基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題64 解説
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解説
方針・初手
媒介変数表示のまま、まず端点と増減を調べる。 $x=1-t^2$ は単調減少であるから、曲線 $C$ は自己交叉しない。したがって、$y=t-t^8$ の増減を見れば概形が分かる。
回転体の体積は、$y$ 軸のまわりの回転であるから、円筒殻の方法を使うと媒介変数表示のまま計算しやすい。
解法1
(1) 曲線 $C$ の概形を調べる。
$t=0,1$ のとき
$$ t=0 \Rightarrow (x,y)=(1,0),\qquad t=1 \Rightarrow (x,y)=(0,0)
$$
である。
また、
$$ x'(t)=-2t\leqq 0
$$
より、$0\leqq t\leqq 1$ で $x$ は単調に減少する。したがって曲線は右端 $(1,0)$ から左へ進み、自己交叉しない。
次に $y$ を見ると、
$$ y=t-t^8=t(1-t^7)\geqq 0
$$
であるから、曲線全体は $x$ 軸の上側または上にある。
さらに
$$ y'(t)=1-8t^7
$$
であるから、
$$ y'(t)=0 \iff t=2^{-3/7}
$$
となる。よって
- $0\leqq t<2^{-3/7}$ で $y$ は増加
- $2^{-3/7}<t\leqq 1$ で $y$ は減少
であり、$t=2^{-3/7}$ で最大値をとる。
そのときの座標は
$$ x=1-t^2=1-2^{-6/7}, \qquad y=t-t^8=t\left(1-\frac18\right)=\frac{7}{8}2^{-3/7}
$$
である。
また、接線の様子を見るために
$$ \begin{aligned} \frac{dy}{dx} &= \frac{dy/dt}{dx/dt} \\ \frac{1-8t^7}{-2t} \qquad (t>0) \end{aligned} $$
とすると、$t\to 0^+$ で $\dfrac{dy}{dx}\to -\infty$ となるから、$(1,0)$ では鉛直接線をもつ。 $t=1$ では
$$ \frac{dy}{dx}=\frac{-7}{-2}=\frac72
$$
である。
以上より、曲線 $C$ は第1象限内で $(1,0)$ から出て上にふくらみ、点
$$ \left(1-2^{-6/7},\ \frac{7}{8}2^{-3/7}\right)
$$
で最大となった後、$(0,0)$ に至る1本の弧である。
(2) 曲線 $C$ と $x$ 軸で囲まれた部分を $y$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積を求める。
半径 $x$、高さ $y$、厚み $|dx|$ の円筒殻を考えると、体積 $V$ は
$$ V=2\pi\int x\,y\,|dx|
$$
で与えられる。媒介変数 $t$ を用いると、$x'(t)=-2t\leqq 0$ だから $|dx|=-x'(t),dt=2t,dt$ であり、
$$ V=2\pi\int_0^1 x(t)y(t)\bigl(-x'(t)\bigr),dt
$$
となる。
ここで
$$ x(t)=1-t^2,\qquad y(t)=t-t^8,\qquad -x'(t)=2t
$$
より、
$$ \begin{aligned} V &= 2\pi\int_0^1 (1-t^2)(t-t^8)\cdot 2t\,dt \\ &= 4\pi\int_0^1 (1-t^2)(t^2-t^9)\,dt \end{aligned} $$
である。被積分関数を展開すると
$$ (1-t^2)(t^2-t^9)=t^2-t^4-t^9+t^{11}
$$
だから、
$$ \begin{aligned} V &= 4\pi\int_0^1 \left(t^2-t^4-t^9+t^{11}\right)\,dt \\ &= 4\pi\left( \frac13-\frac15-\frac1{10}+\frac1{12} \right) \\ &= 4\pi\cdot \frac7{60} \\ &= \frac{7\pi}{15} \end{aligned} $$
したがって、求める体積は
$$ \frac{7\pi}{15}
$$
である。
解説
媒介変数表示の曲線では、まず $x(t),y(t)$ の増減と端点を調べるのが基本である。 この問題では $x=1-t^2$ が単調減少であるため、曲線を $x$ の関数とみなして概形を把握しやすい。
体積計算では、回転軸が $y$ 軸であるから円筒殻の方法が自然である。媒介変数表示のまま
$$ V=2\pi\int x\,y\,|dx|
$$
を使えば、複雑な消去計算をせずに直接求められる。
答え
**(1)**
曲線 $C$ は第1象限内にあり、$(1,0)$ から出て上にふくらみ、
$$ \left(1-2^{-6/7},\ \frac{7}{8}2^{-3/7}\right)
$$
で最大となった後、$(0,0)$ に至る弧である。$(1,0)$ では鉛直接線をもつ。
**(2)**
回転体の体積は
$$ \frac{7\pi}{15}
$$
である。