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数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題5 解説

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数学3積分法接線・極限との複合問題5
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数学3 積分法 接線・極限との複合 問題5の問題画像
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解説

方針・初手

まず $f_n(x)$ が区間 $0\leqq x\leqq \dfrac{1}{n}$ で単調増加であることを示し、両端での符号を調べる。

面積 $S_n$ は、解 $\alpha_n$ が $x$ 軸との交点の $x$ 座標であることを利用し、区間 $0\leqq x\leqq \alpha_n$ における $-f_n(x)$ の積分として求める。

極限では $\beta_n=n\alpha_n$ とおくと、$\beta_n$ が $1$ に近づくことが方程式から直接わかる。

解法1

$f_n(x)$ は

$$ f_n(x)=x^3+n^2x-n\cos x

$$

である。

まず導関数を求めると、

$$ f_n'(x)=3x^2+n^2+n\sin x

$$

である。区間 $0\leqq x\leqq \dfrac{1}{n}$ では $\sin x\geqq 0$ だから、

$$ f_n'(x)>0

$$

となる。したがって、$f_n(x)$ はこの区間で狭義単調増加である。

また、

$$ f_n(0)=-n<0

$$

であり、

$$ f_n\left(\frac{1}{n}\right) =\frac{1}{n^3}+n-n\cos\frac{1}{n} =\frac{1}{n^3}+n\left(1-\cos\frac{1}{n}\right)>0

$$

である。

よって、中間値の定理より $0$ と $\dfrac{1}{n}$ の間に少なくとも1つの実数解をもつ。さらに $f_n(x)$ はこの区間で狭義単調増加だから、実数解はただ1つである。

この解を $\alpha_n$ とする。すなわち、

$$ f_n(\alpha_n)=0

$$

より、

$$ \alpha_n^3+n^2\alpha_n=n\cos\alpha_n

$$

である。

次に面積 $S_n$ を求める。$f_n(x)$ は $0\leqq x\leqq \alpha_n$ で $f_n(x)\leqq 0$ であり、グラフは $x$ 軸の下側にある。したがって、求める面積は

$$ S_n=\int_0^{\alpha_n}{-f_n(x)},dx

$$

である。よって、

$$ \begin{aligned} S_n &=\int_0^{\alpha_n}\left(n\cos x-x^3-n^2x\right),dx\\ &=\left[n\sin x-\frac{x^4}{4}-\frac{n^2x^2}{2}\right]_0^{\alpha_n}\\ &=n\sin\alpha_n-\frac{\alpha_n^4}{4}-\frac{n^2\alpha_n^2}{2}. \end{aligned}

$$

これが $\alpha_n$ を用いた $S_n$ の表示である。

次に極限を求める。$\beta_n=n\alpha_n$ とおく。すでに

$$ 0<\alpha_n<\frac{1}{n}

$$

であるから、

$$ 0<\beta_n<1

$$

である。

$f_n(\alpha_n)=0$ より、

$$ \alpha_n^3+n^2\alpha_n=n\cos\alpha_n

$$

である。両辺を $n$ で割り、$\alpha_n=\dfrac{\beta_n}{n}$ を代入すると、

$$ \frac{\beta_n^3}{n^4}+\beta_n=\cos\frac{\beta_n}{n}

$$

となる。したがって、

$$ \begin{aligned} 1-\beta_n &= 1-\cos\frac{\beta_n}{n}+\frac{\beta_n^3}{n^4} \end{aligned} $$

である。

ここで $0<\beta_n<1$ より、

$$ 0\leqq 1-\cos\frac{\beta_n}{n}\leqq \frac{1}{2}\left(\frac{\beta_n}{n}\right)^2\leqq \frac{1}{2n^2}

$$

であり、また

$$ 0<\frac{\beta_n^3}{n^4}<\frac{1}{n^4}

$$

である。よって

$$ 0<1-\beta_n\leqq \frac{1}{2n^2}+\frac{1}{n^4}

$$

となるから、はさみうちの原理により

$$ \lim_{n\to\infty}\beta_n=1

$$

である。したがって、

$$ \lim_{n\to\infty}n\alpha_n=1

$$

である。

最後に $S_n$ の極限を求める。$\beta_n=n\alpha_n$ を用いると、

$$ S_n =n\sin\frac{\beta_n}{n}-\frac{\beta_n^4}{4n^4}-\frac{\beta_n^2}{2}

$$

である。

また、

$$ \begin{aligned} n\sin\frac{\beta_n}{n} &= \beta_n\cdot \frac{\sin\left(\dfrac{\beta_n}{n}\right)}{\dfrac{\beta_n}{n}} \end{aligned} $$

であり、$\beta_n\to 1$ かつ $\dfrac{\beta_n}{n}\to 0$ だから、

$$ \lim_{n\to\infty}n\sin\frac{\beta_n}{n}=1

$$

である。さらに、

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{\beta_n^4}{4n^4}=0, \qquad \lim_{n\to\infty}\frac{\beta_n^2}{2}=\frac{1}{2}

$$

である。よって、

$$ \begin{aligned} \lim_{n\to\infty}S_n &= 1-0-\frac{1}{2} \\ \frac{1}{2} \end{aligned} $$

である。

解説

この問題では、まず解の存在範囲が $0<\alpha_n<\dfrac{1}{n}$ と非常に強く指定されている点が重要である。この範囲で $f_n'(x)>0$ を示せば、符号変化と合わせて解の一意性が直ちに従う。

面積については、グラフが $x$ 軸の下側にあることを確認してから積分する必要がある。単に $\int f_n(x),dx$ とすると符号が逆になる。

極限では $\alpha_n$ そのものではなく $n\alpha_n$ を見るのが本質である。$\alpha_n$ は $0$ に近づくが、$n\alpha_n$ は有限な値に近づくため、$\beta_n=n\alpha_n$ とおくことで方程式の極限構造が見える。

答え

**(1)**

方程式 $f_n(x)=0$ は $0$ と $\dfrac{1}{n}$ の間にただ1つの実数解をもつ。

**(2)**

$$ \begin{aligned} S_n &= n\sin\alpha_n-\frac{\alpha_n^4}{4}-\frac{n^2\alpha_n^2}{2} \end{aligned} $$

**(3)**

$$ \lim_{n\to\infty}n\alpha_n=1, \qquad \lim_{n\to\infty}S_n=\frac{1}{2}

$$

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