基礎問題集
数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題55 解説
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解説
方針・初手
$f(x)$ は指数関数の積であるから、まず指数部分をまとめる。
$$ f(x)=e^{2x-1}e^{-x^{2n}}=e^{2x-1-x^{2n}}
$$
増減は $f'(x)$ の符号で決まり、$f(x)>0$ であるため、指数部分の微分係数の符号だけを調べればよい。
解法1
まず導関数を求める。
$$ \begin{aligned} f'(x) &=e^{2x-1-x^{2n}}\left(2-2nx^{2n-1}\right)\\ &=2\left(1-nx^{2n-1}\right)e^{2x-1-x^{2n}}. \end{aligned}
$$
よって
$$ f'(x)=2\left(1-nx^{2n-1}\right)f(x)
$$
である。
ここで $f(x)>0$ なので、$f'(x)$ の符号は $1-nx^{2n-1}$ の符号で決まる。
$$ 1-nx^{2n-1}=0
$$
より
$$ x^{2n-1}=\frac{1}{n}
$$
である。$2n-1$ は奇数であるから、この方程式の実数解はただ1つで、
$$ x=n^{-\frac{1}{2n-1}}
$$
である。これを
$$ b_n=n^{-\frac{1}{2n-1}}
$$
とおく。
$x^{2n-1}$ は単調増加であるから、
$$ x<b_n \quad \text{で} \quad 1-nx^{2n-1}>0,
$$
$$ x>b_n \quad \text{で} \quad 1-nx^{2n-1}<0
$$
となる。
したがって、$-2\leqq x\leqq 2$ における増減表は次のようになる。
| $x$ | $-2$ | $\cdots$ | $b_n$ | $\cdots$ | $2$ | | ------- | --------------: | ---------: | ----: | ---------: | -------------: | | $f'(x)$ | | $+$ | $0$ | $-$ | | | $f(x)$ | $e^{-5-2^{2n}}$ | $\nearrow$ | 最大 | $\searrow$ | $e^{3-2^{2n}}$ |
最大値は $x=b_n$ のときである。
$$ b_n^{2n-1}=\frac{1}{n}
$$
より
$$ b_n^{2n}=\frac{b_n}{n}
$$
である。したがって最大値は
$$ \begin{aligned} f(b_n) &=e^{2b_n-1-b_n^{2n}}\\ &=e^{2b_n-1-\frac{b_n}{n}}\\ &=e^{\left(2-\frac{1}{n}\right)b_n-1}. \end{aligned}
$$
$b_n=n^{-\frac{1}{2n-1}}$ だから、
$$ f(b_n)=e^{\left(2-\frac{1}{n}\right)n^{-\frac{1}{2n-1}}-1}
$$
である。
次に最小値を調べる。増減表より、最小値は端点 $x=-2,2$ のいずれかである。
$$ f(-2)=e^{-5-2^{2n}},
$$
$$ f(2)=e^{3-2^{2n}}.
$$
指数部分を比較すると
$$ 3-2^{2n}>-5-2^{2n}
$$
であるから、
$$ f(2)>f(-2)
$$
である。よって最小値は
$$ f(-2)=e^{-5-2^{2n}}
$$
である。
次に、$a_n=n^{-\frac{1}{2n}}$ とする。
求める極限は
$$ \lim_{n\to\infty} n^2\int_0^{a_n} f(x),dx
$$
である。
まず $n\geqq 2$ に対して
$$ a_n=n^{-\frac{1}{2n}}\geqq 2^{-\frac14}>\frac12
$$
である。したがって、区間 $[0,\frac12]$ は $[0,a_n]$ に含まれる。
また $0\leqq x\leqq \frac12$ では
$$ x^{2n}\leqq \left(\frac12\right)^{2n}\leqq \frac{1}{16}
$$
であるから、
$$ f(x)=e^{2x-1-x^{2n}}\geqq e^{-1-\frac{1}{16}}
$$
となる。したがって
$$ \begin{aligned} \int_0^{a_n} f(x),dx &\geqq \int_0^{1/2} f(x),dx\\ &\geqq \int_0^{1/2} e^{-1-\frac{1}{16}},dx\\ &=\frac12 e^{-\frac{17}{16}}. \end{aligned}
$$
よって
$$ n^2\int_0^{a_n} f(x),dx \geqq \frac12 e^{-\frac{17}{16}}n^2
$$
である。右辺は $n\to\infty$ で $+\infty$ に発散する。
また $f(x)>0$ であるから、求める極限は
$$ +\infty
$$
である。
解説
この問題では、$f(x)$ を
$$ f(x)=e^{2x-1-x^{2n}}
$$
とまとめるのが初手である。指数関数は常に正なので、増減は指数部分の微分
$$ 2-2nx^{2n-1}
$$
の符号だけで判定できる。
最大値では、極値をとる点 $b_n$ が
$$ b_n^{2n-1}=\frac1n
$$
を満たすことを使い、$b_n^{2n}$ を $\frac{b_n}{n}$ に直すのが計算の整理点である。
最後の極限では、積分値そのものが正の定数以上になることを示せば十分である。したがって、$n^2$ を掛けると有限値には収束せず、$+\infty$ に発散する。
答え
**(1)**
$$ f'(x)=2\left(1-nx^{2n-1}\right)e^{2x-1-x^{2n}}
$$
**(2)**
$$ b_n=n^{-\frac{1}{2n-1}}
$$
とすると、$f(x)$ は $[-2,b_n]$ で増加し、$[b_n,2]$ で減少する。
最大値は
$$ e^{\left(2-\frac{1}{n}\right)n^{-\frac{1}{2n-1}}-1}
$$
最小値は
$$ e^{-5-2^{2n}}
$$
である。
**(3)**
$$ \lim_{n\to\infty} n^2\int_0^{a_n} f(x),dx=+\infty
$$