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数学3 積分法「体積」の問題25 解説
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解説
方針・初手
媒介変数表示された曲線なので、接線の傾きは
$$ \frac{dy}{dx}=\frac{dy/dt}{dx/dt}
$$
で調べるのが基本である。
また、$0\le t\le 2$ では $x=t^2$ が単調増加であるから、曲線 $C$ は $x$ の関数のグラフとして扱える。したがって、面積や回転体の体積も $x=t^2,\ dx=2t,dt$ を用いて $t$ で積分すればよい。
解法1
(1) 接線の傾きが $0$ となる点と曲線 $C$ の概形を調べる。
まず
$$ x=t^2,\qquad y=-t^3+4t^2-5t+3
$$
より、
$$ \frac{dx}{dt}=2t,\qquad \frac{dy}{dt}=-3t^2+8t-5
$$
である。したがって $t>0$ に対して
$$ \frac{dy}{dx} =\frac{-3t^2+8t-5}{2t} =\frac{-(3t-5)(t-1)}{2t}
$$
となる。
接線の傾きが $0$ となるためには $\dfrac{dy}{dx}=0$、すなわち
$$ -3t^2+8t-5=0
$$
であればよい。これを解くと
$$ (3t-5)(t-1)=0
$$
より
$$ t=1,\qquad t=\frac53
$$
を得る。
それぞれの点の座標は
$$ t=1\ \Rightarrow\ (x,y)=(1, -1+4-5+3)=(1,1)
$$
$$ t=\frac53\ \Rightarrow\ x=\left(\frac53\right)^2=\frac{25}{9}
$$
$$ y=-\left(\frac53\right)^3+4\left(\frac53\right)^2-5\left(\frac53\right)+3 =\frac{31}{27}
$$
より
$$ \left(\frac{25}{9},\frac{31}{27}\right)
$$
である。
次に概形を調べる。傾きの符号は
- $0<t<1$ で $\dfrac{dy}{dx}<0$
- $1<t<\dfrac53$ で $\dfrac{dy}{dx}>0$
- $\dfrac53<t\le 2$ で $\dfrac{dy}{dx}<0$
となる。
また $t=0$ では
$$ \frac{dx}{dt}=0,\qquad \frac{dy}{dt}=-5\ne 0
$$
であるから、点 $(0,3)$ において接線は鉛直である。
さらに
$$ y-1=-t^3+4t^2-5t+2=(2-t)(t-1)^2
$$
より、$0\le t\le 2$ では
$$ y=1+(2-t)(t-1)^2\ge 1
$$
である。よって曲線 $C$ は全体として $x$ 軸の上側にある。
以上から、曲線 $C$ は
- 始点 $(0,3)$ から出発し、そこで接線は鉛直
- $(1,1)$ まで減少
- その後 $\left(\dfrac{25}{9},\dfrac{31}{27}\right)$ まで増加
- 最後に終点 $(4,1)$ まで減少
という形になる。
(2) 図形 $D$ の面積 $S$ を求める。
上で見たように、$0\le t\le 2$ で常に $y\ge 1>0$ であるから、$D$ は $x=0$ から $x=4$ までの、曲線 $C$ と $x$ 軸の間の部分である。
したがって面積は
$$ S=\int_0^4 y,dx
$$
であり、$x=t^2,\ dx=2t,dt$ を用いると
$$ S=\int_0^2 \left(-t^3+4t^2-5t+3\right)2t,dt
$$
$$ =\int_0^2 \left(-2t^4+8t^3-10t^2+6t\right),dt
$$
$$ =\left[-\frac{2}{5}t^5+2t^4-\frac{10}{3}t^3+3t^2\right]_0^2
$$
$$ =-\frac{64}{5}+32-\frac{80}{3}+12 =\frac{68}{15}
$$
よって
$$ S=\frac{68}{15}
$$
である。
**(3)**
$D$ を $y$ 軸の周りに回転してできる立体の体積 $V$ を求める。
$y$ 軸回転なので、円筒殻の方法を用いると
$$ V=2\pi\int_0^4 x y,dx
$$
である。ここで $x=t^2,\ dx=2t,dt$ を代入すると
$$ V=2\pi\int_0^2 t^2\left(-t^3+4t^2-5t+3\right)2t,dt
$$
$$ =4\pi\int_0^2 \left(-t^6+4t^5-5t^4+3t^3\right),dt
$$
$$ =4\pi\left[-\frac{1}{7}t^7+\frac{2}{3}t^6-t^5+\frac{3}{4}t^4\right]_0^2
$$
$$ =4\pi\left(-\frac{128}{7}+\frac{128}{3}-32+12\right)
$$
$$ =4\pi\cdot \frac{92}{21} =\frac{368\pi}{21}
$$
したがって
$$ V=\frac{368\pi}{21}
$$
である。
解説
この問題の要点は、媒介変数表示のまま処理することである。
接線の傾きは $\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{dy/dt}{dx/dt}$ で調べるが、$t=0$ では $\dfrac{dx}{dt}=0$ となるため、そこでは傾きが $0$ ではなく鉛直接線になる点に注意が必要である。
また、$x=t^2$ が $0\le t\le 2$ で単調増加なので、曲線 $C$ は通常の関数のグラフのように扱える。これにより、面積は $\int y,dx$、$y$ 軸回転の体積は $2\pi\int x y,dx$ として素直に計算できる。
答え
**(1)**
接線の傾きが $0$ となる点は
$$ (1,1),\qquad \left(\frac{25}{9},\frac{31}{27}\right)
$$
である。
曲線 $C$ は $(0,3)$ から始まり、そこで接線は鉛直、$(1,1)$ まで減少し、その後 $\left(\dfrac{25}{9},\dfrac{31}{27}\right)$ まで増加し、最後に $(4,1)$ まで減少する。また全体が $x$ 軸の上側にある。
**(2)**
$$ S=\frac{68}{15}
$$
**(3)**
$$ V=\frac{368\pi}{21}
$$