基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題98 解説
数学3の積分法「体積」にある問題98の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
各 $u$ に対して,線分 $PQ$ は平面 $x=u$ 内にある。したがって,まず平面 $x=u$ に話を落として考えるのが自然である。
この平面内では,点 $(u,0,0)$ から線分 $PQ$ への距離は,直角三角形の斜辺への高さとして求められる。また,これを $x$ 軸のまわりに回転したとき,平面 $x=u$ での断面は円環になるので,その内半径・外半径を求めて断面積を積分すれば体積が出る。
解法1
(1) 点 $A=(u,0,0)$ とおく。
平面 $x=u$ で見ると,
- $A=(u,0,0)$
- $P=(u,u,0)$
- $Q=(u,0,\sqrt{1-u^2})$
であるから,この平面内では
$$ AP=u,\qquad AQ=\sqrt{1-u^2}
$$
であり,しかも $AP\perp AQ$ である。
また,
$$ PQ=\sqrt{(u-0)^2+\left(0-\sqrt{1-u^2}\right)^2} =\sqrt{u^2+(1-u^2)}=1
$$
となる。
よって,点 $A$ から線分 $PQ$ への距離は,直角三角形 $APQ$ における斜辺 $PQ$ への高さであるから,
$$ \text{距離} =\frac{AP\cdot AQ}{PQ} =\frac{u\sqrt{1-u^2}}{1} =u\sqrt{1-u^2}
$$
である。
(2) 平面 $x=u$ における線分 $PQ$ を $x$ 軸のまわりに回転すると,断面は円環になる。
その内半径は (1) で求めた
$$ r=u\sqrt{1-u^2}
$$
である。
次に外半径を求める。線分 $PQ$ 上の点を
$$ R(t)=\left(u,\ (1-t)u,\ t\sqrt{1-u^2}\right)\qquad (0\le t\le 1)
$$
とおく。この点の $x$ 軸からの距離を $\rho(t)$ とすると,
$$ \rho(t)^2=((1-t)u)^2+\left(t\sqrt{1-u^2}\right)^2
$$
すなわち
$$ \rho(t)^2 =u^2(1-t)^2+(1-u^2)t^2 =t^2-2u^2t+u^2
$$
となる。これは $t$ の2次関数で,下に凸であるから,区間 $0\le t\le 1$ での最大値は端点でとる。したがって外半径は
$$ \max{u,\sqrt{1-u^2}}
$$
である。
よって断面積 $A(u)$ は,
**(i)**
$0\le u\le \dfrac{1}{\sqrt2}$ のとき $\sqrt{1-u^2}\ge u$ であるから,
$$ A(u)=\pi\left\{(1-u^2)-u^2(1-u^2)\right\} =\pi(1-u^2)^2
$$
**(ii)**
$\dfrac{1}{\sqrt2}\le u\le 1$ のとき $u\ge \sqrt{1-u^2}$ であるから,
$$ A(u)=\pi\left\{u^2-u^2(1-u^2)\right\} =\pi u^4
$$
したがって,求める体積 $V$ は
$$ V=\int_0^{1/\sqrt2}\pi(1-u^2)^2,du+\int_{1/\sqrt2}^1\pi u^4,du
$$
である。
まず,
$$ \int_0^{1/\sqrt2}(1-u^2)^2,du =\int_0^{1/\sqrt2}(1-2u^2+u^4),du
$$
より,
$$ \int_0^{1/\sqrt2}(1-u^2)^2,du =\left[u-\frac{2}{3}u^3+\frac15u^5\right]_0^{1/\sqrt2} =\frac{43}{60\sqrt2}
$$
また,
$$ \int_{1/\sqrt2}^1u^4,du =\left[\frac15u^5\right]_{1/\sqrt2}^1 =\frac15-\frac{1}{20\sqrt2}
$$
であるから,
$$ V=\pi\left(\frac{43}{60\sqrt2}+\frac15-\frac{1}{20\sqrt2}\right) =\pi\left(\frac15+\frac{2}{3\sqrt2}\right) =\pi\left(\frac15+\frac{\sqrt2}{3}\right)
$$
となる。
解説
この問題の要点は,立体全体を直接追わず,平面 $x=u$ における断面で考えることである。
(1) は,平面 $x=u$ にできる直角三角形 $APQ$ を見抜けば,斜辺への高さとして一瞬で処理できる。
(2) は,断面が円環になることを押さえ,内半径を (1) の結果から,外半径を線分上の点の $x$ 軸からの距離の最大値として求めるのが筋である。外半径が $u$ と $\sqrt{1-u^2}$ の大小で場合分けになる点がこの問題の中心である。
答え
**(1)**
点 $(u,0,0)$ と線分 $PQ$ の距離は
$$ u\sqrt{1-u^2}
$$
である。
**(2)**
曲面 $S$ を $x$ 軸のまわりに1回転して得られる立体の体積は
$$ \pi\left(\frac15+\frac{\sqrt2}{3}\right)
$$
である。