基礎問題集
数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題38 解説
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解説
方針・初手
交点では $q_n=\log(np_n)$ が成り立つ。そこで $t_n=np_n$ とおくと、円の式は $t_n$ と $q_n$ の関係に直せる。
この問題では、$p_n$ そのものよりも $np_n$ の極限を押さえるのが核心である。
解法1
交点 $(p_n,q_n)$ は
$$ q_n=\log(np_n)
$$
かつ
$$ \left(p_n-\frac{1}{n}\right)^2+q_n^2=1
$$
を満たす。
ここで
$$ t_n=np_n
$$
とおくと、
$$ p_n-\frac{1}{n}=\frac{t_n-1}{n}
$$
であるから、円の式は
$$ \frac{(t_n-1)^2}{n^2}+q_n^2=1
$$
となる。また $q_n=\log t_n$ である。
第1象限の交点なので $q_n>0$ であり、円の式から $q_n^2<1$、すなわち $q_n<1$ が成り立つ。したがって
$$ \log t_n=q_n<1
$$
より
$$ t_n<e
$$
である。また $q_n>0$ だから $t_n>1$ である。よって
$$ 0<t_n-1<e-1
$$
となる。
円の式から
$$ 1-q_n^2=\frac{(t_n-1)^2}{n^2}
$$
であるため、
$$ 1-q_n^2\leqq \frac{(e-1)^2}{n^2}
$$
が得られる。
また
$$ 0\leqq 1-q_n^2\leqq \frac{(e-1)^2}{n^2}
$$
であり、右辺は $n\to\infty$ で $0$ に収束するから、
$$ \lim_{n\to\infty}q_n^2=1
$$
である。さらに $q_n>0$ より、
$$ \lim_{n\to\infty}q_n=1
$$
である。
次に
$$ S_n=\int_{1/n}^{p_n}\log(nx),dx
$$
を計算する。
$$ \int \log(nx),dx=x\log(nx)-x
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} S_n &=\left[x\log(nx)-x\right]_{1/n}^{p_n}\\ &=p_n\log(np_n)-p_n+\frac{1}{n}. \end{aligned}
$$
したがって、$S_n$ を $p_n$ で表すと
$$ S_n=p_n\log(np_n)-p_n+\frac{1}{n}
$$
である。
また、$q_n=\log(np_n)$ と円の式から
$$ q_n=\sqrt{1-\left(p_n-\frac{1}{n}\right)^2}
$$
なので、
$$ S_n =p_n\sqrt{1-\left(p_n-\frac{1}{n}\right)^2}-p_n+\frac{1}{n}
$$
とも表せる。
最後に $\lim_{n\to\infty}nS_n$ を求める。$t=nx$ とおくと、$dx=\frac{1}{n}dt$ であり、積分区間は
$$ x=\frac{1}{n}\quad\Longrightarrow\quad t=1
$$
$$ x=p_n\quad\Longrightarrow\quad t=np_n
$$
となる。よって
$$ S_n=\frac{1}{n}\int_1^{np_n}\log t,dt
$$
であるから、
$$ nS_n=\int_1^{np_n}\log t,dt
$$
である。
すでに示したように $q_n\to 1$ であり、
$$ q_n=\log(np_n)
$$
だから
$$ np_n=e^{q_n}\to e
$$
である。したがって
$$ \lim_{n\to\infty}nS_n =\int_1^e\log t,dt
$$
となる。
ここで
$$ \int\log t,dt=t\log t-t
$$
より、
$$ \begin{aligned} \int_1^e\log t,dt &=\left[t\log t-t\right]_1^e\\ &=(e-e)-(0-1)\\ &=1. \end{aligned}
$$
よって
$$ \lim_{n\to\infty}nS_n=1
$$
である。
解説
この問題では、交点の条件を直接 $p_n,q_n$ のまま扱うより、$t_n=np_n$ とおくのが有効である。
円の式から $q_n$ が $1$ に近づくことを示し、そこから $np_n=e^{q_n}\to e$ を導く流れが自然である。積分 $S_n$ は区間の長さが $O(1/n)$ なので、そのままでは $0$ に近づく。そこで $nS_n$ を考えると、変数変換 $t=nx$ によって固定された積分区間 $[1,np_n]$ の問題に変わる。
答え
**(1)**
$$ 1-q_n^2\leqq \frac{(e-1)^2}{n^2}
$$
が成り立ち、
$$ \lim_{n\to\infty}q_n=1
$$
である。
**(2)**
$$ S_n=p_n\log(np_n)-p_n+\frac{1}{n}
$$
または
$$ S_n =p_n\sqrt{1-\left(p_n-\frac{1}{n}\right)^2}-p_n+\frac{1}{n}
$$
である。
**(3)**
$$ \lim_{n\to\infty}nS_n=1
$$