基礎問題集
数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題13 解説
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解説
方針・初手
曲線 $y=\sqrt{x}$ の接線・法線をそれぞれ求め、それらが $x$ 軸と交わる点を調べる。
面積は、接線の場合は「接線の下の面積から曲線の下の面積を引く」、法線の場合は「曲線の下の面積と法線の下の三角形の面積を足す」と考えるとよい。
解法1
曲線 $y=\sqrt{x}$ について、
$$ y'=\frac{1}{2\sqrt{x}}
$$
である。したがって、点 $(a,\sqrt{a})$ における接線の傾きは
$$ \frac{1}{2\sqrt{a}}
$$
である。
(1) 接線の方程式を求める。
接線は
$$ y-\sqrt{a}=\frac{1}{2\sqrt{a}}(x-a)
$$
であるから、
$$ y=\frac{x+a}{2\sqrt{a}}
$$
となる。
この直線と $x$ 軸との交点は、$y=0$ として
$$ 0=\frac{x+a}{2\sqrt{a}}
$$
より、
$$ x=-a
$$
である。
したがって、接線と $x$ 軸と曲線で囲まれる部分は、$-a \leqq x \leqq a$ における接線の下の三角形から、$0 \leqq x \leqq a$ における曲線の下の面積を引いたものである。
接線の下の三角形は、底辺 $2a$、高さ $\sqrt{a}$ なので、面積は
$$ \frac{1}{2}\cdot 2a\cdot \sqrt{a}=a\sqrt{a}
$$
である。
また、
$$ \begin{aligned} \int_0^a \sqrt{x},dx &= \left[\frac{2}{3}x^{3/2}\right]_0^a \\ \frac{2}{3}a^{3/2} \end{aligned} $$
である。
よって、
$$ \begin{aligned} S_1(a) &= a\sqrt{a}-\frac{2}{3}a^{3/2} \\ \frac{1}{3}a^{3/2} \end{aligned} $$
である。
(2) 法線の方程式を求める。
接線の傾きが $\dfrac{1}{2\sqrt{a}}$ であるから、法線の傾きは
$$ -2\sqrt{a}
$$
である。
したがって、法線は
$$ y-\sqrt{a}=-2\sqrt{a}(x-a)
$$
であり、整理すると
$$ y=\sqrt{a}(2a+1-2x)
$$
となる。
この法線と $x$ 軸との交点は、$y=0$ として
$$ 0=\sqrt{a}(2a+1-2x)
$$
より、
$$ x=a+\frac{1}{2}
$$
である。
法線と $x$ 軸と曲線で囲まれる部分は、$0 \leqq x \leqq a$ における曲線の下の面積と、$a \leqq x \leqq a+\dfrac{1}{2}$ における法線の下の三角形の面積の和である。
曲線の下の面積は
$$ \begin{aligned} \int_0^a \sqrt{x},dx &= \frac{2}{3}a^{3/2} \end{aligned} $$
である。
また、法線の下の三角形は、底辺が $\dfrac{1}{2}$、高さが $\sqrt{a}$ なので、面積は
$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}\cdot \frac{1}{2}\cdot \sqrt{a} &= \frac{1}{4}\sqrt{a} \end{aligned} $$
である。
したがって、
$$ \begin{aligned} S_2(a) &= \frac{2}{3}a^{3/2}+\frac{1}{4}\sqrt{a} \end{aligned} $$
である。
(3) 求める極限は
$$ \begin{aligned} \frac{S_1(a)}{S_2(a)} &= \frac{\frac{1}{3}a^{3/2}}{\frac{2}{3}a^{3/2}+\frac{1}{4}\sqrt{a}} \end{aligned} $$
である。
分子・分母を $\sqrt{a}$ で割ると、
$$ \begin{aligned} \frac{S_1(a)}{S_2(a)} &= \frac{\frac{1}{3}a}{\frac{2}{3}a+\frac{1}{4}} \end{aligned} $$
となる。したがって、
$$ \begin{aligned} \lim_{a\to+\infty}\frac{S_1(a)}{S_2(a)} &= \frac{\frac{1}{3}}{\frac{2}{3}} \\ \frac{1}{2} \end{aligned} $$
である。
解説
接線の場合、接線は曲線 $y=\sqrt{x}$ の上側にあり、$x$ 軸との交点は $x=-a$ になる。そのため、囲まれる面積は「接線でできる三角形」から「曲線下の面積」を引く形になる。
一方、法線の場合、法線は $x=a+\dfrac{1}{2}$ で $x$ 軸と交わる。囲まれる部分は、$0$ から $a$ までは曲線の下、$a$ から $a+\dfrac{1}{2}$ までは法線の下の三角形として見ると計算が簡単である。
接線と法線で、面積の取り方が逆に近い形になる点がこの問題の重要な違いである。
答え
**(1)**
$$ S_1(a)=\frac{1}{3}a^{3/2}
$$
**(2)**
$$ S_2(a)=\frac{2}{3}a^{3/2}+\frac{1}{4}\sqrt{a}
$$
**(3)**
$$ \begin{aligned} \lim_{a\to+\infty}\frac{S_1(a)}{S_2(a)} &= \frac{1}{2} \end{aligned} $$