基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題30 解説
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解説
方針・初手
直線 $y=t$ と曲線 $y=(x^2-1)^2$ は、$0<t<1$ のとき中央部分と左右の部分の合計 $3$ つの領域を囲む。
これを $y$ 軸のまわりに回転するので、水平断面で考えるのが自然である。高さ $y$ における回転後の断面が、円板になるか円環になるかを分けて体積を求める。
解法1
曲線を
$$ y=(x^2-1)^2
$$
とおく。$0\le y\le 1$ に対して
$$ (x^2-1)^2=y
$$
を解くと、
$$ x^2=1\pm \sqrt{y}
$$
である。したがって、回転体の断面で現れる半径は
$$ \sqrt{1-\sqrt{y}},\qquad \sqrt{1+\sqrt{y}}
$$
である。
まず、$0\le y\le t$ の範囲では、左右の外側の領域が回転して、内半径 $\sqrt{1-\sqrt{y}}$、外半径 $\sqrt{1+\sqrt{y}}$ の円環になる。
よって、このときの断面積は
$$ \pi{(1+\sqrt{y})-(1-\sqrt{y})}=2\pi\sqrt{y}
$$
である。
次に、$t\le y\le 1$ の範囲では、中央の領域が回転して、半径 $\sqrt{1-\sqrt{y}}$ の円板になる。
よって、このときの断面積は
$$ \pi(1-\sqrt{y})
$$
である。
したがって、体積 $V(t)$ は
$$ \begin{aligned} V(t) &=\int_0^t 2\pi\sqrt{y},dy+\int_t^1 \pi(1-\sqrt{y}),dy \\ &=2\pi\cdot \frac{2}{3}t^{3/2} +\pi\left[y-\frac{2}{3}y^{3/2}\right]_t^1 \\ &=\frac{4\pi}{3}t^{3/2} +\pi\left(\frac{1}{3}-t+\frac{2}{3}t^{3/2}\right) \\ &=\pi\left(\frac{1}{3}-t+2t^{3/2}\right). \end{aligned}
$$
ここで $0\le t\le 1$ において $V(t)$ の最小値を調べる。
$$ V'(t)=\pi(-1+3\sqrt{t})
$$
であるから、
$$ V'(t)=0
$$
となるのは
$$ 3\sqrt{t}=1
$$
より
$$ t=\frac{1}{9}
$$
である。
また、$0<t<\frac{1}{9}$ では $V'(t)<0$、$\frac{1}{9}<t<1$ では $V'(t)>0$ である。したがって、$t=\frac{1}{9}$ で $V(t)$ は最小となる。
このとき、
$$ \begin{aligned} V\left(\frac{1}{9}\right) &=\pi\left(\frac{1}{3}-\frac{1}{9} +2\left(\frac{1}{9}\right)^{3/2}\right) \\ &=\pi\left(\frac{1}{3}-\frac{1}{9} +2\cdot \frac{1}{27}\right) \\ &=\pi\left(\frac{9}{27}-\frac{3}{27}+\frac{2}{27}\right) \\ &=\frac{8\pi}{27}. \end{aligned}
$$
解説
この問題では、直線 $y=t$ と曲線が囲む領域が $1$ つではなく、中央部分と左右の部分に分かれる点が重要である。
ただし、左右の部分は $y$ 軸のまわりに回転すると同じ円環を作るため、左右を単純に $2$ 倍してはいけない。回転後の立体としては、各高さ $y$ で実際にできる断面を考える必要がある。
そのため、$x$ 方向に積分するよりも、$y$ 方向に断面積を積分する方が自然である。
答え
$$ t=\frac{1}{9}
$$
のとき最小となり、最小値は
$$ \frac{8\pi}{27}
$$
である。