基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題20 解説
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解説
方針・初手
放物線 $C_1:y=ax^2$ を円 $C_2:x^2+(y-1)^2=r^2$ に代入し,共通点の条件を $x^2$ の方程式に直す。
この問題では,放物線も円も $y$ 軸対称であるから,2点で接するなら接点は $y$ 軸に関して対称な2点になる。したがって,$x^2$ についての方程式が正の重解をもつことを使えばよい。
体積は,$x\geqq0$ の部分を $y$ 軸のまわりに回転するので,$y$ で積分する方法が最も簡潔である。
解法1
(1) 円の式に $y=ax^2$ を代入すると,
$$ x^2+(ax^2-1)^2=r^2
$$
より,
$$ a^2x^4+(1-2a)x^2+1-r^2=0
$$
を得る。ここで $t=x^2\ (t\geqq0)$ とおくと,
$$ a^2t^2+(1-2a)t+1-r^2=0
$$
となる。
$C_1$ と $C_2$ が2点で接するとは,$x=\pm\sqrt{t}$ に対応する1つの正の値 $t$ で重解をもつことに等しい。したがって判別式を $0$ とおけば,
$$ (1-2a)^2-4a^2(1-r^2)=0
$$
すなわち,
$$ 1-4a+4a^2r^2=0
$$
であるから,
$$ r^2=\frac{4a-1}{4a^2}
$$
となる。よって,
$$ r=\frac{\sqrt{4a-1}}{2a}
$$
である。
さらに,このときの重解は
$$ t=\frac{-(1-2a)}{2a^2}=\frac{2a-1}{2a^2}
$$
である。2点で接するためには $t>0$ が必要なので,
$$ a>\frac12
$$
である。
(2) 接点では
$$ x^2=t=\frac{2a-1}{2a^2}
$$
であるから,
$$ x=\pm\frac{\sqrt{2a-1}}{\sqrt2\,a} $$
となる。また,
$$ y=ax^2=a\cdot \frac{2a-1}{2a^2}=\frac{2a-1}{2a}
$$
である。
よって,$x$ 座標が正である点を $Q$ とすると,
$$ P\left(-\frac{\sqrt{2a-1}}{\sqrt2\,a},\ \frac{2a-1}{2a}\right),\qquad Q\left(\frac{\sqrt{2a-1}}{\sqrt2\,a},\ \frac{2a-1}{2a}\right) $$
である。
**(3)**
$P,Q$ の $y$ 座標は等しいので,線分 $PQ$ は水平であり,その方程式は
$$ y=\frac{2a-1}{2a}
$$
である。
$x\geqq0$ において,放物線 $C_1$,$y$ 軸,線分 $PQ$ で囲まれた図形を考える。$y$ を用いて見ると,
$$ 0\leqq y\leqq \frac{2a-1}{2a}
$$
の各高さで,回転断面は半径
$$ x=\sqrt{\frac{y}{a}}
$$
の円になる。
したがって体積 $V$ は,
$$ V=\pi\int_0^{\frac{2a-1}{2a}}\left(\sqrt{\frac{y}{a}}\right)^2dy =\pi\int_0^{\frac{2a-1}{2a}}\frac{y}{a},dy
$$
であり,
$$ V=\frac{\pi}{a}\left[\frac{y^2}{2}\right]_0^{\frac{2a-1}{2a}} =\frac{\pi}{2a}\left(\frac{2a-1}{2a}\right)^2
$$
よって,
$$ V=\frac{\pi(2a-1)^2}{8a^3}
$$
である。
**(4)**
$$ V(a)=\frac{\pi}{8}\cdot \frac{(2a-1)^2}{a^3}\qquad \left(a>\frac12\right)
$$
とおく。微分すると,
$$ V'(a)=\frac{\pi}{8}\cdot \frac{(2a-1)(3-2a)}{a^4}
$$
となる。
$a>\dfrac12$ において,$a^4>0$ であるから,$V'(a)$ の符号は $(2a-1)(3-2a)$ の符号で決まる。よって,
- $\dfrac12<a<\dfrac32$ で $V'(a)>0$
- $a>\dfrac32$ で $V'(a)<0$
である。したがって $V$ は
$$ a=\frac32
$$
のとき最大となる。
そのとき,
$$ V=\frac{\pi(2\cdot \frac32-1)^2}{8\left(\frac32\right)^3} =\frac{\pi\cdot 4}{8\cdot \frac{27}{8}} =\frac{4\pi}{27}
$$
である。
解説
この問題の要点は,「2点で接する」という条件を,$x^2$ の方程式が正の重解をもつことに読み替えることである。放物線も円も $y$ 軸対称なので,接点は自動的に左右対称な2点になる。
また,(3) の体積計算では,$x$ を $y$ の関数として
$$ x=\sqrt{\frac{y}{a}}
$$
と見れば,断面積がそのまま
$$ \pi x^2=\pi\frac{y}{a}
$$
となるので計算が非常に簡単になる。
答え
**(1)**
$$ r=\frac{\sqrt{4a-1}}{2a}
$$
ただし,2点で接するためには
$$ a>\frac12
$$
である。
**(2)**
$$ P\left(-\frac{\sqrt{2a-1}}{\sqrt2\,a},\ \frac{2a-1}{2a}\right),\qquad Q\left(\frac{\sqrt{2a-1}}{\sqrt2\,a},\ \frac{2a-1}{2a}\right) $$
**(3)**
$$ V=\frac{\pi(2a-1)^2}{8a^3}
$$
**(4)**
$$ a=\frac32
$$
のとき $V$ は最大となり,その最大値は
$$ V=\frac{4\pi}{27}
$$
である。