基礎問題集
数学3 積分法「その他応用」の問題32 解説
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解説
方針・初手
接線 $l$ の式を書けば,$x$ 座標が $t+1$ である点 $Q$ の座標はすぐに求まる。すると
$$ \overrightarrow{OP}=(t,f(t)),\qquad \overrightarrow{PQ}=Q-P
$$
が分かるので,(1) は内積で処理できる。
(2) は $f(x)=\sqrt{x}$ を代入して角 $\theta$ を $t$ の式で表し,$0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ を用いて $\tan\theta$ を最大にすればよい。
(3) は「すべての $t$ で直交」がそのまま微分方程式になるので,それを解いて条件 $f(1)=\sqrt{3}$ を用いる。
解法1
点 $P(t,f(t))$ における接線 $l$ の式は
$$ y-f(t)=f'(t)(x-t)
$$
である。
$l$ 上で $x=t+1$ となる点を $Q$ とすると,
$$ y-f(t)=f'(t){(t+1)-t}=f'(t)
$$
より,
$$ Q=(t+1,\ f(t)+f'(t))
$$
である。したがって
$$ \overrightarrow{OP}=(t,f(t)),\qquad \overrightarrow{PQ}=(1,f'(t))
$$
となる。
(1) $\cos\theta$ を求める
内積の公式より,
$$ \cos\theta =\frac{\overrightarrow{OP}\cdot \overrightarrow{PQ}}{|\overrightarrow{OP}|\ |\overrightarrow{PQ}|} =\frac{t+f(t)f'(t)}{\sqrt{t^2+f(t)^2}\sqrt{1+{f'(t)}^2}}
$$
である。
(2) $a=\dfrac14,\ b=1,\ f(x)=\sqrt{x}$ のとき
このとき
$$ f(t)=\sqrt{t},\qquad f'(t)=\frac{1}{2\sqrt{t}}
$$
であるから,
$$ \overrightarrow{OP}=(t,\sqrt{t}),\qquad \overrightarrow{PQ}=\left(1,\frac{1}{2\sqrt{t}}\right)
$$
となる。
ここで,$\overrightarrow{OP}$ の傾きは
$$ \frac{\sqrt{t}}{t}=\frac{1}{\sqrt{t}}
$$
であり,$\overrightarrow{PQ}$ の傾きは
$$ \frac{1}{2\sqrt{t}}
$$
である。したがって,2直線のなす角 $\theta$ について
$$ \begin{aligned} \tan\theta &= \frac{\dfrac{1}{\sqrt{t}}-\dfrac{1}{2\sqrt{t}}}{1+\dfrac{1}{\sqrt{t}}\cdot\dfrac{1}{2\sqrt{t}}} \\ \frac{\dfrac{1}{2\sqrt{t}}}{1+\dfrac{1}{2t}} \\ \frac{\sqrt{t}}{2t+1} \end{aligned} $$
を得る。
この問題では $\dfrac14<t<1$ であり,$\theta$ は鋭角なので,$\theta$ が最大であることと $\tan\theta$ が最大であることは同値である。よって
$$ g(t)=\frac{\sqrt{t}}{2t+1}
$$
を最大にすればよい。
微分すると,
$$ \begin{aligned} g'(t) &= \frac{\dfrac{1}{2\sqrt{t}}(2t+1)-2\sqrt{t}}{(2t+1)^2} \\ \frac{1-2t}{2\sqrt{t}(2t+1)^2} \end{aligned} $$
である。分母は正なので,$g'(t)$ の符号は $1-2t$ の符号で決まる。したがって
- **$\dfrac14<t<\dfrac12$** では $g'(t)>0$
- **$\dfrac12<t<1$** では $g'(t)<0$
であるから,$g(t)$ は $t=\dfrac12$ で最大となる。よって $\theta$ も $t=\dfrac12$ で最大となる。
(3) $a=\dfrac12,\ b=2$ とし,すべての $t\left(\dfrac12<t<2\right)$ で $\overrightarrow{OP}\perp \overrightarrow{PQ}$ のとき
直交条件より,
$$ \overrightarrow{OP}\cdot \overrightarrow{PQ}=0
$$
すなわち
$$ (t,f(t))\cdot (1,f'(t))=0
$$
であるから,
$$ t+f(t)f'(t)=0
$$
を得る。
ここで
$$ {f(t)^2}'=2f(t)f'(t)
$$
であるから,上式は
$$ {f(t)^2}'=-2t
$$
と書ける。これを積分すると,
$$ f(t)^2=-t^2+C
$$
となる。
条件 $f(1)=\sqrt{3}$ を代入すると,
$$ 3=-1+C
$$
より
$$ C=4
$$
である。したがって
$$ f(x)^2=4-x^2
$$
を得る。
さらに $f(1)=\sqrt{3}>0$ であるから,正の枝をとって
$$ f(x)=\sqrt{4-x^2}
$$
である。
解説
この問題の本質は,$Q$ の取り方から
$$ \overrightarrow{PQ}=(1,f'(t))
$$
となる点にある。すなわち,接線方向ベクトルがそのまま $\overrightarrow{PQ}$ になっている。
したがって (1) は内積,(3) は直交条件
$$ (t,f(t))\cdot(1,f'(t))=0
$$
から微分方程式へ直結する。
(2) では $\cos\theta$ を直接微分してもよいが,鋭角であることを見て $\tan\theta$ を最大化した方が計算が軽い。
答え
**(1)**
$$ \cos\theta=\frac{t+f(t)f'(t)}{\sqrt{t^2+f(t)^2}\sqrt{1+{f'(t)}^2}}
$$
**(2)**
$\theta$ が最大となるのは
$$ t=\frac12
$$
である。
**(3)**
$$ f(x)=\sqrt{4-x^2}
$$
である。