基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題14 解説
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解説
方針・初手
直線 $\ell$ は
$$ x+y-\frac{5}{2}=0
$$
と書けるので、点と直線の距離公式で(1)を求める。
(2)では、(1)で得た垂線の長さを回転半径とみなし、直線 $\ell$ に沿って円板を積分する。曲線上の点を $P\left(p,\frac{1}{p}\right)$ とおき、$p$ を積分変数として扱う。
解法1
まず、点 $P\left(p,\frac{1}{p}\right)$ から直線 $\ell:x+y-\frac{5}{2}=0$ までの距離を求める。
点と直線の距離公式より、
$$ PQ=\frac{\left|p+\frac{1}{p}-\frac{5}{2}\right|}{\sqrt{2}}
$$
である。これを整理すると、
$$ \begin{aligned} PQ &= \frac{\left|\frac{2p^2-5p+2}{2p}\right|}{\sqrt{2}} \\ \frac{|(2p-1)(p-2)|}{2\sqrt{2}p} \end{aligned} $$
となる。よって、(1)の答えは
$$ PQ=\frac{|(2p-1)(p-2)|}{2\sqrt{2}p}
$$
である。
次に、(2)を求める。
曲線 $C$ と直線 $\ell$ の交点を求める。交点では
$$ \frac{1}{x}=-x+\frac{5}{2}
$$
であるから、
$$ 1=-x^2+\frac{5}{2}x
$$
すなわち
$$ 2x^2-5x+2=0
$$
となる。よって
$$ (2x-1)(x-2)=0
$$
より、
$$ x=\frac{1}{2},\ 2
$$
である。
したがって、囲まれた部分は $p$ が
$$ \frac{1}{2}\leqq p\leqq 2
$$
を動く範囲に対応する。この範囲では直線 $\ell$ が曲線 $C$ より上側にあるので、
$$ p+\frac{1}{p}\leqq \frac{5}{2}
$$
であり、回転半径は
$$ r(p)=\frac{\frac{5}{2}-p-\frac{1}{p}}{\sqrt{2}}
$$
である。
ここで、直線 $\ell$ に沿った長さを考える。直線 $\ell$ に平行な方向では $x-y$ が変化するので、直線 $\ell$ 上の長さを表す座標として
$$ s=\frac{x-y}{\sqrt{2}}
$$
を用いる。
点 $P\left(p,\frac{1}{p}\right)$ から $\ell$ に下ろした垂線の足を $Q$ とすると、垂線は傾き $1$ の直線であり、その上では $x-y$ が一定である。したがって、$Q$ に対応する $s$ は
$$ s=\frac{p-\frac{1}{p}}{\sqrt{2}}
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} \frac{ds}{dp} &= \frac{1+\frac{1}{p^2}}{\sqrt{2}} \\ \frac{p^2+1}{\sqrt{2}p^2} \end{aligned} $$
となる。
回転してできる断面は半径 $r(p)$ の円であるから、体積 $V$ は
$$ V =
\pi\int_{\frac{1}{2}}^2 r(p)^2,ds
$$
である。したがって、
$$ V =
\pi\int_{\frac{1}{2}}^2 \left(\frac{\frac{5}{2}-p-\frac{1}{p}}{\sqrt{2}}\right)^2 \frac{p^2+1}{\sqrt{2}p^2},dp
$$
となる。整理して
$$ V =
\frac{\pi}{2\sqrt{2}} \int_{\frac{1}{2}}^2 \left(\frac{5}{2}-p-\frac{1}{p}\right)^2 \frac{p^2+1}{p^2},dp
$$
である。
被積分関数を展開すると、
$$ \begin{aligned} \left(\frac{5}{2}-p-\frac{1}{p}\right)^2 \frac{p^2+1}{p^2} &= p^2-5p+\frac{37}{4}-\frac{10}{p} +\frac{37}{4p^2}-\frac{5}{p^3}+\frac{1}{p^4} \end{aligned} $$
となる。よって
$$ \begin{aligned} V &= \frac{\pi}{2\sqrt{2}} \int_{\frac{1}{2}}^2 \left( p^2-5p+\frac{37}{4}-\frac{10}{p} +\frac{37}{4p^2}-\frac{5}{p^3}+\frac{1}{p^4} \right),dp \\ &= \frac{\pi}{2\sqrt{2}} \left[ \frac{p^3}{3} -\frac{5p^2}{2} +\frac{37p}{4} -10\log p -\frac{37}{4p} +\frac{5}{2p^2} -\frac{1}{3p^3} \right]_{\frac{1}{2}}^2 \end{aligned}
$$
である。
ここで、
$$ \begin{aligned} \left[ \frac{p^3}{3} -\frac{5p^2}{2} +\frac{37p}{4} -10\log p -\frac{37}{4p} +\frac{5}{2p^2} -\frac{1}{3p^3} \right]_{\frac{1}{2}}^2 &= \frac{57}{4}-20\log 2 \end{aligned} $$
となる。したがって、
$$ \begin{aligned} V = \\ \frac{\pi}{2\sqrt{2}} \left( \frac{57}{4}-20\log 2 \right) &= \frac{\pi(57-80\log 2)}{8\sqrt{2}} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では、直線 $\ell$ を回転軸にするため、通常の $x$ 軸まわりの体積公式をそのまま使えない。そこで、直線 $\ell$ に垂直な方向の長さを半径、直線 $\ell$ に沿った長さを積分の幅として扱う。
(1)の垂線の長さは、そのまま(2)の回転半径になる。ただし、体積積分では $dp$ をそのまま幅にしてはいけない。幅は直線 $\ell$ に沿った長さ $ds$ であり、
$$ ds=\frac{p^2+1}{\sqrt{2}p^2},dp
$$
に変換する必要がある。この変換を落とさないことが重要である。
答え
**(1)**
$$ PQ=\frac{|(2p-1)(p-2)|}{2\sqrt{2}p}
$$
**(2)**
$$ \frac{\pi(57-80\log 2)}{8\sqrt{2}}
$$