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数学3 積分法「接線・極限との複合」の問題70 解説

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数学3積分法接線・極限との複合問題70
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数学3 積分法 接線・極限との複合 問題70の問題画像
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解説

方針・初手

曲線 $y=xe^{-x}$ と直線 $y=ax$ はともに原点を通る。したがって、$0 \leqq x \leqq \sqrt{2}$ において両者の上下関係を調べ、面積を

$$ S(a)=\int_0^{\sqrt{2}}\left|xe^{-x}-ax\right|,dx

$$

と表すのが自然である。

ここで

$$ xe^{-x}-ax=x(e^{-x}-a)

$$

であり、$x \geqq 0$ なので、実質的には $e^{-x}$ と定数 $a$ の大小を見ればよい。

解法1

$b=\sqrt{2}$ とおく。面積は

$$ S(a)=\int_0^b x|e^{-x}-a|,dx

$$

である。

まず、$e^{-x}$ は $0 \leqq x \leqq b$ で単調減少し、

$$ e^{-b}\leqq e^{-x}\leqq 1

$$

である。

$a$ が $e^{-b}<a<1$ を満たすとき、方程式

$$ e^{-x}=a

$$

はただ1つの解をもち、それを $c$ とすると

$$ c=-\log a

$$

である。

このとき、$0<x<c$ では $e^{-x}>a$、$c<x<b$ では $e^{-x}<a$ であるから、

$$ S(a)=\int_0^c x(e^{-x}-a),dx+\int_c^b x(a-e^{-x}),dx

$$

となる。

$a$ で微分する。交点 $c$ は $a$ によって動くが、境界 $x=c$ では $e^{-c}=a$ なので境界項は消える。したがって

$$ \begin{aligned} S'(a) &= -\int_0^c x,dx+\int_c^b x,dx \end{aligned} $$

である。これを計算すると、

$$ \begin{aligned} S'(a) &= -\frac{c^2}{2}+\frac{b^2-c^2}{2} \\ \frac{b^2}{2}-c^2 \end{aligned} $$

となる。

ここで $b=\sqrt{2}$ なので $b^2=2$ であり、

$$ S'(a)=1-c^2

$$

である。

よって $S'(a)=0$ となるのは

$$ c=1

$$

のときである。このとき

$$ a=e^{-c}=e^{-1}

$$

である。

また、$c=-\log a$ は $a$ の増加に対して減少する。したがって $a<e^{-1}$ のとき $c>1$ で $S'(a)<0$、$a>e^{-1}$ のとき $c<1$ で $S'(a)>0$ となる。よって $S(a)$ は $a=e^{-1}$ で最小となる。

なお、$a\leqq e^{-\sqrt{2}}$ の範囲では常に $e^{-x}\geqq a$ なので $S(a)$ は $a$ の増加により減少し、$a\geqq 1$ の範囲では常に $e^{-x}\leqq a$ なので $S(a)$ は $a$ の増加により増加する。したがって、最小点は確かに内部の $a=e^{-1}$ である。

次に最小値を計算する。$a=e^{-1}$ のとき、交点は $x=1$ であるから、

$$ \begin{aligned} S(e^{-1}) &= \int_0^1 x(e^{-x}-e^{-1}),dx + \int_1^{\sqrt{2}}x(e^{-1}-e^{-x}),dx \end{aligned} $$

である。

まず、

$$ \int x e^{-x},dx=-(x+1)e^{-x}

$$

であるから、

$$ \begin{aligned} \int_0^1 xe^{-x},dx &= \left[-(x+1)e^{-x}\right]_0^1 \\ 1-\frac{2}{e} \end{aligned} $$

である。したがって、

$$ \begin{aligned} \int_0^1 x(e^{-x}-e^{-1}),dx &= 1-\frac{2}{e}-\frac{1}{e}\cdot\frac{1}{2} \\ 1-\frac{5}{2e} \end{aligned} $$

である。

次に、

$$ \begin{aligned} \int_1^{\sqrt{2}}xe^{-x},dx &= \left[-(x+1)e^{-x}\right]_1^{\sqrt{2}} \\ \frac{2}{e}-(\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}} \end{aligned} $$

である。また、

$$ \begin{aligned} \int_1^{\sqrt{2}}x,dx &= \frac{(\sqrt{2})^2-1^2}{2} \\ \frac{1}{2} \end{aligned} $$

だから、

$$ \begin{aligned} \int_1^{\sqrt{2}}x(e^{-1}-e^{-x}),dx &= \frac{1}{2e} \\ \left\{\frac{2}{e}-(\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}}\right\} \end{aligned} $$

すなわち、

$$ \begin{aligned} \int_1^{\sqrt{2}}x(e^{-1}-e^{-x}),dx &= (\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}}-\frac{3}{2e} \end{aligned} $$

である。

以上より、

$$ \begin{aligned} S(e^{-1}) &= \left(1-\frac{5}{2e}\right) + \left((\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}}-\frac{3}{2e}\right) \end{aligned} $$

であるから、

$$ \begin{aligned} S(e^{-1}) &= 1-\frac{4}{e}+(\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}} \end{aligned} $$

となる。

解説

この問題の本質は、面積を

$$ \int_0^{\sqrt{2}} x|e^{-x}-a|,dx

$$

と表せる点にある。$x$ が係数として付いているため、単に $e^{-x}$ の中央値を見るのではなく、重み $x$ 付きで上下の面積が釣り合う位置を探すことになる。

最小となるときは、直線 $y=ax$ と曲線 $y=xe^{-x}$ の交点 $x=c$ が、重み $x$ に関して左右の面積を等しく分ける。計算上は

$$ \int_0^c x,dx=\int_c^{\sqrt{2}}x,dx

$$

となる位置であり、ここから $c=1$ が出る。したがって $a=e^{-1}$ が最小を与える。

答え

$$ \boxed{a=\frac{1}{e}}

$$

のとき、$S(a)$ は最小となる。

最小値は

$$ \boxed{1-\frac{4}{e}+(\sqrt{2}+1)e^{-\sqrt{2}}}

$$

である。

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