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数学3 積分法「その他応用」の問題1 解説
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解説
方針・初手
円 $B$ の中心の動きと、円 $B$ 自身の回転を別々に考えて、点 $P$ の媒介変数表示を作る。
円 $B$ の中心を $Q$ とし、$Q$ が原点のまわりを動く角を $t$ とおくと、まず $Q$ の座標が求まる。つぎに、滑らずに転がる条件から、円 $B$ の回転角を求めれば、$\overrightarrow{QP}$ が表せる。
解法1
円 $B$ の中心 $Q$ は、半径 $2+1=3$ の円を動くから
$$ Q=(3\cos t,3\sin t)\qquad (0\le t\le 2\pi)
$$
である。
また、$Q$ の速さは $3\dot t$ であり、円 $B$ の半径は $1$ である。滑らずに転がるので、接点の速さは $0$ となり、円 $B$ の角速度は $3\dot t$ となる。したがって、円 $B$ は初期位置から反時計回りに $3t$ だけ回転する。
初め $P=(2,0)$ であり、$Q=(3,0)$ だから
$$ \overrightarrow{QP}=(-1,0)
$$
である。これを $3t$ だけ回転すると
$$ \overrightarrow{QP}=(-\cos 3t,-\sin 3t)
$$
となる。よって、点 $P$ の座標、すなわち曲線 $C$ の媒介変数表示は
$$ \begin{cases} x=3\cos t-\cos 3t,\\ y=3\sin t-\sin 3t \end{cases} \qquad (0\le t\le 2\pi)
$$
である。
**(1)**
$x$ 座標が最大となる点を求める。
$x$ を $\cos t$ で表すと
$$ x=3\cos t-\cos 3t
$$
であり、$\cos 3t=4\cos^3 t-3\cos t$ を用いると
$$ x=6\cos t-4\cos^3 t
$$
となる。ここで $u=\cos t$ とおくと $-1\le u\le 1$ で
$$ x=6u-4u^3
$$
である。これを微分すると
$$ \frac{dx}{du}=6-12u^2=6(1-2u^2)
$$
となるから、極値候補は
$$ u=\pm \frac{1}{\sqrt2}
$$
である。端点も含めて調べると
$$ x(1)=2,\qquad x\left(-1\right)=-2,\qquad x\left(\frac{1}{\sqrt2}\right)=2\sqrt2,\qquad x\left(-\frac{1}{\sqrt2}\right)=-2\sqrt2
$$
より、最大値は $2\sqrt2$ である。
したがって
$$ \cos t=\frac{1}{\sqrt2}
$$
より
$$ t=\frac{\pi}{4},\ \frac{7\pi}{4}
$$
である。
このとき $y$ は
$$ y=3\sin t-\sin 3t
$$
であり、$\sin 3t=3\sin t-4\sin^3 t$ を用いると
$$ y=4\sin^3 t
$$
となるから、
$$ t=\frac{\pi}{4}\ \text{のとき}\ y=\sqrt2,\qquad t=\frac{7\pi}{4}\ \text{のとき}\ y=-\sqrt2
$$
である。
よって、$x$ 座標が最大となる点は
$$ (2\sqrt2,\ \sqrt2),\qquad (2\sqrt2,\ -\sqrt2)
$$
の $2$ 点である。
(2) 曲線 $C$ の長さを求める。
媒介変数表示を微分すると
$$ \begin{aligned} \frac{dx}{dt} &=-3\sin t+3\sin 3t \\ &=3(\sin 3t-\sin t) \\ &=6\sin t\cos 2t, \end{aligned}
$$
$$ \begin{aligned} \frac{dy}{dt} &=3\cos t-3\cos 3t \\ &=3(\cos t-\cos 3t) \\ &=6\sin t\sin 2t \end{aligned}
$$
となる。したがって速さは
$$ \sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2} =\sqrt{36\sin^2 t\left(\cos^2 2t+\sin^2 2t\right)} =6|\sin t|
$$
である。
よって、曲線 $C$ の長さ $L$ は
$$ L=\int_0^{2\pi}6|\sin t|,dt
$$
であり、
$$ \int_0^{2\pi}|\sin t|,dt=4
$$
より
$$ L=24
$$
となる。
解説
この問題の本質は、点 $P$ の軌跡をいきなり図形的に追うのではなく、円 $B$ の中心の運動と円 $B$ 自身の回転を分けて考えることである。
特に重要なのは、滑らずに転がる条件から回転角が決まる点である。中心 $Q$ は半径 $3$ の円を動くので速さは $3\dot t$ となり、半径 $1$ の円 $B$ の回転角速度もそれに一致して $3\dot t$ となる。ここが媒介変数表示を作る決定点である。
弧長については、微分して速さを求めると非常に簡単になり、$6|\sin t|$ にまとまる。式の見た目に比べて、計算はかなり整理される。
答え
**(1)**
$x$ 座標が最大となる点は
$$ (2\sqrt2,\ \sqrt2),\qquad (2\sqrt2,\ -\sqrt2)
$$
である。
**(2)**
曲線 $C$ の長さは
$$ 24
$$
である。