基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題15 解説
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解説
方針・初手
与えられた曲線は極座標で
$$ r=1+\cos\theta
$$
と表される。$x$軸のまわりの回転体の体積は、上半分の面積部分を回転させて求めればよい。
上半分では $0\leqq \theta \leqq \pi$、$0\leqq r\leqq 1+\cos\theta$ であるから、微小面積を回転させる方法で体積を積分する。
解法1
曲線
$$ x=(1+\cos\theta)\cos\theta,\qquad y=(1+\cos\theta)\sin\theta
$$
は極方程式
$$ r=1+\cos\theta
$$
を表す。
この図形の上半分は
$$ 0\leqq \theta \leqq \pi,\qquad 0\leqq r\leqq 1+\cos\theta
$$
で表される。
ここで、極座標における微小面積は
$$ dA=r\,dr\,d\theta
$$
であり、これを $x$ 軸のまわりに回転すると、半径 $y=r\sin\theta$ の円筒殻をつくるので、微小体積 $dV$ は
$$ dV=2\pi y\,dA =2\pi (r\sin\theta)\,r\,dr\,d\theta =2\pi r^2\sin\theta\,dr\,d\theta
$$
となる。
したがって求める体積 $V$ は
$$ V=\int_0^\pi \int_0^{1+\cos\theta} 2\pi r^2\sin\theta,dr,d\theta
$$
である。まず $r$ について積分すると、
$$ V=2\pi \int_0^\pi \left[\frac{r^3}{3}\right]_0^{1+\cos\theta}\sin\theta,d\theta =\frac{2\pi}{3}\int_0^\pi (1+\cos\theta)^3\sin\theta,d\theta
$$
となる。
ここで
$$ u=1+\cos\theta
$$
とおくと
$$ du=-\sin\theta,d\theta
$$
であり、$\theta=0$ のとき $u=2$、$\theta=\pi$ のとき $u=0$ だから、
$$ \int_0^\pi (1+\cos\theta)^3\sin\theta,d\theta =\int_2^0 u^3(-du) =\int_0^2 u^3,du =\left[\frac{u^4}{4}\right]_0^2 =4
$$
となる。
よって
$$ V=\frac{2\pi}{3}\cdot 4=\frac{8\pi}{3}
$$
である。
解説
この曲線は極方程式 $r=1+\cos\theta$ の心臓形である。$x$ 軸回転なので、上半分だけを考えて回転体を作るのが最も自然である。
$x$ を媒介変数表示のまま扱って断面積で積分しようとすると、$x$ が単調でなく計算が煩雑になる。したがって、この問題では極座標のまま微小面積を用いて
$$ dV=2\pi y\,dA
$$
とするのが典型的である。
答え
求める体積は
$$ \frac{8\pi}{3}
$$
である。