基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題95 解説
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解説
方針・初手
共通点では $y=e^{-x^2/2}$ が成り立つので,これを円の式に代入して $x$ のみの方程式に直すのが第一歩である。
その後,$2\alpha$ を右辺にもつ関数
$$ g(x)=x^2e^{x^2/2}+e^{-x^2/2}
$$
の値域を調べれば,共有点の個数が分かる。
(3) は $y$ 軸回転なので,高さ $y$ での断面積を用いると自然に処理できる。
解法1
(1) 共通点の $x$ 座標を $\omega$ とする。このとき共通点の座標は
$$ \left(\omega,\ e^{-\omega^2/2}\right)
$$
である。
これを円
$$ x^2+(y-\alpha)^2=\alpha^2
$$
に代入すると
$$ \omega^2+\left(e^{-\omega^2/2}-\alpha\right)^2=\alpha^2
$$
となる。
これを展開して整理すると
$$ \omega^2+e^{-\omega^2}-2\alpha e^{-\omega^2/2}=0
$$
である。
両辺に $e^{\omega^2/2}$ を掛けると
$$ \omega^2e^{\omega^2/2}+e^{-\omega^2/2}=2\alpha
$$
を得る。
よって,共有点の $x$ 座標 $\omega$ は
$$ \omega^2e^{\omega^2/2}+e^{-\omega^2/2}=2\alpha
$$
の解である。
---
**(2)**
$$ g(x)=x^2e^{x^2/2}+e^{-x^2/2}
$$
とおく。
$g(x)$ は偶関数であるから,$x\geqq 0$ における増減を調べれば十分である。そこで
$$ t=\frac{x^2}{2}\quad (t\geqq 0)
$$
とおき,
$$ h(t)=2te^t+e^{-t}
$$
とすると
$$ g(x)=h\left(\frac{x^2}{2}\right)
$$
である。
ここで
$$ h'(t)=2(t+1)e^t-e^{-t}
$$
であり,
$$ e^t h'(t)=2(t+1)e^{2t}-1
$$
となる。$t\geqq 0$ では
$$ 2(t+1)e^{2t}\geqq 2>1
$$
であるから
$$ h'(t)>0
$$
である。したがって $h(t)$ は $t\geqq 0$ で単調増加である。
ゆえに $g(x)$ は $|x|$ の増加とともに増加し,最小値は $x=0$ で
$$ g(0)=1
$$
である。
したがって方程式
$$ g(x)=2\alpha
$$
の解の個数は次のようになる。
**(i)**
$\alpha<\dfrac12$ のとき
$$ 2\alpha<1=g(0)\leqq g(x)
$$
より解なし。
**(ii)**
$\alpha=\dfrac12$ のとき
$$ 2\alpha=1=g(0)
$$
より $x=0$ のみ。
**(iii)**
$\alpha>\dfrac12$ のとき $g(x)$ は偶関数で,$x=0$ で最小値 $1$ をとり,$|x|\to\infty$ で $g(x)\to\infty$ であるから,解はちょうど
$$ x=\pm p
$$
の 2 個である。
各 $x$ に対して $y=e^{-x^2/2}$ は一意に定まるので,共有点の個数も同じである。
よって共有点の個数は
$$ \begin{cases} 0 & \left(\alpha<\dfrac12\right),\\ 1 & \left(\alpha=\dfrac12\right),\\ 2 & \left(\alpha>\dfrac12\right) \end{cases}
$$
である。
---
(3) 共有点の個数が 2 であるから $\alpha>\dfrac12$ であり,共有点を $(p,q),(-p,q)$ とする。$p>0$ なので
$$ q=e^{-p^2/2},\qquad 0<q<1
$$
である。
また $(p,q)$ は円上にもあるから
$$ p^2+(q-\alpha)^2=\alpha^2
$$
すなわち
$$ p^2+q^2=2\alpha q
$$
である。
さらに $q=e^{-p^2/2}$ より
$$ p^2=-2\ln q
$$
だから
$$ 2\alpha q=q^2-2\ln q
$$
となり,
$$ \alpha=\frac{q^2-2\ln q}{2q}
$$
を得る。
ここで,図形 $D$ を $y$ 軸のまわりに回転させる。高さ $y$ における断面は円板であり,その半径は次のようになる。
**(i)**
$0\leqq y\leqq q$ のとき,境界は円 $C_1$ によるから
$$ x^2+(y-\alpha)^2=\alpha^2
$$
より
$$ x^2=2\alpha y-y^2
$$
である。したがって断面積は
$$ \pi(2\alpha y-y^2)
$$
である。
**(ii)**
$q\leqq y\leqq 1$ のとき,境界は曲線 $C_2$ によるから
$$ y=e^{-x^2/2}
$$
より
$$ x^2=-2\ln y
$$
である。したがって断面積は
$$ \pi(-2\ln y)
$$
である。
よって回転体の体積 $V$ は
$$ V=\pi\int_0^q(2\alpha y-y^2),dy+\pi\int_q^1(-2\ln y),dy
$$
となる。
計算すると
$$ \int_0^q(2\alpha y-y^2),dy=\alpha q^2-\frac{q^3}{3},
$$
$$ \int_q^1(-2\ln y),dy=2+2q\ln q-2q
$$
であるから
$$ V=\pi\left(\alpha q^2-\frac{q^3}{3}+2+2q\ln q-2q\right)
$$
である。
ここで
$$ \alpha q^2=\frac{q(q^2-2\ln q)}{2} =\frac{q^3}{2}-q\ln q
$$
を代入すると
$$ V=\pi\left(2-2q+q\ln q+\frac{q^3}{6}\right)
$$
となる。
解説
(1) は代入して整理するだけであるが,最後に $e^{\omega^2/2}$ を掛けて式を見やすくするのが要点である。
(2) では $x$ のまま微分してもよいが,$x^2/2=t$ とおくと単調性が見やすくなる。最小値が $1$ であることが分かれば,共有点の個数はただちに決まる。
(3) では回転軸が $y$ 軸なので,$y$ で切った断面を考えるのが最も自然である。$p$ を消去するには
$$ q=e^{-p^2/2}
$$
すなわち
$$ p^2=-2\ln q
$$
を使うのが本質である。
答え
**(1)**
共有点の $x$ 座標 $\omega$ は
$$ \omega^2e^{\omega^2/2}+e^{-\omega^2/2}=2\alpha
$$
の解である。
**(2)**
共有点の個数は
$$ \begin{cases} 0 & \left(\alpha<\dfrac12\right),\\ 1 & \left(\alpha=\dfrac12\right),\\ 2 & \left(\alpha>\dfrac12\right) \end{cases}
$$
である。
**(3)**
回転体の体積は
$$ \pi\left(2-2q+q\ln q+\frac{q^3}{6}\right)
$$
である。