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数学3 積分法「体積」の問題110 解説

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数学3積分法体積問題110
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数学3 積分法 体積 問題110の問題画像
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解説

方針・初手

線分 $AB$ を $z$ 軸のまわりに回転してできる曲面 $S$ は,頂点が $A(0,0,2)$,底円が $z=1$ 上にある円すいの側面である。

したがって,$S$ 上の点 $P$ を高さ $z$ で固定すると,条件 $PQ=2$ を満たす $xy$ 平面上の点 $Q$ は円周上を動く。そのとき中点 $M$ は高さ $z/2$ の平面上の円周を動く。これを各高さごとに調べ,断面積を積分すれば体積が出る。

解法1

点 $P$ を

$$ P=((2-z)\cos\theta,\ (2-z)\sin\theta,\ z) \qquad (1\le z\le 2)

$$

とおく。

これは,$A(0,0,2)$ と $B(1,0,1)$ を結ぶ線分が $xz$ 平面上で

$$ x+z=2

$$

を満たすことから,回転後の曲面 $S$ が

$$ \sqrt{x^2+y^2}=2-z \qquad (1\le z\le 2)

$$

で表されるためである。

---

この $P$ に対し,$Q$ は $xy$ 平面上,すなわち $z=0$ 上にあり,さらに $PQ=2$ を満たす。

したがって,$Q$ は平面 $z=0$ 上で,点 $P$ の真下

$$ ((2-z)\cos\theta,\ (2-z)\sin\theta,\ 0)

$$

を中心とし,半径

$$ \sqrt{2^2-z^2}=\sqrt{4-z^2}

$$

の円周上を動く。

---

このとき,中点 $M$ の $z$ 座標は

$$ \frac{z+0}{2}=\frac{z}{2}

$$

である。よって,高さ $h=\dfrac{z}{2}$ とおくと

$$ \frac12 \le h \le 1,\qquad z=2h

$$

である。

また,$M$ は $Q$ の動きに応じて,平面 $z=h$ 上の円周を動く。その円周の中心は

$$ ((2-z)\cos\theta,\ (2-z)\sin\theta,\ h)

$$

であり,その半径は

$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}\sqrt{4-z^2} &= \sqrt{1-h^2} \end{aligned} $$

である。

一方,この中心は $\theta$ を動かすと,平面 $z=h$ 上で半径

$$ 2-z=2-2h

$$

の円周上を動く。

---

したがって,平面 $z=h$ での $K$ の断面は,$z$ 軸を中心とする同心円環になる。 その外半径は

$$ (2-2h)+\sqrt{1-h^2}

$$

内半径は

$$ \left|(2-2h)-\sqrt{1-h^2}\right|

$$

である。

よって,その断面積 $A(h)$ は

$$ \begin{aligned} A(h) &= \pi\left\{\left((2-2h)+\sqrt{1-h^2}\right)^2 -\left((2-2h)-\sqrt{1-h^2}\right)^2\right\} \\ &=4\pi(2-2h)\sqrt{1-h^2} \\ &=8\pi(1-h)\sqrt{1-h^2}. \end{aligned}

$$

---

よって,求める体積 $V$ は

$$ V=\int_{1/2}^{1} 8\pi(1-h)\sqrt{1-h^2},dh

$$

である。

これを計算する。

$$ \begin{aligned} V &= 8\pi\int_{1/2}^{1} \sqrt{1-h^2},dh &=

8\pi\int_{1/2}^{1} h\sqrt{1-h^2},dh. \end{aligned}

$$

まず,

$$ \begin{aligned} \int \sqrt{1-h^2},dh &= \frac12\left(h\sqrt{1-h^2}+\arcsin h\right) \end{aligned} $$

より,

$$ \begin{aligned} \int_{1/2}^{1} \sqrt{1-h^2},dh &= \left[ \frac12\left(h\sqrt{1-h^2}+\arcsin h\right) \right]_{1/2}^{1} \\ &= \frac{\pi}{4} &=

\frac12\left(\frac{\sqrt3}{4}+\frac{\pi}{6}\right) \\ &= \frac{\pi}{6}-\frac{\sqrt3}{8}. \end{aligned}

$$

次に,

$$ u=1-h^2

$$

とおけば,

$$ \begin{aligned} \int h\sqrt{1-h^2},dh &= -\frac13(1-h^2)^{3/2} \end{aligned} $$

であるから,

$$ \begin{aligned} \int_{1/2}^{1} h\sqrt{1-h^2},dh &= \left[ -\frac13(1-h^2)^{3/2} \right]_{1/2}^{1} \\ &= \frac{\sqrt3}{8}. \end{aligned}

$$

したがって,

$$ \begin{aligned} V &= 8\pi\left(\frac{\pi}{6}-\frac{\sqrt3}{8}-\frac{\sqrt3}{8}\right) \\ &= 8\pi\left(\frac{\pi}{6}-\frac{\sqrt3}{4}\right) \\ &= \frac{4\pi^2}{3}-2\pi\sqrt3. \end{aligned}

$$

解説

この問題の要点は,$P,Q$ を直接追うのではなく,中点 $M$ を高さごとの断面で捉えることである。

高さ $z$ の点 $P$ に対し,$Q$ は $xy$ 平面上の円周を動くので,中点 $M$ も高さ $z/2$ の平面上の円周を動く。さらに $P$ 自体が $z$ 軸のまわりを回るため,その円周の中心もまた円周上を動き,結果として断面は同心円環になる。

立体の体積を求めるには,この「各高さでの断面積」を作る視点が最も自然である。

答え

$$ \frac{4\pi^2}{3}-2\pi\sqrt3

$$

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