基礎問題集
数学3 積分法「その他応用」の問題33 解説
数学3の積分法「その他応用」にある問題33の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
円 $C$ の中心は、半径 $4-1=3$ の円周上を動くので、まずその中心の座標を $\theta$ で表す。
次に、「すべることなく転がる」条件から、円 $C$ 自身の回転角を求める。すると、中心から点 $P$ へのベクトルも $\theta$ を用いて表せるので、点 $P$ の座標が得られる。
軌跡の長さは、得られた媒介変数表示を微分して弧長を計算する。
解法1
円 $E$ の半径は $4$、円 $C$ の半径は $1$ であるから、円 $C$ の中心を $Q$ とすると、$Q$ は原点 $O$ を中心とする半径 $3$ の円周上を動く。
したがって、$x$ 軸と $\overrightarrow{OQ}$ のなす角が $\theta$ のとき、$Q$ の座標は
$$ Q=(3\cos\theta,\ 3\sin\theta)
$$
である。
初めに点 $P$ は $(4,0)$ にあり、このとき円 $C$ の中心は $(3,0)$ であるから、中心から点 $P$ へのベクトルは最初
$$ \overrightarrow{QP}=(1,0)
$$
である。
ここで、円 $C$ が円 $E$ の内側をすべらずに転がるので、中心 $Q$ が $\theta$ だけ進んだときに円 $C$ が接して移動した弧の長さは、大円側では
$$ 4\theta
$$
である。
一方、半径 $1$ の円 $C$ が自転して回った角を $\varphi$ とすると、その周上で対応する弧の長さは
$$ 1\cdot \varphi=\varphi
$$
である。
すべらないので
$$ \varphi=4\theta
$$
となる。ただし、中心 $Q$ 自身は $\theta$ だけ反時計回りに回っているから、中心から見た半径 $\overrightarrow{QP}$ の向きは、全体として
$$ \varphi-\theta=4\theta-\theta=3\theta
$$
だけ時計回りに回る。したがって、
$$ \overrightarrow{QP}=(\cos 3\theta,\ -\sin 3\theta)
$$
である。
よって、点 $P$ の座標 $(x,y)$ は
$$ \begin{aligned} x&=3\cos\theta+\cos 3\theta,\\ y&=3\sin\theta-\sin 3\theta \end{aligned} \qquad (0\leqq \theta\leqq 2\pi)
$$
となる。
さらに三倍角の公式
$$ \cos 3\theta=4\cos^3\theta-3\cos\theta,\qquad \sin 3\theta=3\sin\theta-4\sin^3\theta
$$
を用いると、
$$ x=4\cos^3\theta,\qquad y=4\sin^3\theta
$$
とも表せる。
これで (1) は求まった。
次に (2) を求める。
$$ x=4\cos^3\theta,\qquad y=4\sin^3\theta
$$
を微分すると、
$$ \frac{dx}{d\theta}=-12\cos^2\theta\sin\theta,\qquad \frac{dy}{d\theta}=12\sin^2\theta\cos\theta
$$
であるから、弧長要素は
$$ \begin{aligned} ds &=\sqrt{\left(\frac{dx}{d\theta}\right)^2+\left(\frac{dy}{d\theta}\right)^2},d\theta\\ &=\sqrt{144\cos^4\theta\sin^2\theta+144\sin^4\theta\cos^2\theta},d\theta\\ &=12|\sin\theta\cos\theta|,d\theta \end{aligned}
$$
となる。
この曲線は $x$ 軸・$y$ 軸について対称であるから、第1象限の部分の長さを $4$ 倍すればよい。$0\leqq\theta\leqq \dfrac{\pi}{2}$ では $\sin\theta,\cos\theta\geqq 0$ なので、
$$ L=4\int_0^{\pi/2}12\sin\theta\cos\theta,d\theta
$$
となる。よって、
$$ \begin{aligned} L &=48\int_0^{\pi/2}\sin\theta\cos\theta,d\theta\\ &=48\cdot \frac{1}{2}\\ &=24 \end{aligned}
$$
したがって、点 $P$ の軌跡の長さは $24$ である。
解説
この問題は、内側を転がる円によってできる曲線、いわゆる内サイクロイドの典型例である。
重要なのは、まず小円の中心の動きが半径 $3$ の円になること、そして「すべらない」条件から小円の自転角を弧の長さで決めることである。そこから点 $P$ の位置ベクトルを「中心の位置ベクトル」と「中心から点へのベクトル」の和として表せばよい。
また、三倍角の公式を使うと
$$ x=4\cos^3\theta,\qquad y=4\sin^3\theta
$$
となり、軌跡がアステロイドになることが分かる。弧長計算はこの形に直してから行うと大幅に簡単になる。
答え
**(1)**
点 $P$ の座標は
$$ \begin{aligned} x&=3\cos\theta+\cos 3\theta,\\ y&=3\sin\theta-\sin 3\theta \end{aligned} \qquad (0\leqq \theta\leqq 2\pi)
$$
である。
同値な形として
$$ x=4\cos^3\theta,\qquad y=4\sin^3\theta
$$
としてもよい。
**(2)**
点 $P$ の軌跡の長さは
$$ 24
$$
である。