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数学3 極限「数列・極限」の問題50 解説

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数学3極限数列・極限問題50
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数学3 極限 数列・極限 問題50の問題画像
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解説

方針・初手

まず $a_n=\dfrac{n!}{n^n}$ の形を見て、階乗をそのまま扱うのではなく、相加平均・相乗平均の関係や隣接項の比

$$ \frac{a_n}{a_{n+1}},\quad \frac{a_{n+1}}{a_n} $$

を調べるのが自然である。

(1) では $n!$ を上から評価して $a_n$ を等比数列で抑える。

(2) では比を直接計算する。

(3) では

$$ \frac{a_{kn}}{a_n} $$

を隣接項比の積に分解し、(2) の結果を用いてはさみうちに持ち込む。

解法1

**(1)**

$\displaystyle \lim_{n\to\infty}a_n=0$ を示す。

$1,2,\dots,n$ に相加平均・相乗平均の関係を用いると、

$$ \sqrt[n]{n!}\le \frac{1+2+\cdots+n}{n}=\frac{n+1}{2} $$

である。したがって

$$ n!\le \left(\frac{n+1}{2}\right)^n $$

となるから、

$$ a_n=\frac{n!}{n^n}\le \left(\frac{n+1}{2n}\right)^n $$

を得る。

ここで $n\ge 2$ なら

$$ \frac{n+1}{2n}\le \frac34 $$

であるから、

$$ 0\le a_n\le \left(\frac34\right)^n $$

となる。右辺は $n\to\infty$ で $0$ に収束するので、はさみうちの原理より

$$ \lim_{n\to\infty}a_n=0 $$

である。

**(2)**

$\displaystyle \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{a_{n+1}}$ を求める。

定義から

$$ \begin{aligned} \frac{a_n}{a_{n+1}} &= \frac{\dfrac{n!}{n^n}}{\dfrac{(n+1)!}{(n+1)^{n+1}}} \\ \frac{(n+1)^{n+1}}{(n+1)n^n} \\ \left(1+\frac1n\right)^n \end{aligned} $$

である。よって基本極限より

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{a_{n+1}}=e $$

となる。

**(3)**

$k\ge 2$ を整数として、

$$ \lim_{n\to\infty}\left(\frac{a_{kn}}{a_n}\right)^{\frac1n} $$

を求める。

まず

$$ \begin{aligned} \frac{a_{m+1}}{a_m} &= \frac{\dfrac{(m+1)!}{(m+1)^{m+1}}}{\dfrac{m!}{m^m}} \\ \left(\frac{m}{m+1}\right)^m \\ \frac{1}{\left(1+\frac1m\right)^m} \end{aligned} $$

より、(2) の結果から

$$ \lim_{m\to\infty}\frac{a_{m+1}}{a_m}=\frac1e $$

である。

ここで $\varepsilon$ を $0<\varepsilon<\dfrac1e$ を満たす任意の実数とする。このとき、ある $N$ が存在して、$m\ge N$ なら

$$ \frac1e-\varepsilon<\frac{a_{m+1}}{a_m}<\frac1e+\varepsilon $$

が成り立つ。

$n\ge N$ とすると、$m=n,n+1,\dots,kn-1$ のすべてで上の不等式が使えるので、

$$ \begin{aligned} \frac{a_{kn}}{a_n} &= \frac{a_{kn}}{a_{kn-1}} \cdot \frac{a_{kn-1}}{a_{kn-2}} \cdots \frac{a_{n+1}}{a_n} \end{aligned} $$

より

$$ \left(\frac1e-\varepsilon\right)^{(k-1)n} < \frac{a_{kn}}{a_n} < \left(\frac1e+\varepsilon\right)^{(k-1)n} $$

となる。両辺の $n$ 乗根をとると、

$$ \left(\frac1e-\varepsilon\right)^{k-1} < \left(\frac{a_{kn}}{a_n}\right)^{\frac1n} < \left(\frac1e+\varepsilon\right)^{k-1} $$

を得る。ここで $\varepsilon\to 0$ とすれば、はさみうちの原理より

$$ \begin{aligned} \lim_{n\to\infty}\left(\frac{a_{kn}}{a_n}\right)^{\frac1n} &= \left(\frac1e\right)^{k-1} \\ e^{1-k} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題の要点は、階乗を直接展開して計算しようとしないことである。

(1) では $n!$ をそのまま扱うのは不利なので、相加平均・相乗平均で上から抑えるのが典型である。

(2) は隣接項比を計算すると標準極限

$$ \left(1+\frac1n\right)^n\to e $$

に直ちに帰着する。

(3) は

$$ \frac{a_{kn}}{a_n} $$

を一気に計算するより、隣接項比の積に分解するのが本質である。各因子が $\dfrac1e$ に近づくので、全体としてはおよそ $(k-1)n$ 個の因子の積となり、$n$ 乗根をとると $e^{1-k}$ が現れる。

答え

**(1)**

$$ \lim_{n\to\infty}a_n=0 $$

**(2)**

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{a_n}{a_{n+1}}=e $$

**(3)**

$$ \lim_{n\to\infty}\left(\frac{a_{kn}}{a_n}\right)^{\frac1n}=e^{1-k} $$

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