基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題63 解説
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解説
方針・初手
領域 $S$ は,放物線
$$ y=\frac12x^2 $$
の上側で,楕円
$$ \frac{x^2}{4}+4y^2=\frac18 $$
の内部にある部分である。
まず交点を求めて領域の形を確定する。そのうえで,
- $x$ 軸まわりでは円環法
- $y$ 軸まわりでは高さ $y$ で切る断面積法
を用いると計算しやすい。
解法1
放物線と楕円の交点は $y=\dfrac12x^2$ を代入して求める。
$$ \frac{x^2}{4}+4\left(\frac{x^2}{2}\right)^2=\frac18 $$
より
$$ \frac{x^2}{4}+x^4=\frac18 $$
すなわち
$$ 8x^4+2x^2-1=0 $$
となる。ここで $t=x^2$ とおくと
$$ 8t^2+2t-1=0 $$
であり,
$$ t=\frac14,\ -\frac12 $$
となる。したがって
$$ x=\pm\frac12,\qquad y=\frac12\left(\frac12\right)^2=\frac18 $$
である。
よって領域 $S$ は
$$ -\frac12\le x\le \frac12 $$
において,放物線
$$ y=\frac12x^2 $$
と,楕円の上半分
$$ y=\sqrt{\frac{1-2x^2}{32}} $$
にはさまれた部分である。
(1) $V_1,\ V_2$ を求める
$V_1$
$x$ 軸まわりに回転すると,外半径は $\sqrt{\dfrac{1-2x^2}{32}}$,内半径は $\dfrac12x^2$ である。したがって
$$ V_1 =\pi\int_{-1/2}^{1/2} \left\{ \left(\sqrt{\frac{1-2x^2}{32}}\right)^2 -\left(\frac{x^2}{2}\right)^2 \right\}\,dx $$
である。整理すると
$$ V_1 =\pi\int_{-1/2}^{1/2} \left( \frac{1-2x^2}{32}-\frac{x^4}{4} \right)\,dx $$
となる。被積分関数は偶関数なので
$$ V_1 =2\pi\int_0^{1/2} \left( \frac{1}{32}-\frac{x^2}{16}-\frac{x^4}{4} \right)\,dx $$
である。よって
$$ \begin{aligned} V_1 &= 2\pi\left[ \frac{x}{32}-\frac{x^3}{48}-\frac{x^5}{20} \right]_0^{1/2} \\ &= 2\pi\left( \frac{1}{64}-\frac{1}{384}-\frac{1}{640} \right) \\ &= 2\pi\cdot \frac{11}{960} \\ &= \frac{11\pi}{480} \end{aligned} $$
となる。
$V_2$
今度は $y$ 軸まわりに回転するので,$y$ で切った断面を考える。
楕円の式
$$ \frac{x^2}{4}+4y^2=\frac18 $$
を $x^2$ について解くと,
$$ 2x^2+32y^2=1 $$
より
$$ x^2=\frac{1-32y^2}{2} $$
である。また,放物線 $y\ge \dfrac12x^2$ は
$$ x^2\le 2y $$
と書ける。
したがって,ある高さ $y$ における断面の半径平方 $r(y)^2$ は
$$ r(y)^2=\min\left\{2y,\ \frac{1-32y^2}{2}\right\} $$
となる。この2つが等しくなるのは
$$ 2y=\frac{1-32y^2}{2} $$
すなわち
$$ 32y^2+4y-1=0 $$
より
$$ y=\frac18 $$
である。また,楕円の最上点は $x=0$ のとき
$$ 4y^2=\frac18 \quad\Rightarrow\quad y=\frac{1}{4\sqrt2} $$
である。
よって断面積を場合分けすると,
- $0\le y\le \dfrac18$ では半径平方は $2y$
- $\dfrac18\le y\le \dfrac{1}{4\sqrt2}$ では半径平方は $\dfrac{1-32y^2}{2}$
となる。したがって
$$ V_2 = \pi\int_0^{1/8}2y\,dy + \pi\int_{1/8}^{1/(4\sqrt2)}\frac{1-32y^2}{2}\,dy $$
である。
第1項は
$$ \pi\int_0^{1/8}2y\,dy = \pi\left[y^2\right]_0^{1/8} = \frac{\pi}{64} $$
である。
第2項は
$$ \pi\int_{1/8}^{1/(4\sqrt2)}\frac{1-32y^2}{2}\,dy = \pi\left[\frac{y}{2}-\frac{16}{3}y^3\right]_{1/8}^{1/(4\sqrt2)} $$
であり,
$$ \frac{1}{4\sqrt2}=\frac{\sqrt2}{8} $$
だから,
$$ \left(\frac{y}{2}-\frac{16}{3}y^3\right)\Bigg|_{y=\sqrt2/8} = \frac{\sqrt2}{16}-\frac{\sqrt2}{48} = \frac{\sqrt2}{24} $$
また
$$ \left(\frac{y}{2}-\frac{16}{3}y^3\right)\Bigg|_{y=1/8} = \frac{1}{16}-\frac{1}{96} = \frac{5}{96} $$
である。したがって
$$ \pi\int_{1/8}^{1/(4\sqrt2)}\frac{1-32y^2}{2}\,dy = \pi\left(\frac{\sqrt2}{24}-\frac{5}{96}\right) = \pi\cdot\frac{4\sqrt2-5}{96} $$
となる。
よって
$$ \begin{aligned} V_2 &= \frac{\pi}{64} + \pi\cdot\frac{4\sqrt2-5}{96} \\ &= \pi\cdot\frac{8\sqrt2-7}{192} \end{aligned} $$
となる。したがって
$$ V_2=\frac{(8\sqrt2-7)\pi}{192} $$
である。
(2) $\dfrac{V_2}{V_1}$ と $1$ の大小
求めた値を用いると
$$ \frac{V_2}{V_1} = \frac{\dfrac{(8\sqrt2-7)\pi}{192}}{\dfrac{11\pi}{480}} = \frac{5(8\sqrt2-7)}{22} = \frac{40\sqrt2-35}{22} $$
である。
これが $1$ より大きいかどうかを見るには
$$ \frac{40\sqrt2-35}{22}\mathop{\lessgtr}1 \quad\Longleftrightarrow\quad 40\sqrt2\mathop{\lessgtr}57 $$
を調べればよい。
ところが
$$ 57^2=3249>3200=40^2\cdot 2 $$
であるから
$$ 57>40\sqrt2 $$
となる。したがって
$$ \frac{V_2}{V_1}<1 $$
である。
解説
この問題の要点は,領域 $S$ の形を正しく把握することである。交点
$$ \left(\pm\frac12,\frac18\right) $$
を先に求めると,$x$ 軸まわりではそのまま円環法が使えることが分かる。
一方,$y$ 軸まわりでは $x$ で積分すると平方根を含む式になりやすい。そこで $y$ で切って断面の半径を考えると,半径平方が
$$ x^2\le 2y,\qquad x^2\le \frac{1-32y^2}{2} $$
の小さい方で決まるため,$y=\dfrac18$ で場合分けすれば自然に計算できる。
答え
**(1)**
$$ V_1=\frac{11\pi}{480},\qquad V_2=\frac{(8\sqrt2-7)\pi}{192} $$
**(2)**
$$ \frac{V_2}{V_1}=\frac{40\sqrt2-35}{22}<1 $$