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数学3 極限「数列・ベクトル・極限」の問題1 解説

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数学3極限数列・ベクトル・極限問題1
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数学3 極限 数列・ベクトル・極限 問題1の問題画像
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解説

方針・初手

漸化式

$$ 2\vec{V}_{n+1}=\vec{V}_n+\vec{C}

$$

は、そのままでは定数ベクトル $\vec{C}$ を含むが、$\vec{C}$ を引いて

$$ \vec{W}_n=\vec{V}_n-\vec{C}

$$

とおくと等比的な形に直せる。まず $\vec{V}_n-\vec{C}$ の漸化式を作るのが初手である。

解法1

$\vec{W}_n=\vec{V}_n-\vec{C}$ とおく。

すると

$$ 2\vec{V}_{n+1}=\vec{V}_n+\vec{C}

$$

に $\vec{V}*n=\vec{W}*n+\vec{C}$,$\vec{V}*{n+1}=\vec{W}*{n+1}+\vec{C}$ を代入して

$$ 2(\vec{W}_{n+1}+\vec{C})=\vec{W}_n+\vec{C}+\vec{C}

$$

より

$$ 2\vec{W}_{n+1}=\vec{W}_n

$$

となる。したがって

$$ \vec{W}_{n+1}=\frac12\vec{W}_n

$$

であり,${\vec{W}_n}$ は初項 $\vec{W}_1=\vec{V}_1-\vec{C}$,公比 $\dfrac12$ の等比数列である。よって

$$ \vec{W}_n=\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C})

$$

すなわち

$$ \vec{V}_n-\vec{C}=\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C})

$$

であるから,

$$ \vec{V}_n=\vec{C}+\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C})

$$

を得る。これは $n=1$ のときも成り立つので,特に (1) の答えは

$$ \vec{V}_n=\vec{C}+\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C}) \qquad (n=2,3,\ldots)

$$

である。

次に (2) を考える。

与えられた

$$ \vec{V}_1=(\cos105^\circ,\sin105^\circ),\qquad \vec{C}=(\cos15^\circ,-\sin15^\circ)

$$

について,$\vec{C}=(\cos15^\circ,\sin(-15^\circ))$ であるから,$\vec{V}_1$ と $\vec{C}$ のなす角は

$$ 105^\circ-(-15^\circ)=120^\circ

$$

である。したがって

$$ |\vec{V}_1|=1,\qquad |\vec{C}|=1,\qquad \vec{V}_1\cdot\vec{C}=\cos120^\circ=-\frac12

$$

が分かる。

また,先ほどの一般式より

$$ \vec{V}_n=\vec{C}+\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C})

$$

である。

**(ア)**

両辺と $\vec{C}$ との内積をとると

$$ \begin{aligned} \vec{V}_n\cdot\vec{C} &= \vec{C}\cdot\vec{C} + \left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C})\cdot\vec{C} \end{aligned} $$

である。ここで

$$ \begin{aligned} \vec{C}\cdot\vec{C}=1,\qquad (\vec{V}_1-\vec{C})\cdot\vec{C} &= \vec{V}_1\cdot\vec{C}-\vec{C}\cdot\vec{C} \\ -\frac12-1 \\ -\frac32 \end{aligned} $$

より

$$ \begin{aligned} \vec{V}_n\cdot\vec{C} &= 1-\frac32\left(\frac12\right)^{n-1} \\ 1-\frac{3}{2^n} \end{aligned} $$

となる。

**(イ)**

大きさの2乗を計算すると

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_n|^2 &= \left| \vec{C}+\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C}) \right|^2 \end{aligned} $$

であるから,

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_n|^2 &= |\vec{C}|^2 + 2\left(\frac12\right)^{n-1}\vec{C}\cdot(\vec{V}_1-\vec{C}) + \left(\frac12\right)^{2n-2}|\vec{V}_1-\vec{C}|^2 \end{aligned} $$

となる。ここで

$$ \begin{aligned} |\vec{C}|^2=1, \qquad \vec{C}\cdot(\vec{V}_1-\vec{C}) &= -\frac32 \end{aligned} $$

であり,さらに

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_1-\vec{C}|^2 &= |\vec{V}_1|^2+|\vec{C}|^2-2\vec{V}_1\cdot\vec{C} \\ 1+1-2\left(-\frac12\right) \\ 3 \end{aligned} $$

であるから,

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_n|^2 &= 1 -3\left(\frac12\right)^{n-1} + 3\left(\frac14\right)^{n-1} \end{aligned} $$

を得る。

**(ウ)**

先の式

$$ \begin{aligned} \vec{V}_n-\vec{C} &= \left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C}) \end{aligned} $$

より,

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_n-\vec{C}|^2 &= \left(\frac14\right)^{n-1}|\vec{V}_1-\vec{C}|^2 \\ 3\left(\frac14\right)^{n-1} \end{aligned} $$

である。したがって

$$ \begin{aligned} \sum_{n=1}^{\infty}|\vec{V}_n-\vec{C}|^2 &= \sum_{n=1}^{\infty}3\left(\frac14\right)^{n-1} \\ 3\cdot\frac{1}{1-\frac14} \\ 4 \end{aligned} $$

となる。

解説

この問題の本質は,定数ベクトル $\vec{C}$ を含む一次の漸化式を,$\vec{V}_n-\vec{C}$ に着目して等比数列に落とすことである。ここで $\vec{C}$ は極限的な中心の役割を果たしており,$\vec{V}_n$ 自体よりも $\vec{V}_n-\vec{C}$ を見るのが自然である。

(2) では $\vec{V}_1,\vec{C}$ がともに単位ベクトルであり,そのなす角が $120^\circ$ と分かるので,内積や $|\vec{V}_1-\vec{C}|^2$ がすぐに求まる。以後は (1) の結果に代入して処理すればよい。

答え

**(1)**

$$ \vec{V}_n=\vec{C}+\left(\frac12\right)^{n-1}(\vec{V}_1-\vec{C}) \qquad (n=2,3,\ldots)

$$

**(2)**

**(ア)**

$$ \vec{V}_n\cdot\vec{C}=1-\frac{3}{2^n} \qquad (n=1,2,\ldots)

$$

**(イ)**

$$ \begin{aligned} |\vec{V}_n|^2 &= 1-3\left(\frac12\right)^{n-1}+3\left(\frac14\right)^{n-1} \qquad (n=1,2,\ldots) \end{aligned} $$

**(ウ)**

$$ \sum_{n=1}^{\infty}|\vec{V}_n-\vec{C}|^2=4

$$

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