基礎問題集
数学3 積分法「その他応用」の問題30 解説
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解説
方針・初手
$f(x)$ は2次関数なので、平均変化率は端点 $x,1$ の中点における微分係数と一致する形になる。まず平均変化率を直接計算して $c$ を求める。
その後、$g(x)$ を連続に拡張し、$h(x)=f(g(x))$ を因数分解して、根の間での符号を見て絶対値付き積分を処理する。
解法1
(1)
まず
$$ f(1)=a+(1-2a)-2=-a-1
$$
である。したがって、$x\ne 1$ のとき
$$ \begin{aligned} \frac{f(x)-f(1)}{x-1} &=\frac{ax^2+(1-2a)x-2+a+1}{x-1} \\ &=\frac{ax^2+(1-2a)x+a-1}{x-1} \\ &=ax+1-a \end{aligned}
$$
である。
また、
$$ f'(x)=2ax+1-2a
$$
より、求める $c$ は
$$ ax+1-a=2ac+1-2a
$$
を満たす。$a>0$ であるから両辺を整理して
$$ a(x+1)=2ac
$$
となるので、
$$ c=\frac{x+1}{2}
$$
である。
よって、条件を満たす $c$ はただ1つ存在し、
$$ c=\frac{x+1}{2}
$$
である。
(2)
$x\ne 1$ に対して
$$ g(x)=\frac{x+1}{2}
$$
である。これを $x=1$ で連続にするには、
$$ g(1)=\lim_{x\to 1}\frac{x+1}{2}=1
$$
と定めればよい。
したがって、
$$ g(1)=1
$$
である。
(3)
(2) より、すべての実数 $x$ に対して
$$ g(x)=\frac{x+1}{2}
$$
とみなせる。
まず $f(x)$ を因数分解する。$f(x)=0$ の判別式は
$$ (1-2a)^2+8a=(2a+1)^2
$$
であるから、解は
$$ x=2,\quad x=-\frac{1}{a}
$$
である。したがって
$$ f(x)=a(x-2)\left(x+\frac{1}{a}\right)
$$
と因数分解できる。
よって
$$ \begin{aligned} h(x) &=f(g(x)) \\ &=a\left(\frac{x+1}{2}-2\right)\left(\frac{x+1}{2}+\frac{1}{a}\right) \\ &=\frac{a}{4}(x-3)\left(x+1+\frac{2}{a}\right) \end{aligned}
$$
となる。
したがって、$h(x)=0$ の相異なる実数解は
$$ \alpha=-1-\frac{2}{a},\qquad \beta=3
$$
である。$a>0$ より $\alpha<\beta$ である。
$h(x)$ は上に凸の2次関数であり、区間 $\alpha\le x\le \beta$ では
$$ h(x)\le 0
$$
である。よって
$$ S(a)=\int_{\alpha}^{\beta}|h(x)|,dx=-\int_{\alpha}^{\beta}h(x),dx
$$
である。
ここで
$$ h(x)=\frac{a}{4}(x-\alpha)(x-\beta)
$$
であり、$\beta-\alpha$ は
$$ \beta-\alpha =3-\left(-1-\frac{2}{a}\right) =4+\frac{2}{a} =\frac{2(2a+1)}{a}
$$
である。
一般に、区間の長さを $L=\beta-\alpha$ とすると
$$ -\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta),dx=\frac{L^3}{6}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} S(a) &=\frac{a}{4}\cdot \frac{(\beta-\alpha)^3}{6} \\ &=\frac{a}{24}\left(\frac{2(2a+1)}{a}\right)^3 \\ &=\frac{(2a+1)^3}{3a^2} \end{aligned}
$$
となる。
次に、$a>0$ における最小値を考える。
$$ S(a)=\frac{(2a+1)^3}{3a^2}
$$
であるから、対数微分を用いると
$$ \frac{S'(a)}{S(a)} =\frac{6}{2a+1}-\frac{2}{a} =\frac{2(a-1)}{a(2a+1)}
$$
である。
$S(a)>0$、$a>0$、$2a+1>0$ より、$S'(a)$ の符号は $a-1$ の符号と一致する。したがって、$S(a)$ は $0<a<1$ で減少し、$a>1$ で増加する。
よって、$S(a)$ が最も小さくなるのは
$$ a=1
$$
のときである。
このときの最小値は
$$ S(1)=\frac{3^3}{3}=9
$$
である。
解説
この問題の中心は、2次関数における平均変化率と微分係数の関係である。2次関数では、区間の平均変化率が中点での微分係数に一致するため、(1) では $c=(x+1)/2$ が自然に現れる。
(3) では、$g(x)$ によって $f$ の入力が一次変換されるだけなので、$h(x)=f(g(x))$ も2次関数である。根を求めて因数分解し、根の間で $h(x)$ が負になることを確認すれば、絶対値付き積分は符号を反転させるだけで処理できる。
最後の最小化では、$S(a)$ が
$$ S(a)=\frac{(2a+1)^3}{3a^2}
$$
という1変数関数になるので、微分して増減を調べればよい。
答え
**(1)**
$$ c=\frac{x+1}{2}
$$
**(2)**
$$ g(1)=1
$$
**(3)**
$$ S(a)=\frac{(2a+1)^3}{3a^2}
$$
また、$a>0$ において $S(a)$ が最も小さくなるのは
$$ a=1
$$
のときであり、その最小値は
$$ 9
$$
である。