基礎問題集
数学3 積分法「その他応用」の問題7 解説
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解説
方針・初手
速さが与えられているが、点 $P$ は放物線 $y=\dfrac{x^2}{2}$ 上を動くので、まず弧長の微小量 $ds$ を $dx$ で表す。
そのうえで
$$ \frac{ds}{dt}=\frac{1}{3x}
$$
を用いて $x$ と $t$ の関係式を作り、初期条件 $x=1$($t=0$)を使って積分定数を定める。
解法1
放物線
$$ y=\frac{x^2}{2}
$$
上で
$$ \frac{dy}{dx}=x
$$
であるから、弧長要素 $ds$ は
$$ ds=\sqrt{1+\left(\frac{dy}{dx}\right)^2},dx=\sqrt{1+x^2},dx
$$
となる。
一方、問題より点 $P$ の速さは
$$ \frac{ds}{dt}=\frac{1}{3x}
$$
である。
したがって
$$ \sqrt{1+x^2},\frac{dx}{dt}=\frac{1}{3x}
$$
より
$$ \frac{dt}{dx}=3x\sqrt{1+x^2}
$$
を得る。
ここで、点 $P$ は $A(1,\frac12)$ を出発して原点から遠ざかる向きに進む。$x=1>0$ であり、放物線上で $x$ が増加すると原点からの距離も増加するので、この運動では $x\ge 1$ で増加していく。よって $t=0$ のとき $x=1$ を用いて積分すると、
$$ t=\int_1^x 3u\sqrt{1+u^2},du
$$
である。
ここで
$$ \int 3u\sqrt{1+u^2},du=(1+u^2)^{3/2}
$$
であるから、
$$ t=\left[(1+u^2)^{3/2}\right]_1^x =(1+x^2)^{3/2}-(1+1^2)^{3/2}
$$
すなわち
$$ t=(1+x^2)^{3/2}-2\sqrt2
$$
となる。
これを $x$ について解くと、
$$ (1+x^2)^{3/2}=t+2\sqrt2
$$
より
$$ 1+x^2=(t+2\sqrt2)^{2/3}
$$
したがって
$$ x^2=(t+2\sqrt2)^{2/3}-1
$$
となる。ここで $x\ge 1>0$ なので正の平方根をとって、
$$ x=\sqrt{(t+2\sqrt2)^{2/3}-1}
$$
を得る。
解説
この問題の要点は、与えられた「速さ」が $x$ の変化速度 $\dfrac{dx}{dt}$ ではなく、曲線に沿った速さ $\dfrac{ds}{dt}$ である点にある。
したがって、まず
$$ ds=\sqrt{1+\left(\frac{dy}{dx}\right)^2},dx
$$
を立ててから、$\dfrac{ds}{dt}$ と結びつける必要がある。ここを $\dfrac{dx}{dt}=\dfrac{1}{3x}$ としてしまうと誤りである。
答え
$$ x=\sqrt{(t+2\sqrt2)^{2/3}-1}\qquad (t\ge 0)
$$
である。