基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題68 解説
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解説
方針・初手
まず平面の方程式を求める。
$H_1$ は $y$ 軸を含むので,その方程式は $y$ に依らず $z=ax$ とおける。さらに $(1,0,1)$ を通り,$xy$ 平面となす角が $45^\circ$ であるから $a=1$ であり,
$$ H_1:\ z=x
$$
となる。
同様に,$H_2$ は直線 $x=-\dfrac12,\ z=0$ を含むので,
$$ H_2:\ z=a\left(x+\frac12\right)
$$
とおける。これが $(1,0,\dfrac32)$ を通るから $a=1$ であり,
$$ H_2:\ z=x+\frac12
$$
となる。
したがって,(1) では立体 $A_1$ は
$$ x^2+y^2\le 1,\quad 0\le z\le x
$$
で表される部分であり,(3) では立体 $A_2$ は
$$ x^2+y^2\le 1,\quad 0\le z\le x+\frac12
$$
かつ $x\ge -\dfrac12$ の部分である。
解法1
**(1)**
**(a)**
$yz$ 平面に平行な平面,すなわち $x=$一定の平面で切る。
$0\le x\le 1$ のとき,断面では $y$ の動く範囲は
$$ -\sqrt{1-x^2}\le y\le \sqrt{1-x^2}
$$
であり,$z$ の動く範囲は
$$ 0\le z\le x
$$
である。よって断面積 $S_1$ は
$$ S_1=2\sqrt{1-x^2}\cdot x=2x\sqrt{1-x^2}
$$
となる。したがって
$$ V_1=\int_0^1 2x\sqrt{1-x^2},dx
$$
である。
ここで $t=1-x^2$ とおくと $dt=-2x,dx$ であるから,
$$ V_1 =\int_0^1 2x\sqrt{1-x^2},dx =\int_0^1 \sqrt{t},dt =\left[-\frac23(1-x^2)^{3/2}\right]_0^1 =\frac23
$$
となる。
**(b)**
$xz$ 平面に平行な平面,すなわち $y=$一定の平面で切る。
$-1\le y\le 1$ のとき,円柱の断面では
$$ -\sqrt{1-y^2}\le x\le \sqrt{1-y^2}
$$
であるが,立体 $A_1$ ではさらに $0\le z\le x$ を満たさねばならないので,$x\ge 0$ が必要である。したがって断面は
$$ 0\le x\le \sqrt{1-y^2},\quad 0\le z\le x
$$
で表される直角三角形になる。よって断面積 $S_2$ は
$$ S_2=\frac12\left(\sqrt{1-y^2}\right)^2=\frac{1-y^2}{2}
$$
となる。したがって
$$ V_1=\int_{-1}^1 \frac{1-y^2}{2},dy
$$
であり,
$$ V_1=\frac12\left[y-\frac{y^3}{3}\right]_{-1}^1 =\frac12\left(\frac23- \left(-\frac23\right)\right) =\frac23
$$
となる。
以上より,
$$ V_1=\frac23
$$
である。
**(2)**
側面 $L$ は円柱の側面 $x^2+y^2=1$ のうち,$A_1$ に属する部分である。
まず,$L$ と $xy$ 平面との共通部分 $C_0$ は,$x\ge 0$ の半円である。 $E=(0,1,0)$,$P(x,y,0)\in C_0$ とし,弧 $EP$ の長さを $u$,中心角 $\angle EOP=\theta\ (0\le \theta\le \pi)$ とする。
半径が $1$ であるから,弧長は中心角に等しく,
$$ u=\theta \qquad \cdots ①
$$
となる。
また,$P$ は半円 $C_0$ 上の点であるから,
$$ P=(\sin\theta,\cos\theta,0)
$$
と表せる。$P$ を通る鉛直線と平面 $H_1:\ z=x$ との交点を $Q(x,y,w)$ とすると,
$$ w=x=\sin\theta \qquad \cdots ②
$$
である。
①,②より,側面 $L$ を展開して $uw$ 平面で見ると,その展開図は
$$ w=\sin u \qquad (0\le u\le \pi)
$$
と $u$ 軸とで囲まれた図形になる。したがって側面積は
$$ \int_0^\pi \sin u,du =\left[-\cos u\right]_0^\pi =2
$$
である。
**(3)**
平面 $H_2$ は
$$ z=x+\frac12
$$
であるから,立体 $A_2$ は $x\ge -\dfrac12$ の範囲で,高さが $x+\dfrac12$ である立体とみなせる。
したがって体積 $V_2$ は
$$ V_2=\int_{-1/2}^1 2\sqrt{1-x^2}\left(x+\frac12\right),dx
$$
である。これを分けて計算すると,
$$ V_2=\int_{-1/2}^1 2x\sqrt{1-x^2},dx+\int_{-1/2}^1 \sqrt{1-x^2},dx
$$
である。
第1項は
$$ \int_{-1/2}^1 2x\sqrt{1-x^2},dx =\left[-\frac23(1-x^2)^{3/2}\right]_{-1/2}^1 =\frac{\sqrt3}{4}
$$
となる。
第2項は
$$ \int \sqrt{1-x^2},dx =\frac12\left(x\sqrt{1-x^2}+\sin^{-1}x\right)
$$
を用いて,
$$ \int_{-1/2}^1 \sqrt{1-x^2},dx =\frac12\left(x\sqrt{1-x^2}+\sin^{-1}x\right)\Bigg|_{-1/2}^1 =\frac{\pi}{3}+\frac{\sqrt3}{8}
$$
となる。
よって
$$ V_2=\frac{\sqrt3}{4}+\left(\frac{\pi}{3}+\frac{\sqrt3}{8}\right) =\frac{\pi}{3}+\frac{3\sqrt3}{8}
$$
である。
解説
この問題の核心は,平面の方程式を先に正確に求めることである。$H_1,\ H_2$ はともに $y$ に依らない平面であり,そのため断面積や高さが $x$ だけで表せる。
(1) では,$yz$ 平面に平行な断面で見ると「長方形」,$xz$ 平面に平行な断面で見ると「三角形」になり,どちらからでも同じ体積が得られる。
(2) では円柱の側面を展開すると,横方向は弧長 $u$,縦方向は高さ $w$ で表せる。半径 $1$ の円なので弧長 $u$ と中心角 $\theta$ が一致し,さらに平面 $H_1$ が $z=x$ であることから $w=\sin\theta$ が得られる。ここが展開図を関数のグラフの面積に帰着する要点である。
(3) も本質は同じで,高さが $x+\dfrac12$ に変わるだけである。
答え
**(1)**
$$ \text{ア}=2x\sqrt{1-x^2}
$$
$$ \text{イ}=\int_0^1 2x\sqrt{1-x^2},dx
$$
$$ \text{ウ}=\frac{1-y^2}{2}
$$
$$ \text{エ}=\int_{-1}^1 \frac{1-y^2}{2},dy
$$
$$ \text{オ}=\frac23
$$
**(2)**
$$ \text{カ}=\theta
$$
$$ \text{キ}=\sin\theta
$$
$$ \text{ク}=\sin u
$$
$$ \text{ケ}=2
$$
**(3)**
$$ \text{コ}=\frac{\pi}{3}+\frac{3\sqrt3}{8}
$$