基礎問題集
数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題3 解説
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解説
方針・初手
点 $P$ の $x$ 座標を $t$ とおく。接線の方程式から $Q$ の座標を求めると、長方形の横の長さが一定になる。したがって、正方形条件は縦の長さだけを見ればよい。
面積比は、長方形全体の面積と曲線下の面積を積分で求める。
解法1
点 $P$ を
$$ P=(t,e^{2t})
$$
とおく。
曲線 $y=e^{2x}$ の導関数は
$$ y'=2e^{2x}
$$
であるから、点 $P$ における接線の傾きは $2e^{2t}$ である。
よって接線の方程式は
$$ y-e^{2t}=2e^{2t}(x-t)
$$
である。
この接線と $x$ 軸との交点を $Q$ とするので、$y=0$ を代入すると
$$ -e^{2t}=2e^{2t}(x-t)
$$
となる。$e^{2t}>0$ より両辺を $e^{2t}$ で割って、
$$ -1=2(x-t)
$$
したがって
$$ x=t-\frac{1}{2}
$$
である。よって
$$ Q=\left(t-\frac{1}{2},0\right)
$$
である。
線分 $PQ$ を対角線とし、$x$ 軸上に1辺をもつ長方形は、横の長さが
$$ t-\left(t-\frac{1}{2}\right)=\frac{1}{2}
$$
縦の長さが
$$ e^{2t}
$$
である。
この長方形が正方形となるためには、横の長さと縦の長さが等しければよいので、
$$ e^{2t}=\frac{1}{2}
$$
である。
両辺の自然対数をとると、
$$ 2t=\log \frac{1}{2}=-\log 2
$$
より、
$$ t=-\frac{1}{2}\log 2
$$
である。
したがって、このときの点 $P$ の座標は
$$ P=\left(-\frac{1}{2}\log 2,\frac{1}{2}\right)
$$
である。
次に、面積比を求める。
長方形の範囲は
$$ t-\frac{1}{2}\leqq x\leqq t,\qquad 0\leqq y\leqq e^{2t}
$$
である。
長方形全体の面積は
$$ \frac{1}{2}e^{2t}
$$
である。
曲線 $y=e^{2x}$ はこの長方形を上下2つの部分に分ける。曲線の下側の部分の面積を $S_1$、曲線の上側の部分の面積を $S_2$ とする。
まず下側の面積は
$$ S_1=\int_{t-\frac{1}{2}}^t e^{2x},dx
$$
である。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} S_1 &=\left[\frac{1}{2}e^{2x}\right]_{t-\frac{1}{2}}^t \\ &=\frac{1}{2}e^{2t}-\frac{1}{2}e^{2t-1} \\ &=\frac{1}{2}e^{2t}\left(1-\frac{1}{e}\right) \end{aligned}
$$
である。
したがって上側の面積は、長方形全体から $S_1$ を引いて
$$ \begin{aligned} S_2 &=\frac{1}{2}e^{2t}-\frac{1}{2}e^{2t}\left(1-\frac{1}{e}\right) \\ &=\frac{1}{2}e^{2t}\cdot \frac{1}{e} \end{aligned}
$$
である。
よって
$$ \begin{aligned} S_1:S_2 &=\frac{1}{2}e^{2t}\left(1-\frac{1}{e}\right):\frac{1}{2}e^{2t}\cdot\frac{1}{e} \\ &=\left(1-\frac{1}{e}\right):\frac{1}{e} \\ &=(e-1):1 \end{aligned}
$$
となる。
この比には $t$ が含まれないので、点 $P$ の位置によらず一定である。
解説
この問題の要点は、接線と $x$ 軸の交点を正確に求めることである。点 $P=(t,e^{2t})$ とおくと、接線の傾きが $2e^{2t}$ になるため、$Q$ の $x$ 座標は必ず $t-\frac{1}{2}$ となる。
つまり、長方形の横の長さは常に $\frac{1}{2}$ で一定である。この事実が、正方形条件も面積比の一定性も簡単にしている。
面積比については、下側の面積が積分
$$ \int_{t-\frac{1}{2}}^t e^{2x},dx
$$
で求まる。長方形全体の面積も曲線下の面積もどちらも $e^{2t}$ に比例するため、比をとると $t$ が消える。これが「$P$ の位置によらず一定」となる理由である。
答え
**(1)**
$$ P=\left(-\frac{1}{2}\log 2,\frac{1}{2}\right)
$$
**(2)**
曲線の下側の部分と上側の部分の面積比は
$$ (e-1):1
$$
である。