n+1}=\frac14 a_n+6$ は平衡値 $8$ をもつ形であるから,$a_n-8$ とおけば等比数列になる。この処理は一次漸化式の典型である。
答え
**(1)**
$$ a_2=9,\quad b_2=3,\quad a_3=\frac{33}{4},\quad b_3=\frac{15}{4} $$
**(2)**
すべての自然数 $n$ について
$$ a_n+b_n=12 $$
**(3)**
$$ a_n=8+4^{,2-n},\qquad b_n=4-4^{,2-n} $$
**(4)**
$$ \lim_{n\to\infty}a_n=8,\qquad \lim_{n\to\infty}b_n=4 $$