基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題104 解説
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解説
方針・初手
$x$ 軸のまわりの回転体の体積は、各 $x$ における断面の半径を $r(x)$ とすると
$$ V=\pi\int r(x)^2,dx
$$
で与えられる。
この問題では半径が $|ax+\sin x|$ であるから、絶対値は二乗すると消え、
$$ V=\pi\int_0^{2\pi}(ax+\sin x)^2,dx
$$
を計算すればよい。あとは $a$ について整理し、二次式の最小値を求める。
解法1
与えられた領域を $x$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積 $V$ は
$$ V=\pi\int_0^{2\pi}|ax+\sin x|^2,dx =\pi\int_0^{2\pi}(ax+\sin x)^2,dx
$$
である。
これを展開すると
$$ V=\pi\int_0^{2\pi}\left(a^2x^2+2ax\sin x+\sin^2x\right),dx
$$
となるので、各項を別々に積分する。
まず、
$$ \int_0^{2\pi}x^2,dx=\left[\frac{x^3}{3}\right]_0^{2\pi} =\frac{8\pi^3}{3}
$$
である。
次に、
$$ \int_0^{2\pi}x\sin x,dx =\left[-x\cos x+\sin x\right]_0^{2\pi} =-2\pi
$$
である。
また、
$$ \int_0^{2\pi}\sin^2x,dx=\pi
$$
である。
したがって、
$$ \begin{aligned} V &=\pi\left(a^2\cdot \frac{8\pi^3}{3}+2a\cdot(-2\pi)+\pi\right) \\ &=\pi\left(\frac{8\pi^3}{3}a^2-4\pi a+\pi\right) \\ &=\frac{8\pi^4}{3}a^2-4\pi^2a+\pi^2 \end{aligned}
$$
となる。
次に、これを $a$ の二次式として最小値を求める。平方完成すると
$$ \begin{aligned} V &=\frac{8\pi^4}{3}a^2-4\pi^2a+\pi^2 \\ &=\frac{8\pi^4}{3}\left(a-\frac{3}{4\pi^2}\right)^2+\pi^2-\frac{3}{2} \end{aligned}
$$
である。
$\dfrac{8\pi^4}{3}>0$ であるから、$V$ は
$$ a=\frac{3}{4\pi^2}
$$
のとき最小となり、その最小値は
$$ \pi^2-\frac{3}{2}
$$
である。
解説
回転体の体積では、半径をそのまま二乗して積分するのが基本である。この問題の見落としやすい点は、半径に絶対値がついていても、体積公式では二乗するため結局 $(ax+\sin x)^2$ を積分すればよいことである。
そのあとに現れる $a$ についての式は上に凸の二次式なので、平方完成すれば最小値がただちに分かる。計算量はあるが、方針自体は標準的である。
答え
体積は
$$ V=\frac{8\pi^4}{3}a^2-4\pi^2a+\pi^2
$$
である。
また、$a$ が実数全体を動くとき、$V$ の最小値は
$$ \pi^2-\frac{3}{2}
$$
であり、そのとき
$$ a=\frac{3}{4\pi^2}
$$
である。